以下は、私の考える医療の安全性を高めるための心得です。
これが全てではないと思います。
しかし、この心得を全て実行できればかなり高いレベルに行くことができると思います。
●医療スタッフの心得
1.『エラー防止の考え方(原理原則)』が頭に入っている。それを元に、エラーの再発を防止するためにはどうしたらよいか、又は、エラーを未然に防止するためにはどうしたらよいかを考え、行動することができる。
2.『人間の持つ特性』を理解している。人間の特性がどのようなエラーを引き起こすのか、そしてそのエラーを防止するためにはどうしたらよいかがわかっている。
3.医療業務、看護業務のどこにどんなエラー要因が潜んでいるのかという『エラーマップ』が頭に入っている。それを元に、「すべきことができること」「してはならないことをしないこと」を実践することができる。(貪欲な知識習得と技能向上)
●医療機関の心得
1.安全思想・安全文化は組織全体で考えるべきものであること。組織全体のベクトルが安全志向でなければ、個々のスタッフを安全志向にすることはできない。(安全思想・安全文化の醸成)
2.医療現場は様々なステークホルダー(利害関係者)の集合で成り立っている。そのステークホルダー間には「壁」が存在し、コミュニケーション不全が起きやすい。そのため、組織を挙げてコミュニケーションを活性化させる必要がある。
3.閉鎖的になってはならない。他医療機関で実践されている『安全の知恵』を積極的に取り入れ活用する。