腰痛持ちでもロードバイクに乗れるのか??? | 自転車で糖尿病を克服した!

腰痛持ちでもロードバイクに乗れるのか???

さてさて、しばし休息の後のブログ更新となる。

実は、とある方から質問をいただいた。要約するとこんなような質問だ。

「健康のためにロードバイクに乗りたいのだが、あいにく腰痛持ちなので、果たしてロードバイク特有のキツい前傾姿勢に耐えられるかどうか心配だ…ロードバイクを買ってから乗らなくなってしまっては意味がないし…う~ん、どうしたら良いのだろう???」

ということなのだが、このこと、実は私自身も全くの無縁な話ではないので、今回はちょっとこのこと「腰痛とロードバイク」のことについて書いてみたい。

まず私のことに関する説明だが、実はある意味多少の腰痛持ちだ。

5~6年前に一度、歩けなくなるほどの“急性腰痛”になってしまったことがあるし、その後1~2度ほど、ちょっと変な姿勢をしたために(それがきっかけとなって)またまた似たような腰痛を体験したことがある。

また、このブログにも何度か書いたことはあるが、60~70kmを超えるような長距離を走った場合に結構腰痛の症状が出てライディングが辛くなる…という経験は特に初期の頃は普通に起きていた。

だから、私は潜在的には、“腰痛持ち”のひとりであると思う。少なくとも“腰痛気味”であるとは言えると思う。だからそういう意味では、私はこのテーマに関してはとても良いサンプルとなるのかもしれないので、このことはなんだか書かなければいけない!という気がしていたのだ。

という前提で、まずはロードバイクの前傾姿勢(ポジション)に関して思うことをいくつか書いてみる。ロードバイクに4年以上乗り続けてみての感想だ。

1.ロードバイクの前傾姿勢は確かにかなり“前傾姿勢”だ。最初は結構キツい前傾姿勢と感じるものだと思う。クロスバイクやマウンテンバイクなどと比べて、かなり深い前傾が要求される。(一度も乗ったことのない人からすると、最初はびっくりするくらいの前傾姿勢かもしれない。)

2.だから、あなたがたとえ腰痛持ちであったとしても、なかったとしても、(つまり慣れてない人は誰でも)最初はいくらかの忍耐が必要になる。人によって痛くなるところは違うだろうが、首が痛くなったり、手首が痛くなったり、もちろん腰がきつくなってきたり…というのは極めて普通に起きる現象だと思う。

3.だが、ここで誤解をしてはいけない!だから「ロードバイクはキツい!大変だ!」とか、場合によっては「ロードバイクは健康に良くない!」と思うのは、ある意味、“究極の誤解”だろうと思う。

4.ロードバイクのこの前傾姿勢をある程度の時間以上とり続けるためには、実はいくらかの筋力アップを必要とするのだ。背筋や腹筋、あるいはその他の身体を支える筋肉(詳しくは筋肉の専門化にまかせるとして…)などがロードのポジションに“最適化”(つまり強化)される必要があるのだ。人によってもちろん“不快”の程度は違うとは思うが、その間は特にロングライドが結構辛く感じたりするだろう。

5.だが、このポジションに身体が最適化されてくると、新たな、とても素晴らしい世界がそこに存在していることに気づく。そう、このポジションは力を入れるのに都合が良いのだ。空気抵抗も少なくなるし、上半身の力をも使ってペダリングをパワーアップさせることができる。ということは、逆説的には長時間に渡って楽をすることができる…ということにもつながる。

6.良いことはそれだけではない。手とサドルとペダルという3点で体重を分散して支えることができるので、いろいろなところの痛みを感じないように、長時間に渡ってライディングすることができる…という、ある意味“最初の感想”とは180度逆の現象さえも体験することができるようになるのだ。

7.冷静に考えればそれはまさにあたりまえのことかもしれない。そんなにロードバイクのポジションがキツいものだったら、誰がツールドフランスやジロデイタリアのような3,500km以上も走るような超・長距離レースにロードバイクを使うだろうか? だったらクロスバイクやもっと上体が起きたポジションの自転車で走れば良いじゃない?ということだ。

8.そう、だからロードバイクのポジションは、“慣れてしまえば”、“身体が最適化されてしまえば”、見た目よりは遙かに、ロングライドに適した“ラクな”ポジションとなるのだ。

