決戦バイクはコレにする![サイクルモード2007編]第二部
その日、私は幕張メッセで開催された「サイクルモード・インターナショナル2007」の会場で、途方に暮れていた。
そう、決戦用ロードバイクを探し求めてたどり着いたこの地で、私は混乱を極めていた。
わからない…のだ。
どれがいいのか、全く判断がつかないのだ。
あまりに素晴らしいロードバイクが多過ぎて、果たしてどれが自分にふさわしいのか…試乗すればするほど、頭の中が混乱する。
私は数分間、人混みの中で立ち尽くし、楽しそうに行き交う人たちをただ呆然と眺めていた。
「こんなことじゃいけない! なんとか自分を取り戻さないと!」
ようやく我に帰った私は、自分自身の“ノーマル”な感覚を取り戻すため、何台か街乗り系のロードバイクを試乗することにした。
そして乗ったのがコレだ。
これが噂の“激安”フレーム、Harp CM-500。
サイクルショップタキザワのオリジナルブランド、「Harp」の超リーズナブル価格のモデル。
驚くなかれフレーム価格はなんと¥26,800!!!!(中古品の価格ではない。新品のお値段、定価だ!)
それにシマノティアグラが組み合わされたこのモデル。なかなか悪くなかった。もちろんフルアルミだから硬めといえば硬めだが、ホイールさえ一定レベルのものを付ければ、間違いなく必要充分以上の満足すべき街乗り用バイクになる!
このハープの街乗り用モデルに乗って目が覚めた私は、次にこのモデルを試乗した。これもリーズナブルな価格が売りの注目モデルだ。
コレ、正真正銘のフルカーボンモデルだ。だけどお値段が17万円台後半。もちろん完成車としての価格だ。サガミサイクル・オリジナルのブランド、CampioneのVictor。
乗った感じ?
しっかり、かっちりしてた。フルカーボンならではの“やさしさ”もある。
ミドルグレードとして考えたときに、実はコレで何の不満もないはず。モノとしては充分だし、グラフィックも格好いい。おすすめカーボンバイク発見だ!
コレより2万円ほど余計にお金を出すとこういうのもある(19万円台)
コレには試乗しなかったが、グラフィックが気に入った。乗った感じもきっと悪くないはずだ。
このカンピオーネ、ただひとつだけ欠点が…。サイズが小さいのだ! 残念、B夫にはちょっと小さすぎる…。175cmくらいまでの人にはきっと良いブランドだと思う。
で、その次に乗ったのがFELT。(写真撮り忘れた!えっどうして???)
フェルトのZ35。コレ実はこの日の「乗り心地大賞!」
なんだか路面の振動が乗り手に伝わってこない感じ。ラクチン。これなら長距離でも疲れ難いかも…。
もちろんフルカーボン。お値段が20万7900円。だから内容を考えたら充分安い!(と判断できる)
調子が出てきた私はさらにどんどん試乗を続ける!
そう、ビアンキの928カーボンだ。B4PのモデルではなくC2Cのモデル(ビアンキはややこしいのだ)。お値段的には241,500円。だからミドルクラスという位置づけになる。
コレ、非常に良かった。気に入った。キャノンデールのスーパーシックスほどじゃないけど、適度に軽いし、カーボンならではの“いい感じ”も充分味わえる。デザイン的にもこの“ひん曲がった”フレーム、嫌いじゃない。お、欲しくなったかも…。
次はこんなのも試乗した。
私が実際に乗ったのは後方のヤツ。スペインのレーシング・ブランドBHのL50。お値段は269,850円。
これ、恐ろしく素直な乗り味。何の癖もない…思いのままに操れる、そんな感じ。これ、実は結構良いバイクと見た。きっと走るだろうなぁ。ビアンキの928カーボンも良かったけど、これもイイなぁ…。
私はまた混乱しはじめた。
しかし、今回の私は止まらない。次の試乗車はコレだ。
ご存知、“巨大”ジャイアントのTCRコンポジット1。ジャイアント・フルカーボンのミドルレンジのちょっと高級なヤツ。お値段的には388,500円。(本当はTCRアドバンストに乗りたかったのだが、ジャイアントだけが予約制になっていて、残念、それには乗れなかったのだ。)
コレも非常に良かった。とてもやさしい。乗り心地もフェルトのZ35ほどじゃないがとても良い。クセがない。何時間でも乗っていたい…そう感じさせるバイクだ。決戦車兼長距離ライド向けとしてきっといい。あとはデザインの好みだけかな…。
私の探求はまだまだ止まらない。
次にはこの超高額バイクに乗ってみた。期待の一台だ。
雑誌などで妙に評価の高いLOOKの高額バイク、595。
コレ、やはりカッコイイ。インテグラル・シート・ポストが“本格派”感を高める。フレームだけで約50万円。ちょっと駅前の駐輪場には止められない!
