安倍総理は消費税増税賛成というデマ | 独立直観 BJ24649のブログ

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 動画閲覧サイトに付されたコメントを見ていると、安倍総理は増税賛成派だから増税反対運動は諦めろ、という趣旨のものが見かけられる。

「増税は「我々の声で潰せる」どうか増税反対のため、貴方の力を貸して!」ニコニコ動画2013年9月24日
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21899680

demanico


「消費税増税を推進する政治家諸君へ」YouTube2013年9月22日
http://www.youtube.com/watch?v=leo3G3eV_Uw

dematube


 では、安倍総理は、本当に、過去の発言から考えると、消費税増税に賛成だと見られるのか。
 っていうか、ブログ記事表題を見ての通り、私はデマだと考えている。
 既に「増税道鏡」本ブログ2013年7月30日(http://ameblo.jp/bj24649/entry-11582049716.html)でも触れたところではあるが、今一度、安倍総理の消費税増税に対する態度について述べたいと思う。

 端的に言ってしまえば、安倍総理は、消費税増税できないときにはしたくない、できるときには検討対象にする、という態度だ。
 そして、消費税増税ができない時とは、経済成長していない時だ。
 したがって、安倍総理は、およそデフレ不況から脱却したとは言えない現状においては(「デフレ脱却、道遠し」三橋貴明ブログ2013年8月31日http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11603519409.html)、消費税増税に反対していると推測される。
 そして現に、これだけ国会議員やマスメディアが「消費税増税やむなし」の「空気」になっているのに、今月24日、安倍総理は「まだ消費税を引き上げるかどうか決めていない。」と発言した(「安倍首相発言要旨」時事ドットコム2013年9月25日http://www.jiji.com/jc/zc?k=201309/2013092500309&g=pol)。消費税増税賛成派ならば、かかる空気に抗う必要などない。

 上記のYouTubeのコメントは、安倍総理の過去の発言からは安倍総理は消費税増税に賛成していると見られるなどと言うが、本当にそうだろうか。
 以下、過去の発言を確認してみる。

●2012年11月25日の「報道ステーションSUNDAY」での発言

「【ニココメ付】安倍無双」YouTube2012年11月25日
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=08c9NKcvxt0#t=928 (15分28秒から)

「11月25日 報道ステーション SUNDAY 安倍晋三自民党総裁 デフレ脱却編」国会速報ブログ2012年11月27日
http://kokkai-sokuhou.iza.ne.jp/blog/entry/2937896/
「安倍 (中略)デフレから脱却をして税収を増やさなければ、絶対に財政再建はできません。それを私たちは優先しています。
民主党政権、財政再建させましたか? 安倍政権の時(長野「そうですね」)国債発行額は25兆円ですよ。野田政権は一体いくらですか? 44兆円。倍ぐらい多いですね。
 
長野 はい。
 
安倍 そして、プライマリーバランス、安倍政権の時は5.7~8兆円ですよ。今、30兆円近いでしょ。ちゃんとそれは景気を良くしてやってるんですよ。で、そこで、私たちが言っているのは、絞ってやっていくと。そして無駄遣いはしない。未来への投資はちゃんとやっていく。
皆さん、東海道新幹線、阪神高速道路、黒部第四ダム、あれは世界銀行から借りたんです。この借金がいけなかったんでしょうか。あの借金によって、私たちは高度経済成長を得て、そして、その果実によって社会保障の仕組みを作っていったんですよ。
 
長野 素朴な疑問をもう一点。今そういうふうにおっしゃったとすると、安倍政権できっと取られた暁には名目GDPも上がっていくと、このグラフで行くと、そうしますと、名目GDPが上がれば、もう増税しなくても、税収が上がるといったグラフでもあるんですが、それは消費税の問題を含めて、将来的にその辺どういうふうに考えてらっしゃるんですか?
 