9.そしてこれは個人的な感想だが、ロードバイクの前傾ポジションは、見た目ほどは腰には負担のかからないポジションなのだと思う。実は、(たとえば)ソファーに変な格好でナナメに座ったりしているのよりは、よほど腰への負担は少ないのでは?と思う。よ~く考えて見れば、このロードのポジションは、ほ乳類本来の四足歩行の体勢に結構近い体勢なわけで、それはど身体にとってイケナイ体勢ではない…という推論は結構正しい気がしている。

10.だが、ここからが腰痛持ちとそうでない人の違いが出るところだ。私の場合、特に最初の1~2年ほどは60~70km以上のロングライドは、(ある程度身体が最適化されてきた後でも)自分自身の腰にとってはちょっと負担になるものだったのは事実だ。だからロングライドの後半になると、走りながら上半身を起こしてみたり、必要もないのに立ち漕ぎしてみたり、あるいは信号待ちで伸びをしてみたり…など、いろいろと工夫をしながらライディングしていた…という事実がある。

11.だから腰痛を防ぐための対策をすることは、もちろんとても重要だと思う。(対処方は後述)

12.だけど、たとえ150km近い距離のロングライドをしても、その翌日にはそんな腰痛感はきれいさっぱりなくなっていたから、腰への負担は(確かにあるにせよ)それほど絶望的なものでは、どうやらないようだ。

13.だから結論として、私個人の場合だが、ロードバイクのポジションのメリットを考えたときに、“腰が痛くなるのを恐れて”クロスバイクなどに逆戻りするのは、自分の選択肢の中には全くない。舗装路でのライディングである限り、何十年経っても私はロードバイクに乗り続けるだろう。

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ということで、思いつくままにロードのポジションについて書いてみたが、思うところがうまく伝わっただろうか?

では、腰痛の人がロードバイクに乗る場合の、腰痛緩和のための対策をいくつか書いてみる。

前傾姿勢の深さを調節する。
やはり前傾姿勢を多少ゆるやかにするというのは確実に効果のある方法だ。簡単な話、ハンドル位置をいくらか高くするのだ。もしもあなたが“スピード大好き系のライダー”だったとしたら、やがてはハンドルをもっと低く・遠くしたくなるに決まっているが、それはあくまでだんだんと。最初は見た目的に「え~っ」と思うくらいハンドルが高いセッティングで始めるのも手だと思う。私の場合には、ロングライド時の腰痛発生と前傾角度の間には結構な相関関係があった。これ以上深くするとヤバイけど、このくらいなら大丈夫…という角度はきっとある。

だから腰痛が心配な人はヘッドチューブの長いジオメトリーのロードバイクを購入する。

ロードバイクのジオメトリー(フレーム各部のサイズ)には実はいろいろある。メーカーにより、モデルにより意外に違う。最近の傾向としてヘッドチューブが長めの(つまりハンドルが高めの)ポジションにしやすいジオメトリを持つフレームは意外に人気があるようだ。たとえばスペシャライズドのターマックではなくルーベとか。キャノンデールならスーパーシックスではなく、シナプスとかCAAD8とか。スコットならアディクトでなくCR1とか。ジャイアントならTCRではなくDefyとか。FeltならFシリーズでなくZシリーズとか…。(まあいろいろある。)そういったモデルだったらそんなにおかしいくらいスペーサーを入れてハンドルを高くしているように見えなくても、ちょっと高めのハンドルポジションにすることができる。(もっとも、ひたすら速く走りたい人はいずれはもっと低くしたくなるのかもしれないけれど…)

ポジションそのものを工夫する。
これも実は結構な重要ポイント。あくまで私の個人的な意見になるが、特に腰痛持ちの人は「骨盤を立てる」などは全く意識しない方が良いと思う。私の場合は、特に最近は結構骨盤は寝せている。その方が自分的にはずっと快適に乗れる!(新城選手も骨盤寝せる派のようだ。)
※ちなみにこの「骨盤を立てる」「骨盤を寝せる」ということに関しては、きっと世の中には論争があるのだと思う。私も一時期は雑誌などの影響で、「骨盤を立てた方が良いのかな…」と思っていた時期もあったが、今はそんなこと全く考えなくなった。どうやらこれは人により“流派”により、いろいろな意見がある分野のよう。だから私は最近は「骨盤は寝せる派」だ。少なくとも腰痛気味の人にはこの方が“腰”そのものには負担は少ないと思う。

まぁ思いつくままに書いてみたが、他にも対策はいろいろあるのかもしれない。基本的には腰痛持ちの人でもロードバイクに乗ることは全く問題ないと思う。(いや、むしろロードバイクに乗ったら腰痛が治った!という人もいると聞く。)何か質問などあったらコメントください。いろいろと考えてみます。ではでは。

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