さぁいよいよ「自転車組み立て」という名のぼうけんがはじまった! | 自転車で糖尿病を克服した!

さぁいよいよ「自転車組み立て」という名のぼうけんがはじまった!

そう、本来なら今日ここで書くブログの内容は「東京エンデューロ」の体験記かな…と考えていたのだが、その前に例の「自転車組み立てぼうけんの書」に書き込みがあったらしいので、まずはその記事をここに掲載しなければならない。

ということで「東京エンデューロ」の話題はちょっと先ということになるのだが、ひとことだけ触れておくと、結構新しい経験ができた。高速集団走行には多少のコツが必要ということ。そしてもっともっと速く走れるようになるためにはやはりトレーニングやスキルと言った点での工夫が必要…ということなどがわかったことは大いなる収穫と言えるだろう。非常に楽しい体験であったことは言うまでもない。

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【自転車組み立てぼうけんの書~第一章 その1】

私は東京エンデューロの帰り道、愛車ピナレロ君に乗り家路を急いでいた。時刻はもうすでに夕暮れ時。あたりは夜の闇に包まれはじめていた。

あともう少しで故郷の町に帰り着く…というところまで来ていた。だが疲れは隠せない。明らかにいつもとは違うレベルの疲労を感じている。もちろん疲労を感じていることには正当な理由(わけ)がある。

本日の走行距離はすでに110kmを超えている。それものんびりサイクリングだったのではなく、心拍数を結構上げてのハイスピード走行を約60km以上含んでのものだから、最近は遠距離ライドをあまりしていなかった私にとっては、ちょっと新鮮だけれどもハードな1日でもあったのだ。

つまりはこういう状態だ。私のHPはもう残りわずかなのだ。

この状態で魔物にでも出会おうものなら、「つうこんの一撃」を受けるまでもなく息絶えてしまう可能性がある。

私は心持ちケイデンスを上げ、もう距離としては1kmもないであろう故郷の町へと急ぐ。

チャララ! チャララ! ツッチャッチャチャラー!!!

と、そのとき、私が最も恐れていたあのメロディーが突然響き渡る!

あぁぁ…。やはりつかまってしまったか……。

今日、私と一緒にパーティを組んでいた「ぶがる」氏はもう酒場で別れてしまったから、私はひとりでこの魔物たちを相手にしなければいけない。

しかたない…やるか! 私は鞘に収めていた「ふぁうすと・ぴなれろの剣」を抜き、魔物たちに飛びかかっていった。

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そしてやっとのこと魔物たちを倒すと、残りHPはもうわずか一桁まで落ち込んでいた。あたりに静けさが戻る。私は小さな宝箱がその場所に落ちていることに気づく。

魔物たちは宝箱を落としていった。

ばいくすは宝箱を開けた。

なんとまほうの軽量クランクセットを見つけた!

ばいくすはまほうの軽量クランクセットを手に入れた。

そう、そうなのだ。まさかこんな場所でクランクを手に入れられるとは! ちなみにこれがそのときの証拠写真だ。

自転車で糖尿病を克服した!-FSAのSL-Kカーボンクランクセット
そう、これがようやく手に入れたFSAの「まほうの軽量クランクセット」SL-Kフルカーボンクランク。特にカーボンのクランクアームの部分などは思わず頬ずりしたくなるほど魅惑的だ。

と、かなりドラマ仕立てで話は進んでしまったため、ノーマルモードに戻すのが大変な状況になってしまっているが、ちょっと冷静になってその後のドキュメンタリーを伝えなければならない。

というわけで、いよいよ組み立てがはじまったとういわけだ。(一泊して充分にヒットポイントが回復してからの作業になったことは言うまでもない。)

以下はそのドラマの顛末だ。

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まず、今回の作業の前に準備してあったものがある。それは以下の「どうぐ」だ。

自転車で糖尿病を克服した!-トルクレンチ
まずは大入力用のトルクレンチ。このトルクレンチは特に自転車用ではないため、比較的大きな力を必要とする部分の組み立てに向いている。たとえばクランクとか…。実はもうひとつ小入力用のトルクレンチも手配済みなのだがまだそれは届いていない。

ちなみにこの魔法のクランクにはBBが付いていた。(親切な魔物たちだ!?) コレだ。

自転車で糖尿病を克服した!-MEGAEXOのボトムブラケットとBBレンチ
手前のBBレンチは本当ならトルクレンチで使えるタイプのものにすれば良かったのだが、残念ながら今はこれしか持っていない。(せっかくのトルクレンチが威力半減じゃないか!!!)。FSAのMegaExoというタイプのBBはシマノのホローテック系のものとうりふたつ。色が若干豪華仕様になってるくらいで構造的にもほとんど同じだろう。

