俺は選挙に行かないと豪語している評論家の人は、別に行かなくていいんじゃないでしょうか。選挙に行かないくせに政治に文句つけてる奴って認識されるんで自業自得。そんな無責任な奴の話が信用できるかどうか、考えれば分かることです。投票しない言い訳より一票投じる責任を果たせ。以上。
— 上念 司 (@smith796000) 2014, 12月 14
これを見て誰を思い浮かべるだろうか。
このツイートのリプライを見るに、在日外国人を指していると受け止めている人が多いようである。
私はこれを見て、適菜収氏を思い浮かべた。
「バカは論破できない」。
上念司先生が一時期よく使っていたネタだが、元ネタは適菜氏である(確かチャンネルAJERで言ってた)。
当時、上念先生は適菜氏と親交があったようである。
適菜収「ニーチェの警鐘 日本を蝕むB層の害毒」(講談社、2012年)52ページ
「バカを論破するのは不可能」
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「バカを論破するのは不可能」
私は適菜氏を信用していた。
適菜氏は思想や哲学が専門分野だ。
そして、保守論壇はこの分野に厳しい目を持つ(と私は思っている)。
適菜氏は、保守論壇誌「正論」で連載を持っており、「正論」で連載できるということは信用性が高いと判断した。
しかし、適菜氏も三橋貴明氏と組んでからおかしくなってきたように見える。
適菜氏は三橋氏の「安倍総理は偽装保守」という主張に同調したようだ(私は買っていないが、「新潮45」の昨年8月号の鼎談。https://www.youtube.com/watch?v=6k2SE1lGsj0参照)。
「新潮45」の鼎談後だと思われるが、適菜氏は「三橋貴明の「新」日本経済新聞」の執筆者に加わった(http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/07/04/tekina/)。
適菜氏は、昨年、総選挙を前にして記事にこういうことを書いた。
適菜収「【適菜収】ロックの話」 三橋貴明の「新」日本経済新聞2014年12月5日
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/12/05/tekina-12/
「次の衆院選は、自民党が勝つでしょう。
だから、自民党の支持者の方も、気兼ねなく、自民党以外に投票しましょう。」
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/12/05/tekina-12/
「次の衆院選は、自民党が勝つでしょう。
だから、自民党の支持者の方も、気兼ねなく、自民党以外に投票しましょう。」
三橋氏は自民党員だが、自身が運営するメルマガにこんな内容を載せている。
これだけでも問題だが、適菜氏にも問題がある。
適菜氏は、上記著書で投票に行かないことを公言しているのだ。
適菜同上172ページ以下
「選挙には行きません
私は選挙には行きません。
(中略)
選挙なんかで世の中を変えることは危険なのです。」
「選挙には行きません
私は選挙には行きません。
(中略)
選挙なんかで世の中を変えることは危険なのです。」
私が2日の記事で「宗教上の理由や哲学的な理由で投票に行かないというのなら、それはやむを得ないのかなとは思います。」と書いたのは、これを念頭に置いている(http://ameblo.jp/bj24649/entry-11972357939.html)。
ニーチェ哲学の専門家として投票に行くべきではないという信条を持つのであれば、投票に行かなくてもよいと思う。
しかし、そう考えるのであれば、「自民党以外に投票しましょう。」と他人に投票を呼び掛けるのは筋が通らない。
「次の衆院選は、自民党が勝つでしょう。だから、投票に行く必要はありません。」とすべきだ。
適菜氏は筋を曲げたと思う。
自民党以外への投票を呼び掛け、選挙なんかで世の中を変えようとする危険な真似を自らしてしまったのだ。
適菜氏は、昨年9月、新著「日本をダメにしたB層用語辞典」(講談社、2014年)を出した。
立ち読みして驚いた(買わなかった)。
安倍総理を批判するのはよいとしよう。
問題は、菅義偉官房長官を揶揄していたことだ。
解せない内容だったし、そもそも菅官房長官がB層用語なのかということ自体が疑問だ。
「そんな無責任な奴の話が信用できるかどうか」。
私は上念先生に一票。
C層こそそう考えるのではないか。
適菜氏の安倍政権批判には疑問符が付いた。
そして、三橋氏がC層かどうかを疑うべきだ。