突然ですが、連載小説をUPしようかなと思います。かなりゆるいお話ですよ~突然英二の体に悪魔がのりうつってしまったお話です(←笑)
「はぁ、、、、」
さっきから英二はため息ばかりついている。体調でもわるいのかとアッシュは気がかりだった。
「おい、どうかしたのか?」
「アッシュ、なんだか体がだるいんだ」
「風邪か?」
心配そうに英二の顔をのぞきこみ、おでこに手を当てるアッシュ。
「熱はなさそうだな、、、ん? お前、口から牙みたいなもんが出ているぞ?」
「牙?何を言っているんだい?冗談きついよ」
あははとお腹を押さえて笑う英二の腰のあたりに黒い尻尾のようなものが揺れている。
「おまえ、、、何ソレ?」
指を指すが、英二は分かっていない。
「何って?」
「その、、、尻尾みたいなもんが生えている気がするけど、、、」
「わ、何だこれ?いつの間にこんなものが?」
英二は慌てて自分の歯を手で触る。
「嘘だろう?どうして僕に牙が生えるんだ?」
「何があった?英二、思い出せ」
「うーん、分からないな。そう言えばショーターからもらったサプリメントを飲んだけど、、、」
「はぁ?怪しいな。それ、本当にショーターが送ったのか?」
「どうなんだろう?これを飲めば身長があと2cm延びるかもと書いてあったからつい、、、」
「、、、プッ!」
「笑ったな?コノヤロ!」
そう怒った瞬間、尻尾がすごい速さで動き、テーブルの上にあったグラスを一瞬で割った。
「え???何この力は、、、」
「スゲーな、この尻尾、、、」
***
翌朝ーーー
「やっぱりな。俺の思った通りだ」
ショーターの元へ行き、確認をしていたアッシュが戻ってきた。
「何か分かったの?」
「あぁ、あいつは送った覚えはないのだとか。この住所は李一族が経営する会社の住所だ」
「ユーシス?」
「きっと嫌がらせだな。あいつ、ぶっ殺してやる!」
アッシュは銃を持って立ち上がった。
「わぁ、待ってよアッシュ。きっとすぐ元に戻るよ。だって昨晩よりも尻尾が短くなっているからさ」
「でもお前をこんな目にあわせたあいつが許せない!解毒剤を作らせる!」
「ありがとう、アッシュ。そう言ってくれる君の気持ちは一番嬉しいよ。何よりの薬さ。。。」
そう言って至近距離でにっこりと笑う英二を見て、アッシュの気持ちはなごむ。
(なんか、守ってあげたくなる笑顔だな、、、)
「わかったよ。。。ところで腹へったな。。。」
「じゃ、何か作ろうか」
「そうだな」
5分後ーーー
「おまたせ、アッシュ」
「お、早いな。さすがは我が家の名シェフだ」
「ははは、嬉しいね。腕によりをかけたよ。はい、どうぞ!」
そう言ってかれは皿一杯の納豆とライスをテーブルに置いた。
「ギャー!!!(涙) おまえ、どういうつもりだ!!??」
「だって、この牙のせいで味見ができないんだもの。アッシュ、君ならこの状況を分かってくれるよね?」
「それならもっと他に、、、」
「アーッシュ! 僕はいま悪魔になってしまったんだ。こんな姿になりたくなかったのに、、、、もう戻れないのならいっそ僕は、、、」
そう言って寂しそうに遠くを見る英二をみて、アッシュは旨が張り裂けそうになった。
(なんかコイツの目を見ていたら、、、なんかいつも以上に守りたくなってくるぜ、、、)
「俺が悪かった!お前の方が納豆よりも大事だ!死ぬ気で食べるからそんな事言うな!」
「本当に?ありがとう、、、アッシュ、君は最高の友達だ!」
半泣きで笑う英二を見てアッシュは何としても食べなければと思った。
(う、正直こんな大量の納豆を食えるか自信ねぇ、、、)
ちらっと英二を見ると、彼の瞳はキラキラと期待いっぱいにアッシュを見つめている。
(英二が小悪魔に見える、、、でも、コイツの為にやらねば、、、)
「神様!」
そう言ってアッシュは納豆の入った器を手に取った。。。。
<続>