コンポはどっちだ!カンパか、それともスラムか? | 自転車で糖尿病を克服した!

コンポはどっちだ!カンパか、それともスラムか?

さて、なかなか更新されなかった「自転車組み立てぼうけんの書」の進展に関してだが、
遅遅として進まなかったことには実は若干の理由(ワケ)がある。

実ははホイール選択という非常に重要なテーマで突っかかっていたのだ。

ある日は「よし、コレで決めた!」と思いきや、翌朝には「待てよ…う~ん実はやっぱりこっちの方が格好良いかも…」そしてその翌日の午後には「いや、やはりこっちで行かないと一生後悔することになる!」、「でも待てよ…いやいや…それじゃ値段が高すぎるし…」「じゃぁやっぱコレか!…」

まぁ、そんなあんばいだ。我ながら自分がここまで優柔不断だったとは今の今まで気づかなかった。

そう…、ホイール選びとはそこまで奥の深いものだったのだ。

まず物事を整理して考えてみよう。

ロードバイクのホイールには2つの大きなグループが存在する。

シマノ/スラム系か、それともカンパ系か。

これらは言ってみれば2大派閥のようなものなので、基本的に両者は相容れないことになっている。

シマスラ党はカンパ系の規格を取り入れることはまずしないし、カンパ党はカンパ党でシマスラ党のことを毛嫌いしているのか、意地でもシマスラ党のやり方に賛成することはない…ように思える。

たとえばこんな具合だ。

ブレーキ:シマスラ党は開放レバーをブレーキ側に付ける、それに対してカンパ党は開放レバーをエルゴレバー側に付ける。結果として両者の混在は何らかの機能欠損を生む。
クランク&BB:シマスラ党はベアリングユニットをBBカップに付ける。それに対してカンパ党はベアリングユニットをクランク側に付ける。
ホイール:もちろんスプロケット取り付け用の後輪ハブは全く違う規格。間違っても両者を共存させることはできない。
チェーンやスプロケットの規格:当然ながら両者全く歩み寄る気配はない。スプロケットの歯の間隔やチェーンの幅はもちろんすべて微妙に食い違う。
その他:シマスラ党が電動メカで攻勢を仕掛けると、カンパ党は11速という多段化作戦で反応する(タイミング的にはちょっと逆だけど)

などなど……おそらく私の知らないところでも両巨大政党は様々に異なった作戦で「我が道を行く」作戦を展開し続けるのだろう…。まぁ、業界の発展のためにはこのことは素晴らしいことなのかもしれないが。

ということで話は私事に戻るが、“ホイールの選択”、これぞまさに大きな分かれ道。

一旦シマノ/スラム系のホイールを買ってしまうと、後からカンパにするのは大変だし、逆にカンパニョーロ対応ホイールにしてしまうと、シマノ系に移行することができなくなってしまう。

実は、シフトメイトというパーツを使って「シマニョーロ」という裏技もないではないのだが、最初から妥協を考えるのもおかしな話なので、まずはここで第一の決断をしなければならないという状況がある。

(実はもうひとつの裏技も発見したのだ!Ambrosio(「アンブロジオ」と読むのか?)というメーカーのスプロケットにはシマノホイール用のカンパスプロケとカンパホイール用のシマノスプロケがあるのだ。変速性能などの善し悪しはわからないが、もしかしたら結構喜ぶ人がいるかも…)

今回、世の中のコンポメーカー3社のうち真っ先にリストから外されたのは、何を隠そう「世界のシマノ」だった。

別にシマノのコンポが良くないからではない。理由は単純。今までに使ったことがあるから。

私としてはカンパかスラムにすることは今回の(ビッグ!?)プロジェクトの既定事項だったのだ。

私の人生における最も重要なモットーは、「人のしない事をする」、あるいは「前例がないならなおさらやってみよう!」というものなので(本当か?)、当然のごとく私的未経験コンポにしなければならないという事情があったのだ。