安倍 ここではですね、安倍政権の時に51兆円まで上がりました。税収はね。それは51兆円まで上がった。それは名目経済が513兆円にまでなったからであります。まあ、しかし、消費税については、これから伸びていく社会保障費に対応する、そして子育てに対応するという目的がかかっています。で、その目的に適うように、ちゃんと消費税が、税収が増えるようにですね、まずデフレから脱却をしていく必要があります。さらに多くの果実が出てくればですね、それはその時さらに、もし様々な分野で減税をする必要があれば減税をすればいいのだろうと思いますが、まずはベースの税源としてですね、我々は真面目に考えるんであれば、やはり2年後には基本的に消費税を上げるべきだ。
ただ、税金を上げていくだけでは財政再建ができない。名目経済を、これでも明らかですね、名目経済を上げていかなければ税収は増えない。この基本を忘れてはならないということなんです。

 安倍総理は、野党時代(昨年の衆院選直前)に、消費税を社会保障の財源に充当する考えを示しつつ、消費税増税をしても税収が増えるように、デフレ脱却を先行させる必要があると説く。そして、2年後には基本的に消費税を上げるべきだ、と述べる。
 8月末時点で、デフレ脱却は確認できていない。私はいろんな経済評論家の意見を聞いたが、15年にもわたるデフレ不況を脱却するのには時間がかかり、少なくとも2年はかかるだろう、という見解が多いと思う。アベノミクスを開始してまだ1年も経っていない段階で、デフレ脱却に至り、消費税増税をしても大丈夫な状況になっているとは、およそ考えられないだろう。
 さらに、安倍総理は、「2年後には基本的に消費税を上げるべきだ」と言うが、この発言は2012年11月になされたものである。今年10月になっても、まだ1年も経っていない。さらに、安倍総理は、「基本的に」と述べており、状況次第では異なる決断もあり得るという留保を付けている。
 かかる安倍総理が、現時点で、消費税増税賛成派とは考え難い。

 時系列を遡る。

●2012年10月7日の「たかじんのそこまで言って委員会」での発言

「安倍晋三・自民党新総裁出演SP【たかじんのそこまで言って委員会2012.10.7】」どうなってんの?ブログ2012年10月10日
http://rockbell4.blog25.fc2.com/blog-entry-67.html
「宮崎哲弥 私は経済政策について伺いたい。消費税増税法案の中には附則18条というものがあって、「経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止も含めて所要の措置を講ずる」と書いてある。つまり経済状況が良くならなかったら消費税率アップをやめる事もありうると書かれている。
もし経済状況が好転しない場合には、こういう可能性もあり得るか?

安倍さん いまのデフレ状況も含めて経済が悪いという状況が続く中に於いては、それは当然、その法律の中に書いてある訳ですから、そういうことを決断をしなければいけないと思いますよ。
しかし同時に、その為にこそ我々は政権を取って、金融政策というのは世界の主流としては、経済政策の手段として非常に重要な手段になっているんですね。日本がその力をまだ使ってないのは事実ですから。」

 不明瞭なところもあるが、附則18条を根拠にして消費税増税しないこともあり得るといい、消費税増税が可能な状況を作るためには金融緩和をして景気回復をする旨が述べられている。消費税増税のために金融緩和するという理屈の是非はさておき、消費税増税の前にデフレ脱却が必要だという考え方が基礎にあることが窺える。

 さらに時系列を遡る。

●2011年9月28日の「言いだしっぺ さかい学を育てる会2011」での発言

「元・内閣総理大臣 安倍晋三氏 講演 vol.1」YouTube2011年11月9日
http://www.youtube.com/watch?v=2prqmI_r6rQ

