依田沙江美さんの『真夜中を駆けぬける』3巻です。

すみません。少々辛口です。
読メでは大絶賛の嵐だったので
すごく書きにくかったけど、
またしても那義一人、
絶賛に水を差す感想を投稿してきたという←


これまでのレビュはコチラ

真夜中を駆けぬける
千の花 真夜中を駆けぬける2


美しく燃える森 真夜中を駆けぬける3 著者:依田沙江美
シャレードコミックス BLコミック 2010年7月
★★★

美しく燃える森 ( シャレードコミックス ) (CHARADE BOOKS COMICS)/依田 沙江美
¥630
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バカ言うな
おまえは何も悪くない
俺の方が先に好きになったんだよ
忘れた?
(カバー折り返し)
◆あらすじ(裏表紙)
昇の片目がある日突然開かなくなってしまう。原因不明の症状に、心配した勇気は自分の趣味も兼ねて昇を焼き物教室へと誘う。教室では急用ができた陶芸家の代わりに講師役を買って出て、女性の生徒たちに相変わらずのフェミニストぶりを発揮する勇気。陶芸の癒しどころか、昇の機嫌は徐々に悪くなっていくのだが、そんな憂さも吹き飛ばすような騒動に巻き込まれて……。 同居一周年のエピソードも収録した、待望のシリーズ第3弾。 ◆


那義が引っ掛かりを覚えたのは表題作です。
なるべくネタバレしないように書きますが、
書かないと何に那義が引っかかったのがわかりにくいので
ある程度は書かざるを得ません。
完全にバラしてなくても想像がつくかも?
それを踏まえて読むか読まないかは、
閲覧者の方にお任せします~。

あらすじにあるように昇の片目が開かなくなってます。
それによって昇の抱えるものがわかってきます。
そして、勇気の人間性によって救われ、
克服していくという、二人の愛のお話となってます。

その骨組みはいいのですよ。
でも、その話の素材がなんでこれなの?ってことで。

昇は、ある辛い過去の記憶を封じ込めてしまってるのです。
それが明らかになった時、

那義はもう「ちょっと待て!」でした。
病気に関することなんですけどね。
(片目が開かないということじゃなく、別の病気のこと)

完全な白と断定されてない状況で勇気と寝てる現実。
これがもし黒だったらどうするのよ?

それも含めて記憶を忘れ去ってた
昇の心境が理解できず非現実的に感じました。
シリアスな展開だからなおさら。

そもそも忘れ去ることができるんですかね?
その危険性がまだ残ってるとわかったら、
不安が大きすぎて忘れたくても忘れられず、
ましてや勇気と寝ることなんてできなかったと思うんだけど。

辛い出来事があったのは
勇気と再び付き合い始めた頃のようですが、
1巻2巻にその伏線はなく、あまりにも唐突な感じなので
もしかして後付のネタなのかしらと勘ぐりたくもなったり。

お話の内容としては、
勇気との関係にいまだ踏ん切りが付いてない部分があって
中途半端な状態の昇がステップアップするために
必要なエピソードだと理解できるんです。
陶芸の窯でのシーンは綺麗だし、
描写もモノローグも素敵でしたし。
でも、できれば他のネタでやって欲しかった。

芸術家と編集者という、
考え方も感じ方も生き方さえも違う二人が、
それぞれの日常で起きる物事を介して
たくさんのことに気づき、考え、乗り越えて
お互いに影響しあって愛を育てていく様子を
コミカルな描写を交えて描かれている…。
という、このお話が気に入っていただけに、
表題作のこの部分に引っかかりを覚えたことがとても残念。

事実、同時収録のその後の二人のお話3編や、
4コマ漫画はとても楽しかったから。


私、「野ばら」のGIDに関してもそうだったけど、
現実的であるべき部分に対する違和感に
引っかかってしまうんですよね。。。

もちろん、BLはファンタジーですよね。
リアルゲイの方からすれば
「ありえない」って思われるようなBLカプのHシーンも
BLだからこそ、それが当たり前というお約束があります。

そもそも、何の準備もなしに生で突っ込んじゃったら
突っ込まれた方は中身出てきちゃいそうだし、
突っ込んだ方も尿道炎等の危険もあるだろうから(ll'∀')ァハハ-

でも、そこでリアルに準備の描写をしてしまったら、
物語として成り立たないですもんね。
なにも美しくないしwww

だから作者も読者もそのあたりは、
大丈夫なのよというBL的暗黙の了解で楽しんでるわけで。

でも、それ以外の部分に関しては
やはりリアリティが感じられないと
お話に対して気持ちが萎えてしまったりもします。
那義だけなのかもしれないけれど。

というわけで、長くなってしまいました。
病気に関する部分に違和感があっただけで、
お話は楽しめましたし、那義は勇気が大好きだし、
このカプもお気に入りなので、★は3つ付けてます。
病気がなかったら★4つ付けてました。エヘヘ
あ、カバー下も楽しかった!

って、お話のレビュ全く書いてない!スミマセン…。


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