となるとカンパニョーロvs.スラムという新旧コンポ対決!ということになるのだが、なかなかどうして激しいつばぜり合いが繰り広げられることとなった。

野球に例えるとたとえばこんな感じか:

1回表:カンパニョーラーズ、多段化11速コンポのマシンガン打線の破壊力か、先頭打者からシングルヒットをいきなり5連打で3点先制!
スコア: ス0-3

4回裏:ダブルタップレバーの高価さのせいか、それまで沈黙を続けていたスラムズ打線、連打でチャンスをつくると“11速チェーン切り工具の値段の高さ”というカンパニョーラーズのちょっとした守備の乱れをついて1点返す。
スコア: ス1-3カ

5回表:チャンスをつくりながらも決定打が出ず追加点を奪えないカンパニョーラーズ。この回も一死二三塁という絶好の得点機をつかみながら、年俸の非常に高い4番スーパーレコード選手が痛恨の見逃し三振。またも得点できず。
スコア: ス1-3カ

5回裏:軽量さを生かしたスラムズの盗塁王、レッド選手が足でチャンスをつくり、無死から出塁すると一気に二盗、三盗を決め、フォース選手のあわやホームランかという犠牲フライで1点を返す。
スコア: ス2-3カ

6回表;カンパニョーラーズのアテナ選手が一死から左中間へ会心のソロホームラン。カンパニョーラーズ一気に攻勢か…と思われたが、続く下位打線のミラージュ選手、ゼノン選手が淡泊な打撃で連続内野フライ。1点止まり。
スコア: ス2-4

7回裏;二死からチャンスをつくったスラムズはライバル選手の渋いライト線2ベースで2者生還。ついに同点に追いつく。
スコア: ス4-4カ

9回表:スラムズのリリーフ陣が新しいチームの経験不足ゆえか二死から連続四球で走者一二塁。カンパニョーラーズの強打者コーラス選手の放った鋭い打球は右中間を真っ二つかと思われたが、ダブルタップレバーの使いやすさゆえか、それをライト・ライバル選手がシングルヒットで止め、得点は1点止まり。しかし貴重な勝ち越し点を奪ったカンパニョーラーズ、満を持してブレーキングカーブのコントロールでは定評のある抑えのレコード選手をマウンドへ送る。
スコア: ス4-5

9回裏:無死から単打で出塁したランナーを手堅くバントで送ったスラムズはレッド選手の快足を生かした内野安打で一死一三塁、ここでさきほどはあわやホームランかという当たりを放ったフォース選手の登場。カウントは2-3。レコード選手の投じた外角低めを狙った速球が多少甘くなって……


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 激戦の末勝利をもぎ取ったのは果たしてどっちのチームだ? スラムズか、それともカンパニョーラーズか!!!

以下はチームの勝利を記念して、勝利者へ贈られた賞品写真だ。

これを見れば、おのずと勝者は明らかだろう。


自転車で糖尿病を克服した!-スペシャライズド・Roval Fusee Star

おぉ、これはちょっと珍しいホイール。実はコレ、スペシャライズドのロバール(Roval)というブランドのもの。普通に買うと非常に非常に高価な一品なのだが、もちろんお買い得価格での購入だ。一説によると空気抵抗50%減というからある意味ディープリムでないのにディープリムの効果を持つホイールということになるのだろうか。

で、ちなみにスペシャライズドのホイールということは、つまりシマノ対応。劇的な逆転サヨナラで勝利をものにしたのは実はスラムだったというワケだ。11速コンポにももちろん興味はあったし、アーティスティックな造形を持つカンパの新エルゴレバーも非常に魅力的だったが、今回はあえてスラムを選択することにした。システムシックスにはその方がちょっとしっくりする感じ。たぶんRivalとForceのミックスだろうか。Redには今回はしないつもり。

いよいよ「自転車組み立てぼうけんの書」は遅まきながら第一章へと突入することになる。

さてさて、時間がかかるのう……

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