(なんかくすぐったいな。。。なんだ?)
顔の当たりに違和感を感じて、アッシュは目を覚ました。
すると黒い羽根が目の前でちらついていた。
(は?羽根?なんだよこれ、、、)
そういって羽根を握りしめると、大声が聞こえてきた。
「うわ、やめろよ!アッシュ」
「は?英二?」
なんと英二の背中から黒い羽根が生えていた。
「これ、、、お前の羽根なのか?」
「そうなんだ、驚いたよ」
「へんなの」
そう言ってギュッと羽根を握ると英二はくすぐったいのか目に涙をうかべている。
「やだよ、やめろよ、アッシュ!」
ついからかいたくなって、アッシュはジタバタする英二を無視して背中の羽根をひっぱった。
「やめろってー!!」
「あははは、面白いな、コレ」
「くすぐったいよ、アッシュ!」
「英二、お前だって俺の顔をくすぐっていただろ?」
「あれは寝起きの悪い君を起こそうと思って、、、」
「もっと優しく起こしてくれよな、英二」
「あいにく君のガールフレンドじゃないからね」
「おまえはペットみたいなもんだろ?」
「は?なんで?」
「悪魔という名のペット?尻尾生えているし、、、犬っぽいな」
そう言ってアッシュは英二の頭をなでた。
(くそー、昨日の納豆の仕返しだな!?)
「そうさ、僕は黒犬さ」
そういって英二はベッドに腰掛けているアッシュの腹の上に飛び乗った。
「わんわん!」
「うわ、やめろ!」
「ふふふ、何だか面白くなってきた。あれ、なんか変だぞ、、、”俺”はどうしたんだ?」
急に英二の口調が変わり、いつもは優しさを帯びた目つきも冷たく他人を拒否するような厳しさが感じられる。
「英二?どうしたんだ?おい!」
不安になったアッシュは英二を組み伏せた。
「ボス?大丈夫ですか?叫び声が、、、」
二人の騒ぎ声を聞いたボーンズとコングが部屋に入ってきた。
英二を押さえつけているアッシュをみて子分たちは絶句している。
「ボス、な、何を??しているんですか??」
「え、英二?お前、何だよその格好は、、、羽根みたいなもんがついているぜ?」
戸惑う子分たちに、英二はにっこりとわらって答えた。
「ははは、アッシュ、うまくいったな!」
そう言って、英二は上半身を起こした。
「アッシュが僕に”コスプレをしてほしい”って言って、無理矢理着せられたんだ」
とんでもない事を英二は口走った。
「おい、そんなこと頼んでないぞ?」
「ふふ、恥ずかしがるなよ。君、どうしても着てくれって懇願したじゃないか、、、それにこんな体勢で甘えさせるだなんて、僕は本当にたまらなく恥ずかしかったんだから!」
涙目で子分に訴える英二。
(おいおい、英二、、おまえ、こんなことするヤツじゃかっただろう?別人みたいだ、、、)
子分たちは驚いていたが、涙ぐむ英二をみて勇気を出して抗議した。
「ボスがそんなことするなんて、、、見損ないました!」
「英二、俺たちがお前を守ってやる!」
(なんだとー!)
「おまえら、いい加減にしやがれ!」
アッシュは拳を握りしめた。
「ヒィィィ!」
「ボスに殺される!」
子分たちは慌てて部屋から出て行った。
「おい、英二。どういうつもりだ」
「からかっただけだよ」
そういってぺろっと舌を出した。
「おまえ、変な薬のせいで性格まで変わったんじゃないか?」
「そう?案外もともとこういう性格なのかも。君の前で良い子ぶってただけじゃない?」
「は??」
「さ、メシ食おーぜ、アッシュ!朝はやっぱり納豆ご飯だよね!」
「またナットウかよ!」
呆れながらもアッシュは突っ込んだ。
<続>
![もし二次創作マニアが三次元で人生謳歌マダムを目指したら♪BANANAFISH DREAM](https://stat.ameba.jp/user_images/20130120/12/bananafish-dream/2f/60/j/t00700030_0070003012384516095.jpg?caw=800)