あれから6年 | みやこブルーチャレンジブログ

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宮古市と多くの企業で進めている「宮古市ブルーチャレンジプロジェクト」。
この世界でも例を見ない取組みを通し「みやこ」のことを伝えていきます。

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 東日本大震災から6年が経過しました。

 

 311日(土)は、朝6時から津波避難訓練が行われました。宮古市内40ヵ所の避難所に1,387人の市民が避難し、大人も子どもも一緒になって、震災の経験を教訓に、いざという時の対応を確認し合いました。

 

 市内各所で、東日本大震災の発災時刻1446分に合わせて黙祷し、震災犠牲者を弔いました。


 津軽石川水門前の嵩上げされた防潮堤では、京都の世界遺産・総本山醍醐寺の僧侶の皆様方による法要が行われ、黙祷、読経の後にほら貝の音色を響かせました。

 

 【醍醐寺 京の杜プロジェクト】の一環で、京都からは醍醐小の児童も訪れ、醍醐小と交流のある宮古小、津軽石小の児童らと共に犠牲者の冥福を祈りました。

 

 醍醐小の児童は、醍醐寺、住友林業と協力し、同寺で集めた落ち葉を肥料にして、豊臣秀吉が花見をしたことで有名な「醍醐の桜」を育てる活動を行っており、震災後から継続して宮古市との交流が行われ、12日には津軽石小で植樹を行いました。

 

 防潮堤の上からは、川沿いの復興工事の様子や、メガソーラーや、完成間近の宮古運動公園が見えます。

 

 津波被害により利用ができなくなっていた運動公園の陸上競技場と野球場の復旧工事がもう少しで終わり、夏には利用できるようです。

 震災後は、利用できる施設が少なくなっていたため、待望の完成となります。

 

 運動公園の隣にはメガソーラーがありますが、東日本大震災の津波で浸水し、居住を制限されている災害危険区域に建設されたもので、地産電力を創り出しています。

 

 震災においてエネルギー供給が断たれた経験を教訓として、官民連携で始まった「スマートコミュニティ事業」の取り組みで、地産電力を市内の小中学校や公共施設、道の駅に設置されたEV充電器など54ヵ所(311日現在)に供給し、“再生可能エネルギーの地産地消”をしています。

 子どもたちの通う学校の電気が宮古で創られていると、エネルギーについて考えるきっかけになっているのではないでしょうか。

 

 防潮堤での法要の後は、宮古市追悼式典にも参列されました。

 

 夜には復興支援コンサートが開催され、震災の悲しみを音楽の力により乗り越え、明るい明日へ向おうという思いが込められた歌や演奏が披露されました。

 

 大震災の経験や教訓を風化させないためにも、私たちが後世へ伝えていく大切さを改めて感じた一日でした。

 

 次の日12日(日)には、岩手県内で初となる【鍬ヶ崎地区ラウンドアバウト供用開始式】が行われました。

 

 ラウンドアバウトとは、信号機がない環状の交差点のことで、出会い頭事故の防止や災害による停電時などで交差点の機能を発揮することが期待されます。

 復興のまちづくりをすすめる鍬ヶ崎地区の復興のシンボルともいえますね。

 

 こちらが平成233月、震災直後の鍬ヶ崎地区です。

 津波によって建物が壊され、浄土ヶ浜の遊覧船(写真左奥)が流されてきています。

 

 4年後の平成275月、復興まちづくりが進められ、区画整理をしている様子です。

 

 そして、震災から6年が経過した平成29312日。

 少しずつ家が建ちはじめている様子が分かります。写真中央付近に見えるのが、ラウンドアバウトです。

 

 いざという時の円滑な避難に役立つ復興のシンボルです。

 

 宮古市では、ずっと住み続けたいと思うまちづくりが進んでいます。

 桜の季節ももう少し。たくさんの人の思いが詰まった希望の花が咲くのが楽しみですね!