「経済成長というのも、大切なんですよね。そして、さらに900兆円という借金があります。
この借金、ただ、ギリシャと日本は全く違いますよ。同じように考える人がいるんですけど、これは大きな間違いであって。ギリシャは、70%、75%近くを海外の人たちから借りているんですから。日本は95%、日本人から借りているんですね。言ってみれば、私がギリシャだとしますと、私が汗水垂らして働いてお金を返す相手は、隣のお子さんなんですよね。返せば、私の、安倍家のお金は出て行きます。でも私が日本だとしますと、私が借りている相手は、私の子や孫ですから、私が頑張って働いて返す相手、債権を持っているのは、同じ日本、同じ安倍家の人ですからね、安倍家からは、お金は出ていかないということになります。
だからこそ、900兆円近い借金があっても、日本の金利は1.2%くらいじゃないですか。麻生政権の時、15兆円、さらに補正予算を組みましたね。あの時、国債は暴落しましたか?0.9%ですよ、皆さん。かつて日本の借金が450兆円だったときに、半分だったときは、2%だったんですからね、金利はね。ですから、どんどん増えたからと言って、どんどん金利が上がっていくっていうことにはならない。
ただ、もちろんですね、分不相応な借金をしているのは事実でありますから、これを減らしていく方向にする。つまり、1年間で稼いだお金で、1年間の支出をまかなえるという真っ当な国にしていく。そのために、いわば、プライマリーバランスを黒字化する、つまり税収が1年間の政策経費を上回るようにするということが、大切だろうと思います。
今年度を目標にしてですね、小泉政権時代、平成14年にその計画を立てました。残念ながら今30兆円のマイナスがある、これは、リーマンショックと、民主党の大ばらまきの結果であります。でもそこまで到達不可能ではなかったんです。小泉政権でそれをスタートしたときには、マイナス28兆円でありましたが、平成14年、5年後の、私が総理の時の予算編成では、6兆円まで、その差は短くなりました。つまり、22兆円改善することができたんですね。1%も消費税を上げずに。何であったかと言えば、経済成長なんですよ。経済成長って言うのは大きいんですね。成長して、税収を増やして、これはみんながハッピーになるんですね。
株価だって、皆さん、実は結構その間上がったんですよ。私はよくこういう会がありますとね、森政権・小泉政権・安倍政権、そして福田政権・麻生政権、鳩山さん、そして、菅さん、そういう10年間、どの政権で一番株価が高かったと思いますか、こういう質問をするとね、「はい」とか言って手を挙げて「それは、小泉政権ですか?」と言う人が多いんですね。皆さん、私が言っているんですから、安倍政権です。よく覚えておいていただきたいと思います。14000円が18400円まで、今より1万円高いんですからね、上がったんです。
「私は株を持っていないから関係ない」という人がおられるかもしれませんが、これは大いに関係がありまして、皆さん、大切な年金も、実は株式市場で一部は運用しています。安倍政権の1年間だけで3兆円ですね、これは年金の運用がプラスになったんです。少子化による減収をはるかにはるかにはるかに上回る額であります。
では民主党政権のこの2年間、4兆円近い運用損が出ています。菅さんは、「強い社会保障」って言いましたね。民主党はよくそう言います。強い社会保障って言うのは、できもしない給付額を約束することではないんです。年金や医療や介護の財源をしっかりと支えることができる経済力を手に入れること、それが強い社会保障制度になっていくわけであります。
日本の人口は減少していきますけども、高齢化によって65歳以上の人口は増えていくんですから、日本を成長させてですね、増収をしていかなければ、今の給付を維持していくことはできないんです。そのためにやっぱり新しい技術や、新しいビジネスアイディアにしっかりと投資をしていくということが、求められているんだろうなぁ、このように思うわけであります。」

 安倍総理は、第一次安倍政権において、消費税増税をせずにプライマリーバランスを改善したことを実績として紹介する。そして、なぜこれができたかというと、経済成長したからだと言う。ついでに言うと、いわゆる人口減少デフレ説にも立っていない。
 
 これらの過去の発言を見ると、安倍総理は、デフレ不況脱却前の消費税増税には反対の立場であり、経済成長による自然増収を重視していることがわかる。

 さらに、上記の「報道ステーション SUNDAY」で、安倍総理は、浜田宏一教授から送られた、安倍総理の金融政策を支持する旨のファックスを紹介した。浜田教授は、安倍内閣の内閣官房参与に就任した。
 では、浜田教授は、消費税増税についてどういう発言をしているのか。

●「「消費増税は歳入にマイナス」 浜田宏一内閣官房参与が講演 (1/3ページ)」産経ビズ2013年9月5日
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130905/mca1309050501007-n1.htm
「 フジサンケイビジネスアイが米ブルームバーグの協力を得て世界の金融経済情報を掲載する「グローバルファイナンス面」を開始して5周年を迎えたのを記念して4日、安倍晋三首相のブレーンで内閣官房参与の浜田宏一・エール大学名誉教授による「アベノミクスと日本経済再生」と題したセミナーが都内で開かれた。首相が10月1日か2日に行う来年4月に消費税率を予定通り8%に引き上げるかの最終判断について、「消費税率を引き上げても景気が減速して歳入面ではマイナスになる」と述べ、増税実施の1年延期か税率を来年から毎年1%ずつ引き上げる案を改めて主張した。

