【経済】民主党が悲惨すぎる 【停滞】 | 独立直観 BJ24649のブログ

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そういう想いのブログです。

 テレビニュースを見ていると、地元の各党立候補者の主張が聞かれる。
 聞いていて思ったのだが、民主党が悲惨すぎる。
 何が悲惨かと言うと、経済政策の主張が共産党以下だからだ。

 民主党は「ぶ厚い中間層を復活する」などと言う。
 しかし、民主党政権はデフレ不況を放置して失業者を増やし、さらに国民との約束を破ってまで逆進性があって弱者に厳しい消費税増税を法定した。
 民主党こそ、中間層をぶち壊してきた張本人である。
 それでもって今回の総選挙で訴えかけている主張についても中身がない。

 共産党は反日であり、また資本主義を否定する論外の政党である。
 それでも民主党の主張よりはまともに聞こえてしまう。
 異様な逆転現象が起きている。
 民主党政権が誕生する前まで、民主党も政権を担当すれば政権を運営する難しさがわかり、まともな政党になる、などという楽観論も聞いた覚えがあるが、下野したら相変わらず反対のための反対をして政治を停滞させ、おまけに共産党以下になっていた。




 それにしても、三橋貴明氏にとっては、民主党の経済政策の方が自民党のそれよりもましだとのことだ(http://ameblo.jp/bj24649/entry-11957167061.html)。
 さらに民主党よりも共産党の方がましだとすれば、こうなるか。
 「自民党<民主党<共産党」
 三橋氏には今までケインズを甦らせたという評価がなされ、小浜逸郎氏は下記産経記事の論評において三橋氏をケインズ派の横綱だと評するが(http://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo/e/94ad439f6c7708f9b4d88c10bb6b3bdd)、ケインズって共産主義だっけ、という嫌味も言いたくなる。

 三橋氏はデフレ期とインフレ期では正しい政策は真逆になるという考え方である(http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10418184215.html。最近変節が見られるが。http://ameblo.jp/bj24649/entry-11957167061.html)。
 資本主義経済においてもデフレ期には真逆の共産主義を持ち込んでもよいと言うのなら、それはそれで1つの考え方かもしれない。
 三橋氏はデフレを脱却するために、経済の統制を強めて物価を上げる論法を好む。


「〈格安タクシー禁止〉「規制強化で脱デフレを」三橋貴明氏/「価格規制緩和こそ必要」高橋洋一氏」 産経ニュース2014年7月18日
http://www.sankei.com/politics/news/140718/plt1407180035-n1.html
「≪三橋貴明氏≫

 --平成14年の参入緩和について

 「経済状況によって規制緩和が正しいか正しくないかが決まるが、14年当時はデフレ下で需要不足であり、供給過剰状態のときにタクシーの参入規制を緩和したのはまずかった。結果的に料金は下がったが、競争が異様に激化してタクシー運転手の貧困化を招いてしまった。消費者としてはいい話かもしれないが、事業者側からの目線も必要だ。その点で今回、規制のあり方を見直すのは当然だといえる」

 --今回の規制強化は評価できると

 「働く人たちの所得が増えていくのが正しい政策のあり方で、そのためにある程度、料金が上がるのはやむを得ないだろう。デフレが長く続いた結果、日本人は『価格は下がるもの』と思っている人が多いが、基本的に価格は上がるもの。ここ20年、タクシー料金がほとんど変わっていないのは異常なことで、何でも『安ければいい』との考えはやめるべきだ」」

http://www.sankei.com/politics/news/140718/plt1407180035-n2.html
「 --タクシーの公共性をどう考える

 「ある程度は公共交通機関としての役割があり、国民の足を維持するという視点は必要だ。利益だけを考えればタクシーは東京に集中するだろう。地域住民の足を確保するために、場合によっては助成金のような仕組みも必要かもしれない。今回の規制強化で都市部の供給過剰な台数を削減するという点は評価できるが、供給不足の地方のことまで考えてほしかったと思う」

 --大阪、福岡地裁では強制値上げの差し止めが認められ、初乗り500円といった格安タクシーが健在だ

 「あまりに激しい価格競争は排除されるべきで、差し止めは支持できない。大阪市なら初乗り660円といった、国交省が定めた下限料金まで上げるべきだ。タクシー運転手が自分の労働できちんと家族を養えることが重要で、14年の規制緩和以降、運転手の所得が下がっていることは大問題だ。働く人の所得が上がらなければデフレ脱却はできない。タクシー料金が上がるということは消費者目線で『物価上昇は困る』と捉えられがちだが、働く運転手の所得を増やすことが消費増につながり国民生活全体としてプラスになると考える必要がある

 --米国などと比べて日本のタクシー運賃は高いとされるが

 「むしろいいことではないか。なぜ米国のタクシー運賃が安いかといえば、移民も含めた労働者を酷使しているからだ。工業製品と違って、サービス料金は国境を越えて同じ水準である必要はない。先日、視察に行ったスウェーデンでは初乗りが2千円程度だったが、それがむしろ正常といえるし、その運賃に文句をいうつもりもない。事業者側の視点を持つことが重要で、外国と比べたいのならスウェーデンと比較すべきだろう」」


 料金が上がると利用者が減るという需要・供給曲線を考えているのかなどの疑問点はあるが、それは置いておく。
 ケインズは三橋氏のような主張をしていたのか。
 田中秀臣教授によると、ケインズは逆のことを言っていたようである。


「[経済]ケインズのデフレ不況と金融政策in「ルーズベルト大統領への公開書簡」(1933年)」 田中秀臣ブログ2014年12月7日
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20141207#p1
「同書簡が公開された1933年の米国経済はデフレの深みを経験し、また政策転換で急激に回復しつつある途上である。
(中略)
「ケインズはルーズベルト政権の経済政策(と政策観)を批判しているが、まずNIRA(全国産業復興法)には手厳しい。NIRAは「改革」の手段ではあっても「回復」の手段ではない。また「意図的な主要費用の引き上げや生産制限」による物価上昇は適切ではない、というのもの。「物価上昇は、通常、生産や雇用の増加の兆候となるがゆえに歓迎される。購買力が以前よりも増大するとき、われわれは、物価上昇とともに生産の増加を期待する」」しかしNIRAは因果関係を逆に捉えて、あげくに生産制約を促しているのでダメ、というのがケインズの批判。」


 ケインズ派の横綱がケインズに逆行している。素人目にそう見える。
 私は経済学のことはわからないが、三橋氏が望んでいるのは、潜在GDPが停滞しながら物価が上昇するスタグフレーションなのではないか。

 民主党の議席数が増えるという予測が出ている(http://www.sankei.com/politics/news/141208/plt1412080024-n2.html)。
 定数5減の中で増えるのだから、大きな揺り戻しである。
 悲惨すぎる主張をして政治を停滞させているのに、議席については悲惨とは真逆で増えそうである。
 政治の世界のスタグフレーションだろうか。