乗り味はものすごく引き締まった感じ。しっかり感はある。だけど正直、感動で涙が…ということはなかった。
このバイクの場合、もっとスピードの出せるところに行った方がいいのかも。会場の試乗コースじゃ、係員の「スピードを出さないでください!」との制止をできる限り無視して走ったとしても時速30km/h程度がせいぜいだろう。コイツの場合はきっと40km/h以上出さないとその真価が発揮できないのかも…そう思った。
次はコレ。
そう、フルオーダーバイクのケルビム。細身のクロモリフレームがシンプルで良いかも。このスティッキーというモデル、フレームだけの値段が157,500円。
本来、コレはフルオーダーで乗るものなので、あくまで参考のために乗ってください…とのこと。
でもコレ、私がにらんでいた通り、良かった。走りも結構軽い。クロモリの乗り味は(この後に試乗したトマジーニなどもそうだけど)、私にとっては“懐かしさ”を感じさせる。(何故だろう…)
もしかしてあのセキネVX-GTO もクロモリだったのかな。
カーボンとも違う。アルミとも違う乗り心地。なんとなく納得。ただ、今の自分はカーボンの方が好きかなぁ…とは思うけど、このケルビム、完全フルオーダーでサイズも強度もジオメトリーも自分に完璧に合ったものができた日には凄いことになるのかも…そう思った。
というのは、この後に乗ったある“決戦車候補”の一台が、サイズとかいろいろな要素が自分に合っていたようで、ものすごーいパフォーマンスが感じられたのだ!
私はその“意外な一台”にいたく感激し、またもや会場内で立ち尽くしてしまったのだ!
その“意外な一台”のエピソードは次回!(まだまだある、決戦車レポート)
(またもや「続く」になってしまった…)
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
PS. 訂正が発覚してしまった!
上記のタキザワHarpのCM-500、実はクロモリフレームだった!
私はアルミだとばっかり思って乗っていた!訂正です。ゴメンナサイ。
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そう、決戦用ロードバイクを探し求めてたどり着いたこの地で、私は混乱を極めていた。
わからない…のだ。
どれがいいのか、全く判断がつかないのだ。
あまりに素晴らしいロードバイクが多過ぎて、果たしてどれが自分にふさわしいのか…試乗すればするほど、頭の中が混乱する。
私は数分間、人混みの中で立ち尽くし、楽しそうに行き交う人たちをただ呆然と眺めていた。
「こんなことじゃいけない! なんとか自分を取り戻さないと!」
ようやく我に帰った私は、自分自身の“ノーマル”な感覚を取り戻すため、何台か街乗り系のロードバイクを試乗することにした。
そして乗ったのがコレだ。
これが噂の“激安”フレーム、Harp CM-500。
サイクルショップタキザワのオリジナルブランド、「Harp」の超リーズナブル価格のモデル。
驚くなかれフレーム価格はなんと¥26,800!!!!(中古品の価格ではない。新品のお値段、定価だ!)
それにシマノティアグラが組み合わされたこのモデル。なかなか悪くなかった。もちろんフルアルミだから硬めといえば硬めだが、ホイールさえ一定レベルのものを付ければ、間違いなく必要充分以上の満足すべき街乗り用バイクになる!
このハープの街乗り用モデルに乗って目が覚めた私は、次にこのモデルを試乗した。これもリーズナブルな価格が売りの注目モデルだ。
コレ、正真正銘のフルカーボンモデルだ。だけどお値段が17万円台後半。もちろん完成車としての価格だ。サガミサイクル・オリジナルのブランド、CampioneのVictor。
乗った感じ?
しっかり、かっちりしてた。フルカーボンならではの“やさしさ”もある。
ミドルグレードとして考えたときに、実はコレで何の不満もないはず。モノとしては充分だし、グラフィックも格好いい。おすすめカーボンバイク発見だ!
コレより2万円ほど余計にお金を出すとこういうのもある(19万円台)
コレには試乗しなかったが、グラフィックが気に入った。乗った感じもきっと悪くないはずだ。
このカンピオーネ、ただひとつだけ欠点が…。サイズが小さいのだ! 残念、B夫にはちょっと小さすぎる…。175cmくらいまでの人にはきっと良いブランドだと思う。
で、その次に乗ったのがFELT。(写真撮り忘れた!えっどうして???)
