大きな嘘 | 愛しき言葉(ウツクシキコトノハ)

愛しき言葉(ウツクシキコトノハ)

私の心に響いてきた言葉

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愛しき言葉(ウツクシキコトノハ)


鴨川ホルモー

万城目 学


このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。
葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。
腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、
出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。
このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。
祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。
「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。
戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。
恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。
京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。
都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。
前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。
「鴨川ホルモー」ここにあり。


ぶっ飛んだ世界の衝撃。

それにしても、その世界がありありと目に浮かぶから不思議。
こりゃ映画にしたくなる気持ちも納得。
映像にできそうだと思う気持ちに納得。

ちょっと森見登美彦に似ていると思う。
京都が舞台で、かなり飛んでるとこが、かな。

言葉の運びかた、選び方も、かな。


嘘が、大胆だから、かな。
大きな嘘は引力になる。