個人的に、奈良千春祭り&沙野風結子祭りを
同時開催中www

このお話は蛇のスピンオフですね。
岐柳組というのが、リンクしています。
今回の刺青は蜘蛛!
蜘蛛の巣と蜘蛛が背中に彫られてますよ!

蛇も面白くて大好きだけど、

この蜘蛛の方が
那義のツボとのシンクロ率が高いので

さらに大好きです!

Hシーンが多いですが、恋愛色だけではなく、
メンタル部分での駆け引きめいた手段になっていて
それがさらに心情描写の深みに繋がっていくので
読み応えも十分にあって楽しませてくれます。

古本なのに定価よりちょっと高かったけど、買って良かった!
後悔は一切なしです!面白かった!


前作のレビュはコチラ

蛇淫の血


蜘蛛の褥 著者:沙野風結子 イラスト:奈良千春
ラピス文庫 BL小説 2006年11月
★★★★

蜘蛛の褥 (f‐ラピス文庫)/沙野 風結子
¥600
Amazon.co.jp

◆あらすじ(文庫裏表紙)
秋霜烈日バッジに恥じないと評される検事の神谷は、同性の同僚へ恋慕している。それを高校の後輩でヤクザの久隅に知られてしまった。 久隅は背中を刻む刺青をさらして「このモンモンを見せたあとに抱くと、どいつも締まりがヨくなるんだ」と神谷の体を要求する。黒い嗜虐の笑み…神谷を這い蹲らせるような陵辱…。だが、久隅を畏怖する反面、滅茶苦茶に壊されたがっている自分がいる。神谷はからめとられてもがくことしかできない――。 ◆



後輩×先輩。
弓道部。
ドSな俺様攻めの受けへの執着。
クールでプライドの高い受け。
胸に秘めた片想い。
3ぴーH。
身体は陵辱されてもメンタルでは屈しないツン具合。
メンタルが歪で欠けてたりする、キャラクター性。
受けの命令口調。

ざっと上げただけでも、
コレだけの那義のツボを押さえてる作品ですw

これ以外にも、話が進むにしたがって
ツボを刺激するエピソードがどんどん出てきます。

そして終盤は涙までも誘われ、
ラストは攻めの甘いセリフで、
もうどこまで楽しませてくれるの!
って感じの作品でしたよ。


神谷と久隅の高校時代のエピソードもあります。
(弓道部で弓を射るシーンに萌えたしw)

破壊衝動を持つ久隅と、自滅衝動を持つ神谷。
この二人が合わさるのはとても危険!
ということで久隅は神谷から離れました。

それが、とある事件絡みで再会してしまうんです。

神谷は自分付きの事務官・木内に
密かに片想いしています。
久隅はその神谷の想いをネタに脅し、
彼の身体を自由に弄ぶわけですが。

心情描写がとにかく深いです。
じっくりと詳細に緻密に描かれているので
それぞれの感情がよく理解できる。

久隅と神谷と木内の3ぴーのシーンがありますが
これは単なる萌えサービスのシーンというだけではないのですよ。

あとがきで沙野さんが「意味ある3ぴー」を目指し、
ソレをピカピカしながら書いたそうです。

私はソレをぺカぺカしながら読みましたwww
だって、まさに意味ある3ぴーだったもの。
嫉妬を抑え苦肉の策を弄した久隅が可愛く思えましたw

久隅の神谷に対する執着がすごく好き。
ドSに神谷を甚振ってるくせに、
ずっと「神谷さん」と『さん』付けで呼んでるのも好き。

それと、『フレグランス』が
感情の描写に使われてて素敵でした。
特に終盤の神谷の行動が可愛いのです。
それが彼の気持ちの最大限の表現にも繋がってて、
そりゃ久隅は嬉しかろうって想いましたw


沙野さんのあとがきにもありますが、
神谷の方が精神的に壊れ度合いが酷いです。

というのも、彼の過去が影響しているのですが、
それが物語上ではなかなか明かされず、
一体何があったんだ!
と焦れ焦れしながら読まされます。

でも、ラスト近くでそれが明かされると
全てがストンと納得できるので、
ある意味とても気持ちいい。


事件絡みで、神谷がヤクザに拉致られ、
といったハードな展開もあるので
肉体的に痛いシーンもありますが、
神谷と久隅が、木内という存在を絡めながら
どうやって心を繋いでいくのか。
という過程がじっくりと書かれています。


メンタル的に危なっかしい神谷なので
久隅は目も手も離せないって感じで、
エンド後の二人が目に浮かびますwww
きっと久隅はHでは神谷を散々泣かせても
それ以外の部分はめいっぱい過保護になるに違いない。
そんな二人を読んでみたいです。


Hが多いので、奈良さんの絵もエロ満開!
口絵などすごく過激ですよー!(>▽<)きゃー♪
神谷の色気のあるクールビューティーも、
久隅のダークさを纏った顔つきも、
そして木内の絵もあります!黒髪眼鏡!
これもまたイイ!

ふぇらしーんが多目です。
特に113ページの挿絵のポーズがエロイw

あとは253ページのフレグランス絡みの挿絵で
見つめ合う二人の表情がすごく好き!

そしてラストの温泉での二人。
手を繋いでってのがポイントですよねー。

うっとり…(* ̄。 ̄*)


お話も絵もたっぷりと堪能できた作品でした。



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