 予定通りの実施に慎重な理由として、4~6月期の実質国内総生産(GDP)で、設備投資が前期比0.1%減となったことを挙げ「企業が過剰設備を抱える中で投資は増えておらず、増税時期を延期することが日本経済にとって必要」と述べた。

 ただ消費税増税そのものには反対ではなく、「上げないで済ますのは難しい」と指摘。国際的な法人税率の引き下げ競争が広がる中、将来的に法人税など他の税収が頭打ちとなることが予想されるためで「(将来は)もっと消費税に頼らないといけない」との見解を示した。」

 浜田教授は、日本経済はいまだにデフレ脱却していないと認識し、消費税増税時期の延期が必要だと述べている。1%の消費税増税の是非は別にして、少なくとも、今議論の対象になっている3%もの消費税増税には反対している。

 内閣官房の幹部を見ると、内閣官房副長官補に、あの古谷一之氏が就任しているのが興味深い(http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/kanbu/2013/furuya.html)。古谷氏といえば、財務省主税局長時代に、西田昌司議員からの質問に対し、「デフレ不況下で消費税増税をすれば税収は減る。」旨を答弁した人物だ(上記「増税道鏡」、「古谷主税局長歴史的答弁「デフレ下での増税は税収を減らす」」倉山満ブログ2012年4月23日http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=835)。
 内閣総理大臣補佐官である衛藤晟一議員も(http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/meibo/hosakan/eto_seiichi.html)、デフレ不況脱却前の消費税増税強行に反対している(「消費増税よりデフレ脱却が先だろ」YouTube2012年6月1日http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=n9_0dW9E6BE&t=240)。

◆◆◆ 

 安倍総理や安倍側近の過去の発言を見るに、安倍総理が現時点において消費税増税に賛成しているとは考え難い。
 「安倍総理は消費税増税賛成」と騒いでいる連中は、悪意あるデマを流していると考えてよい。

 デマに流されず、消費税増税反対の声を上げ続けるのがよいと思う。


◆◆◆

PS
 上記「たかじん」の動画を探していたら、こんな動画が見つかった。
 これらの動画のソースは、「週刊文春 2013年8月29日号」の「消費税はやっぱり上げない? 安倍首相が財務省幹部に「君たちは切腹しろ」」という記事(http://shukan.bunshun.jp/articles/-/3024)。

「安倍首相が消費税増税なら「切腹しろ」と財務省幹部に神発言!」YouTube2013年8月20日
http://www.youtube.com/watch?v=jeDIzOEaOQM

「出演者1 「消費税はやっぱり上げない? 安倍首相が財務省幹部に「君たちは切腹しろ」」。非常に過激な見出しですが、鈴木さん、これはどういう記事でしょう。
鈴木さん はい、あのー、このまぁ見出しのですね、「切腹しろ」発言なんですけども、これは今年1月ですね、財務省出身の自民党の有力な議員たちがですね、総裁室に行ってですね、「この政権で消費増税が延期になることがあれば、我々は切腹ものですね」と、冗談めかして総理に仰ったところですね、逆に総理から、「そうかわかった。」と。「じゃあこの場で今切腹しろ。」と。そういうふうに言い放たれたんだそうですわ。この発言は瞬く間に霞ヶ関に広まって、財務省の幹部たちもですね、総理は我々財務省を抵抗勢力にしてですね、ターゲットとして、支持率上昇を図るんじゃないの、と、震え上がっているという話なんですね。」

「安倍晋三「増税?君!!今この場で切腹したまえ!!!」」YouTube2013年9月1日
http://www.youtube.com/watch?v=qN4ajqafX-w

