夜光花さんのキャラ文庫『眠る劣情』のスピンオフ作品です。

眠る劣情は読んでるんですが、
あまり好きじゃなかったという記憶しかなく、
この串田のこともまったく覚えてません(笑)

自分のレビュすら読み返してないですが、
でも、何も問題なく読めました。

関連レビュはコチラ

眠る劣情

ミステリー作家串田寥生の考察 著者:夜光花 イラスト:高階佑
キャラ文庫 BL小説 2011年5月
★★★

ミステリー作家串田寥生の考察 (キャラ文庫)/夜光 花
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◆あらすじ(裏表紙)
古い信仰が根強く残る閉鎖的な孤島で、7年ぶりに開かれる大祭――。人気ミステリー作家の串田寥生は、次作の舞台として興味津々。島の出身で担当編集者の神凪守は、密かに想いを寄せる串田に請われ、取材で島に向かうことに。 ところが、そこで見たのは、実家と神社を繋ぐ隠し通路、祭壇に飾られた乳児の白骨…。 守は帰りたい気持ちとは裏腹に、推理が冴える串田に想いは募り!? ◆

前半、飄々として掴み所のない串田に
振り回されている神凪という二人のやりとりが楽しくて
てっきりコメディだと思ってました。

中原さんの作品読んでるのかと勘違いしそうになったほど(笑)

メインとなる舞台は、神凪の生まれ故郷の島になります。
そこでは神凪の姉妹や、妹の大学のサークルの面々、
島民など、一気に登場人物が増えます。

そして、好奇心旺盛な串田の行動により
隠し通路を発見した辺りから
ミステリーな展開になっていくのです。

よそ者を受け入れない孤島だとか、
古くからの因習を守る島民だとか、
猟奇ミステリーっぽいのが大好きなので
ワクワクしながら読んでました。

殺人事件が起こり、その謎を串田が推理し、
やがて、神凪の知らなかった島の真実が明らかになっていく
という流れの中で、読み手として串田の背景も予測がつくので、
それらすべてがどう終結するのかが楽しみで読んでました。

でも、終盤はなんだかすっきりとしないんです。

事件についても、島の因習についても、
恋についても中途半端なまとめ方かと思う。

殺人事件は結局どうなったのか。
現代社会にそぐわない島の因習は
そのまま続いていくのか。

そしてBLで肝心要である恋については、
串田の確たる恋愛感情が見えないままなんですよね。
いえ。一応、ラブはあるようなんですけど、
なんというかあっさりしすぎな感じ。
なんかストンと落ちてこない幕切れでした。

串田の背景というものを考えると、
彼の心情のもっと深い描写が欲しかったかなぁと思います。

高階佑さんのイラスト、よかったです~。
口絵の浴衣姿の二人、風情があっていい!

それと、二人でお風呂に入る脱衣場でのシーン。
串田に想いを寄せている神凪の目の前で、
串田が無防備に服を脱ぎ、、
その裸体を目を奪われた神凪が、慌てて目をそらす…
というシーンの挿絵が89ページにありまして、
目をそらしてる神凪の表情がカワイイのー!


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