Oyaji Baseを出発して,しばらくR181を西へ走ると,久世の街に出る。
この久世で南から来るR313と合流するのだが,ウェルのせんせさんが都合でR313経由で落合ICから一足先に帰ることになった。
ここから13台で蒜山を目指す。
R313とR181の共用区間を西へ5kmばかり走ると,勝山の街だ。
この勝山はのれんの街として,またひな人形の街として知られている。
古い町並みの店々には,勝山在住の染織作家が染め上げた,とりどりののれんが掛かり,豊かな情緒を醸し出している。
毎年旧暦の桃の節句には街を挙げてひな人形を飾り付けて,観光客の目を楽しませてくれるという。
また,昔からの造り酒屋があって,秘蔵の酒を手に入れることもできるのだ。
この勝山の街でR181とR313は再び別々のルートを取る。
R313は北へ向かい,湯原を経て蒜山高原へと続いていく。
R313を北へ走り出してしばらく。
湯原温泉郷にたどり着く前に雨が降り始めた。それも,かなり本格的な降り方だ。
ちょうど広くなっていた路肩にバイクを停め,レインウェアを着込む。
hi↑-lo↓さんはレインウェアの用意がなく,体調も思わしくなかったこともあり,ここでやむなく引き返すことになった。
rumibooさんもレインウェアの用意がなかったのだが,こちらは体調も万全で,問題ないという。
雨対策を済ませて,12台13人で再び蒜山を目指してR313を北上。
R313からR482に変わる頃,国道を離れ蒜山高原の中央部,牧場を東西に貫く県道に入る。
ここで,第1弾で紹介した,本日の参加者の走行写真を撮影した。
本来なら,蒜山大山スカイラインに入ってから,適当なコーナーを選んで撮影しようと思っていたのだが,この天候では,スカイラインは完全に雲の中だ。
あきらめて,牧場の中の直線路での撮影となった。
こういう実にのどかな牧場の中の一本道である。
時間が午後3時を回っていたので,目指すうどん屋「やす坊」はもう無理かと思っていたのだが,行ってみるとまだ営業中の看板が出ていた。
店に入って確認すると,13人OKだという。
これはラッキーだ。
13人分の蒜山焼きそばを注文してから,レインウェアを脱ぐ。
この時点では,雨こそ降っていなかったが,空は雪雲のような灰色の雲におおわれ,正面の上蒜山(蒜山は蒜山三座と呼ばれる上蒜山,中蒜山,下蒜山という3つの山からなっている)には雪が積もっている。おそらく今回の寒波で新たに積もったものだろう。
寒そうではあるが,実に楽しそうな参加者の面々。
さて,蒜山焼きそばである。
ここ,「やす坊」では,まず固形燃料で過熱された鍋が出てくる。
次に,一応できあがった蒜山焼きそばを丼に入れて持ってきて,焼けた鍋に移すと,じゅ~~といういい音を立てて焼きそばが焦げ始める。
ここで,食べ方なのだが,熱くなった鍋で焼きそばを適度に焦がしながら,香ばしい香りを楽しみつつそばを食べる。麺は太めで,絡めてあるソースは味噌味がベースだ。
そして,好きなところで温泉卵を焼きそばにのせて,卵を絡めてそばを食べる。
シンプルなのだが,実に美味なのである。
ホルモンうどんといい蒜山焼きそばといい,それほど手の込んだ料理ではないのだが,その秘伝のたれが絶妙の味を提供してくれているのだ。
これこそB級グルメの真骨頂というべきだ。
前回のかきおこツーの時にダウンしていて,今回がリベンジだったみやさんとちゃこさん。
やす坊を出発しようとしたとき,雨ではないものが落ちてきた。
ヘルメットのシールドに当たってはねている。
道路を見ると,白くて丸いものが跳ね回っているではないか。
霰だ。
4月も下旬だというのに,霰である。
蒜山大山スカイラインはとうの昔にあきらめていたが,とにかく一刻も早く南に抜け出さないと,へたをするとバイクでは危なくて走れなくなってしまうかも知れない。
幸いここから蒜山ICはそれほど遠くはない。
酪農大学校の横を抜けて,蒜山ICに直結する道を走り,米子自動車道に入る。
湯原ICを過ぎると空模様もだんだんと明るさを取り戻してきた。
中国自動車道まであと数キロというところにある上野PAに入り小休止。
ここで大阪組とお別れである。最後のおしゃべりを楽しんで,ふたたび米子道本線へ。
落合JCTで中国道を東へ向かう大阪組に大きく左手を挙げて
See you again !
中国道から北房JCTで岡山道へ入り,高梁SAで愛媛組とrumibooさんの給油のため再び小休止。
福山へ帰るマァさん&Bonneville T100と電さん&SR400,それに我がR1100SはmatsuGさん,こはなさん,rumibooさんに別れを告げ,一足先に高速へ戻った。
賀陽IC。減速車線に入って行く電さんに左手を挙げる。
そして山陽道と合流する岡山JCT。
西へと向かうBonnevilleT100に左手でピースサインを送り,僕らは山陽道を東方面へとR1100Sをバンクさせていった。