「出演者1 安倍さんは、かねてから、その、いろんな数値を見て、(消費税増税をするかどうか)総合的に判断するんだ、と。
出演者2 まぁ私は、はっきり言うと、安倍さんは相当消極的だと思いますね。私も、2006年の政府税制調査会をやってからずっとお付き合いをしていますけども、安倍総理から増税に熱心だったという発言を聞いたことは、1回もありませんから。
出演者1 あぁ、そうですか。
出演者2 1回もありません。この1月に、ある議員さん、今実は官邸にいる有力な政府の役人ですけども、この方が、財務省出身ですよ。その方が、「総理、この度は真におめでとうございます。政権復帰ですね。もしも、安倍政権で増税が延期ということになったら、私たちは、切腹ものですね。」と、冗談めかして言ったんですよ。それを聞いた安倍総理は何と言ったか。「そうか、わかった。君、今その場で切腹したまえ。」と、言ったんですよ。
出演者1 ほぉ~・・・。
出演者2 これは本当の話ですよ。本当の話。私はその全く同じ、自民党総裁室、胡蝶蘭の後ろで、白い花で埋め尽くされた総裁室で、総理から聞いたんだから。
出演者1 へぇ~~~!
出演者2 本当にその話を聞いたときに、切腹しろと言って、その議員さんが本当にこの場で切腹したら、周りが全部胡蝶蘭の白い花だから、総裁室まるごと棺桶になっちゃうかなぁって。
出演者1・2 ははは(笑)。
(中略)
出演者1 しかし、そのぐらいの、覚悟が。
出演者2 そう。これは1月時点の話。1月時点では、明らかに、この安倍総理は、(消費税増税を)やるつもりはなかったと思いますね。その後、5月にお会いしたときに、「総理、どうするんですか。消費税。」と。「全く白紙」の一言。「全く白紙」と言っていました。
出演者1 う~ん。
出演者2 その後それからもう2ヶ月経っていますから、まぁ、情勢を見てお考えというところでしょうけども、あのー、マニラでの「決め打ちするものではない。」と言うところを見ると、あぁこれはもう全然変わってないなと。私にはそう見えますね。
出演者1 はい。
出演者2 まぁそれと、だから、今、ご指摘のように、記者団がみんな増税増税と、こうね、書きたがる。それで、麻生大臣、その他の政府・与党の有力幹部、確かにみんな増税みたいなことをやってるけど、まぁだから、これは、相当、財務省の「あれ」が回っていると思うけども・・・。
出演者1 昨日、甘利さんもねぇ、かなりはっきり言ってましたからねぇ。
出演者2 でも官房長官と、総理自身は、全く慎重ですね。私の見るところ。
出演者1 なるほど。
出演者2 この話は、総理にしか決められません。
出演者1 ん~、そうですね、はい。」

 これらの解説によれば、
  ①安倍総理は、平成18年(2006年)以来、一貫して消費税増税について慎重な態度を示している。少なくとも近年、安倍総理が消費税増税に積極的に賛成しているという態度は見られない。
  ②財務省(大蔵省)出身の自民党の有力議員の中に、消費税増税の推進を望む者がいる。この議員は、安倍内閣内部に入っている。この議員が安倍総理に消費税増税を提言したところ、安倍総理は、強い不快感を示した。
  ③財務省は安倍総理に震え上がっている。そういう財務省が「あれ」を回し、安倍内閣閣僚が消費税増税賛成派に染め上げられていった模様。
と言える。
 「あれ」とは、いわゆる「ご説明」だろう(上念司「日本再生を妨げる売国経済論の正体」(徳間書店、2011年)151ページ)。
 「決め打ちするものではない。」発言は、7月27日の、フィリピンにおける記者会見での発言を指していると思われる。

「首相「決め打ちするものではない」 消費税引き上げで」MSN産経ニュース2013年7月27日
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130727/plc13072716580010-n1.htm
「 安倍晋三首相は27日、訪問先のフィリピンで記者会見し、現行5%の消費税率を来年4月に8%へ引き上げる方針に関し「経済状況を見極め判断する必要がある」と述べ、8月以降に発表される経済指標を参考に最終決断する考えを強調した。
 憲法改正については「平和主義が大前提だ。誤解がないように丁寧に説明していきたい」と理解を求めた。冷え込んだ日中関係の改善に向け「外交当局間の対話を進めるよう指示している。お互いに胸襟を開いて話をすることが大切だ」と、対話再開に意欲を見せた。
 首相は、財政再建のための中期財政計画を8月に策定すると明言した上で「消費税引き上げを決め打ちするものではない」とも説明した。(共同)」

 果たして、「切腹しろ」と言われたのは、誰なのだろう。