で、実はシマノのBBは前にひとつ購入していたので、もしうまく行けばMegaExoでなくシマノのアルテグラSLのBBを使おうかな…と思っていたのだが(一説によるとそれでも使えるハズ!という記述がネット上にはちらほらと)、結論から言うとそれはできなかった。

どうやら穴の径がちょっとだけ違うらしく、シマノのBBにはFSA SL-Kクランクのシャフトが入らないのだ。

だからそれは断念して、クランクに付属のBBを使うこととなった。

そしてそのBBの取り付けだ。

自転車で糖尿病を克服した!-MegaExo BBを取り付ける
まずは右側からねじ込んで行く。当然のことグリスを塗ることも忘れない。そしてキャノンデール・システムシックスのBBは最も一般的なJIS規格になっているので、これも当然のこと、右側のネジは逆ネジだ。間違って普通のネジと同じ方向に一生懸命締め込もうとするときっとひどい目に会うのは間違いない。

そしてちょっと迷ったのは左手の一指し指で触っている黒いスペーサー。これはどうやら左側のBBカップにはめて締め込むべきもののよう。もちろんその掟に従って組んでいったことは言うまでもない。

トルク的には結構大トルクが必要なよう。「どうぐ」的にこの締め付けにはトルクレンチが使えないので手の加減での締め付けとなってしまうが、前に一度カンパニョーロのクランクでやってうまく行っているので、おそらく今回も大丈夫だろう…と楽観的に考えてしまっているが…。

ちなみに、ネット上で発見した整備用バイブルとしてはコレがかなり良い ということに気づいた。ほとんどのパーツの組み立て方が載っている。ただ多くの方にとっての唯一の難点はその言語だろう。

ワタシノボコクゴデカカレテイルノデ、ニッポンジンニハチョットタイヘンカモシレナイデスネ…。(嘘)

ともあれ、全く問題なく(本当か?)BBの取り付けが完了した。

自転車で糖尿病を克服した!-BBが装着された
う~ん、Beautiful!!!!!!

さてさて、お次はクランクの装着だ。ちょっと写真の撮影忘れなのだが、まずは右クランクのシャフトをBBの穴に差し込む。これは全く問題ない。

そして左側にニョキッと顔を出したクランクのシャフトに左側のクランクを差し込む。そしてグリグリとネジを締めて行くのだ。

自転車で糖尿病を克服した!-左側のクランクを取り付ける
ここでやりにくかったのは手ではいくら押し込んでも中途半端な位置までしか左クランクが入っていかない点。300ワットを平気で維持できる怪力の私としてもさすがに素手では無理なようで、「どうぐ」の助けを借りて(当然だ)ねじ込んで行くこととなった。

自転車で糖尿病を克服した!-トルクレンチでクランクを締めるの図
そうするとあらあら不思議、左クランクがだんだんと内側に入っていくではないか。結構トルクは必要だが(固かった)魂を込めてトルクレンチで締め込んでいくと徐々に正しい位置へと左クランクが移動していく。(力だけじゃダメだ。魂を込めないと!)

ちなみにここで必要なトルクは40~50Nmとのこと。もちろん規定通りのトルクで締め付けたことは言うまでもない。

そしてついに…

自転車で糖尿病を克服した!-システムシックスにクランクが付いた!
やった! まずは最初の難関をクリア!!!!

と私は一瞬喜んだ。な~んだ。俺って天才???ぜ~んぜんノープロブレム!!!

しっかし、そう簡単にすべてをスムーズに進ませるほどこの惑星は楽にはできていないことにその数秒後に私は気づく。

私は喜び勇んでクランクを手で回してみた。

???

あれ?

?????

えっ?

こ、これって一体どういうこと?

嘘でしょ…

えっマジ???

というわけで私の心を奈落の底に突き落とすような状況が起きていることに気づいてしまったのだ!

クランクの動きが渋いのだ。

かなり渋い。いや渋いなんてもんじゃない。明らかに微妙な異音がして、クランクが何かと干渉してスムーズに回らない感じなのだ!

これではいくら300Wの男とは言え、時速40km/hの集団走行がキツくなることは間違いない。

どんなに良いハイエンドフレームでもクランクがこの渋さでは性能は台無しだ。このクランクの渋さでヒルクライムなど拷問以外の何ものでもない!!!ヤビツ峠の途中で足を付いてしまうことは目に見えている!!!

さぁ困ったことになった。

原因は皆目見当が付かない!不良品か???

どうしよう…どうしよう…

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というところで実は「つづく」になってしまいます。(申し訳ない!文章長すぎ!)
実は思ってもみない落とし穴があったわけです。次回はクランク取り付け問題解決編!
(東京エンデューロ編はその次かな…)

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