フェルトのZ35。コレ実はこの日の「乗り心地大賞!」
なんだか路面の振動が乗り手に伝わってこない感じ。ラクチン。これなら長距離でも疲れ難いかも…。
もちろんフルカーボン。お値段が20万7900円。だから内容を考えたら充分安い!(と判断できる)
調子が出てきた私はさらにどんどん試乗を続ける!
そう、ビアンキの928カーボンだ。B4PのモデルではなくC2Cのモデル(ビアンキはややこしいのだ)。お値段的には241,500円。だからミドルクラスという位置づけになる。
コレ、非常に良かった。気に入った。キャノンデールのスーパーシックスほどじゃないけど、適度に軽いし、カーボンならではの“いい感じ”も充分味わえる。デザイン的にもこの“ひん曲がった”フレーム、嫌いじゃない。お、欲しくなったかも…。
次はこんなのも試乗した。
私が実際に乗ったのは後方のヤツ。スペインのレーシング・ブランドBHのL50。お値段は269,850円。
これ、恐ろしく素直な乗り味。何の癖もない…思いのままに操れる、そんな感じ。これ、実は結構良いバイクと見た。きっと走るだろうなぁ。ビアンキの928カーボンも良かったけど、これもイイなぁ…。
私はまた混乱しはじめた。
しかし、今回の私は止まらない。次の試乗車はコレだ。
ご存知、“巨大”ジャイアントのTCRコンポジット1。ジャイアント・フルカーボンのミドルレンジのちょっと高級なヤツ。お値段的には388,500円。(本当はTCRアドバンストに乗りたかったのだが、ジャイアントだけが予約制になっていて、残念、それには乗れなかったのだ。)
コレも非常に良かった。とてもやさしい。乗り心地もフェルトのZ35ほどじゃないがとても良い。クセがない。何時間でも乗っていたい…そう感じさせるバイクだ。決戦車兼長距離ライド向けとしてきっといい。あとはデザインの好みだけかな…。
私の探求はまだまだ止まらない。
次にはこの超高額バイクに乗ってみた。期待の一台だ。
雑誌などで妙に評価の高いLOOKの高額バイク、595。
コレ、やはりカッコイイ。インテグラル・シート・ポストが“本格派”感を高める。フレームだけで約50万円。ちょっと駅前の駐輪場には止められない!
乗り味はものすごく引き締まった感じ。しっかり感はある。だけど正直、感動で涙が…ということはなかった。
このバイクの場合、もっとスピードの出せるところに行った方がいいのかも。会場の試乗コースじゃ、係員の「スピードを出さないでください!」との制止をできる限り無視して走ったとしても時速30km/h程度がせいぜいだろう。コイツの場合はきっと40km/h以上出さないとその真価が発揮できないのかも…そう思った。
次はコレ。
そう、フルオーダーバイクのケルビム。細身のクロモリフレームがシンプルで良いかも。このスティッキーというモデル、フレームだけの値段が157,500円。
本来、コレはフルオーダーで乗るものなので、あくまで参考のために乗ってください…とのこと。
でもコレ、私がにらんでいた通り、良かった。走りも結構軽い。クロモリの乗り味は(この後に試乗したトマジーニなどもそうだけど)、私にとっては“懐かしさ”を感じさせる。(何故だろう…)
もしかしてあのセキネVX-GTO もクロモリだったのかな。
カーボンとも違う。アルミとも違う乗り心地。なんとなく納得。ただ、今の自分はカーボンの方が好きかなぁ…とは思うけど、このケルビム、完全フルオーダーでサイズも強度もジオメトリーも自分に完璧に合ったものができた日には凄いことになるのかも…そう思った。
というのは、この後に乗ったある“決戦車候補”の一台が、サイズとかいろいろな要素が自分に合っていたようで、ものすごーいパフォーマンスが感じられたのだ!
私はその“意外な一台”にいたく感激し、またもや会場内で立ち尽くしてしまったのだ!
その“意外な一台”のエピソードは次回!(まだまだある、決戦車レポート)
(またもや「続く」になってしまった…)
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PS. 訂正が発覚してしまった!
上記のタキザワHarpのCM-500、実はクロモリフレームだった!
私はアルミだとばっかり思って乗っていた!訂正です。ゴメンナサイ。
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