![南イタリア・サルヴェ村 オリーブオイルを巡る旅](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.binoyakata.com%2Fameblo%2Folive%2Folive-img1-01.png)
究極の美を追求するためのコスメティックにふさわしいオイルとは?その答えを求めにやってきたのが南イタリア・プッリャ州のサルヴェ村。そこではスイスから移住してきたとあるファミリーが昔ながらの製法でシンプルかつていねいに、宝物のようなオイルを生み出していた。
![南イタリア・サルヴェ村 オリーブオイルを巡る旅](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.binoyakata.com%2Fameblo%2Folive%2Folive-img1-02.png)
01/サルヴェ村の隣町、レウカの港。観光名所のひとつ
02/ 農場内に点在するトルッロ。サレント半島に見られる中世の農民の住居兼倉庫の跡
03/サルヴェを訪れたのは11月上旬。オリーブの本格的な収穫シーズンだ
幻のオリーブオイルを求めて
たどり着いたのは古代遺跡!?
本物のコスメティックオイルとは何か? 無農薬、無添加、オーガニックはもはや常識。一滴一滴に込められた生産者の思い。それがそのまま消費者へ、そしてその肌へ伝わるような逸品はないか。
その答えを求めて我々がたどり着いたのはイタリア南部、プッリャ州にあるサルヴェ村のとある農園だった。名前はL'UPUPA農園。サルヴェ村に移住したスイス人と日本人の夫婦が、家族でていねいに必要な分だけオリーブオイルを製造している。
その品質は高く、アメリカで開催されるオリーブオイルの権威あるコンペティションにて、数ある有名農園を押さえて銀賞に輝いたこともある。一般販売はほとんどされておらず、契約レストランなどにのみ卸される、知る人ぞ知る幻のオリーブオイルだという。
![ローマ ナポリ ブリンディジ サルヴェ](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.binoyakata.com%2Fameblo%2Folive%2Folive-img1-03.png)
11月上旬のとある日。南イタリア・プッリャ州の玄関口であるブリンディジ空港に降り立った我々は、約1時間のドライブでその農園に到着。夜着だったので車窓からも周囲の様子はあまりわからなかったが、街の灯がほとんどないことから、相当田舎なのだろうということだけは予想がついた。
ファームハウスに到着し、オリーブ茶と手作りのパスタをいただいてすぐに就寝。移動の疲れと時差ぼけから深い眠りにつくまで時間はかからない。
翌朝、朝食前にファームハウスの屋上に上ってみて驚いた。ファームハウスはオリーブ農園の真ん中にあると聞いていたが、目の前に広がる景色は余りにも想像と違っていたからだ。オリーブ農園と言うからには一定の大きさの木が整然と並び、それがどこまでも広がっている。そんな産業農園的な風景を頭に思い浮かべていたからだ。
![オリーブ画像](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.binoyakata.com%2Fameblo%2Folive%2Folive-img1-04.png)
目の前に広がるオリーブの木々は大小さまざま、ときにとてつもなく不格好。整然と並ぶという状態からはほど遠く、庭のところどころにランダムに生えているという感じでとても管理された農園には見えない。合間にはイチジクやアーモンドの木も生えている。
土地はこれまた自在に曲がりくねる白い石垣で区切られ、なかには大きな遺跡のような石造りの家も点在している。農園というよりも古代遺跡の発掘現場という表現が似つかわしい、神秘さが漂う何とも不思議な光景である。
今回は取材だけではなく、実際にオリーブの収穫から搾油まで手伝わせてくれるという。しかしこの神秘的な光景からどのようにオリーブオイルが生み出されるのか? 朝日に輝く美しい地中海を眺めながら思考を巡らすも、それはなかなかに想像し難い。