★Tips 1 : 今日の岸さん、ストライク率は約69.7%、ゆうに2/3を超えてくる素晴らしい成績でした。
30度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ7度、
3ボールまでいったのがのべ2度、そして四球2で1ボール以内での勝負が約76.7%。
今日は今シーズン長い間課題であったチェンジアップを
右打者の内角へ大胆に使うなど効果的に利用できていたものの
気がかりだったのは、速球の球速が最速145km/hを計測することもあったものの
最も遅いもので134km/h、130km/h台後半のものが非常に多かったこと。
これだけ速球の球速がばらつき、球速の遅いものが多くなると
岸さんの本来の持ち味である“緩急を駆使し、数多くの三振を奪いつつ
イニングをどんどん消化していく”という本格派の投球は非常に難しく
速球をきっちり痛烈にはじき返されると共に
カーヴやチェンジアップ等の“緩の球”もその効果が薄れてしまう。
ゾーンで勝負するために今日は2シーム等を多投していた可能性もありますが
それでもその球速が速球の最速から10km/hも遅くなるようでは
緩急を駆使する岸さんの投球の中ではまだまだ使いづらい球種だといえますね。
速球が思うような速度やスピンを記録しない今日の投球の中でも
“緩の球”だけに頼り、逃げてかわす投球を展開することなく
速球を投球の半数以上投げ、軸とし続けゾーン内で勝負し続けたことは
以前の登板の反省を活かした投球として一定の評価をするべきでしょうが
これだけゾーン内で勝負しておきながら
6.1イニングを投げ被安打10(うち二塁打・三塁打・本塁打それぞれ1つずつ)、
失点8・自責点6となった今日の結果をみると
やはり岸さんの投球には緩急がほんとうに重要なのだな、と改めて実感しますね。
今シーズンはこちらがよければあちらが悪い、と
なかなか思うような、納得できる素晴らしい投球を
継続してどんどんと魅せることができていない岸さんですが
ひとつひとつ、反省を活かしながら改善していってほしいと思います。
★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計14度、
その内訳は 2-10(うち三振3・併殺打1)、四球3(うち敬遠1)・犠飛1で得点圏に残塁6、得点3。
今日は12安打・4四球で出塁は16、野手選択による出塁1をあわせた
その全17人のランナーの行方は残塁9、三本間挟殺1、併殺打による二塁封殺1で
得点6という結果でした。
今日も打席で忍耐強く闘いながら数多くの出塁を奪ったライオンズ攻撃陣、
特にバファローズのセットアップ・マン平野投手やクローザー岸田投手を
苦しめた8回、9回の攻撃は素晴らしい魅せどころでした。
最後は“ひとにぎりの運”により相手攻撃陣の挙げた得点数を上回り
勝利を手に入れることに残念ながら失敗しましたが
今日の敗戦が6得点を挙げることに成功した
攻撃陣の担うべき責任ではないことは明らかなのですから
今後も引きずることなく、引き続き数多くの出塁を奪い続けていくことだけに
最大限集中していってほしいですね。