第五話
、第六話
、第七話
から続く。
「世界一小さい新聞」では、大阪弁護士会(畑守人会長)所属の人権派・加島宏弁護士が、重大な職務上ミスの責任をとらず、依頼人のF子さんに大変な迷惑と損害をかけて、現在も責任のがれを続けていることをF子さんご自身の肉声でレポートしてきた。
――今回は、第七話で触れた懲戒請求の進み具合について、まずお聞きしたいと思います。F子さん、前回のお話では、大阪弁護士会綱紀委員会第一部会部会長布施裕弁護士から「調査期日のお知らせ」という封書が届きましたね。
F子さん はい、そうです。
――ところが、F子さんが、わざわざ大阪まで出かけていけない、F子さん側から資料を提出したい、その後電話なり文書でもよいから、指示を出してもらいたいと希望したところ、その指示さえなかったわけですね。懲戒請求は、弁護士会が作った制度で、当然―般に知られていないわけですから、弁護士会がF子さんも法律家ではなく素人なためどんなシステムなのか、を詳細にきちんと説明するべきでしょうし、請求の手続きガイドを提供する義務があると、思うのですが、大阪弁護士会から何をどうするのかの具体的説明はありましたか?
F子さん まったくありませんよ、自分たちの複雑なルールを作っておいて、誰にでもわかるようにオープンにしたくないのでは・・・? だって、もし簡単に懲戒請求を出せたら、きっと弁護士自身が悲鳴をあげるでしょうよ。結論から言いますと、自分たちに都合のよい懲戒制度を弁護士自治の名のもとに、作ったということです。
――なるほど。
F子さん 自分のところの会員が不祥事を起こした、その被害者が遠距離を自費で訴えに行き、たとえ非行弁護士に「訓告」の処分をしたとして、被害を受けた金銭的損害の請求はまた別途裁判を弁護士を雇って起こさねばならないこの矛盾と被害者への負担、理解できますか?
――それ以前に、懲戒請求自体が素人に難しいですよね。第一、弁護士会は一般に懲戒請求の手続き方法を誰にでもわかるように説明したパンフを発行していませんから、弁護士なり司法書士に書面を書いてもらわねばならない。要するに、非行弁護士は弁護士会に守られて、要塞の中にいると言えますね。
F子さん 先日10ヶ月ぶりに大阪弁護士会の綱紀委員会から布施裕弁護士の名で、加島宏弁護士の懲戒請求に対する裁決が届きました。
――えっ、あの日ハムのルビッシュ投手の顧問弁護士から?
F子さん 非常に興味深い裁定でしたので、ご報告しておきます。なかなか普通の人々はここまで弁護士の裏側を知るチャンスがないでしょうし、まだまだ日本の社会においては、弁護士や医師は特別扱いされています。今回、医師はさておいて、私がひどい迷惑と損害を受けた弁護士について、続きをお話しておきますわね。
――興味深い裏側ですか? ぜひお聞きしたいです。昨今は、法科大学院の設立でこれまでより、ますます弁護士そのものの数が増え、平たく言うと弁護士同士仕事のパイの取り合いが激しくなる現実がありますからね。
F子さん どんどんひどくなっていますね、弁護士の世界も。あちこちで仕事のない弁護士が珍しくない状況の中で、当然法律に明るくなく何も知らない途方にくれた私のような素人の依頼人が「弁護士の先生にお願いしたら安心、間違いない」と錯覚してしまいがちですが、その安易な妄信に私は警告を発しておきたいのです。
――なるほど、依頼人の錯覚ですか?
F子さん ええ。よく言われるフレーズですが、「全て弁護士先生にお任せしています・お任せします」というフレーズほど、依頼人自身にとって危険な考えはありませんし、反対にこれほど弁護士に都合の良いフレーズがないということを気づくべきでしょう。私の懲戒請求の経緯については後ほど、詳しくお話しますが、結論からいいますと、「大阪弁護士会はあっばれにも、恥知らず、弁護士のプライドも捨てた」と表現できるでしょうね。弁護士自治の名のもとに、馴れ合いを続け、どれだけの事件に「臭いフタ」をしてきたのかを私は膨大な時間とお金とエネルギーを使ったからこそ実感することが出来ました。先人の言葉、「何でも自分自身で体験しないと判らない」って、まさにそれです。
――それではゆっくりと具体的に一つ、一つ検証を進めましょう。F子さんは、加島弁護士の職務上のミスを追及しているのですが、記事のインタビューでは、あくまで加島弁護士が自分のミスさえ認め、金銭返却すればこの問題は解決と考えておられ、それゆえ、焦点を加島弁護士に絞って話されたわけですが・・・何か新たな展開があったと言うことでしょうか?
F子さん そうです、もう加島一人の問題ではなく今回の綱紀委員会の裁きで、ちょっと様相が変わってきています。
――何がどのように変わってきたのですか?
F子さん 私の本意に逆らい、まるで加島弁護士側から更に話題を提供するかのように、川下清弁護士が表舞台に登場してきたのです。
――川下清弁護士と言いますと、もともとF子さんに加島弁護士を紹介した元大阪弁護士会副会長で、あの大平光代さんと結婚されて話題になった川下清弁護士ですよね。
F子さん この川下清という方は「汚い恥知らず」です。この方の何が恥知らずかと言いますと、懲戒請求をされた加島弁護士の代理人として登場してきたことです。どうして、こんなに話を複雑に大きくしたいのか? 理解不可能です。代理人として登場するより加島弁護士にミスを認めるように説得する方がず~と弁護士として意味があり、友人としての価値があるのに・・・余程の出たがり屋か、加島弁護士に頭が上がらないのでしょう。
――え~、川下弁護士が加島弁護士の代理人!? 何ですか、それは? だって、それはあまりに無茶苦茶じゃないですか。川下清弁護士は、加島弁護士の職務上のミスを認め、F子さんに金銭返却の説得に当たったのでしょ。川下弁護士だけでなく、他二名の弁護士も加島弁護士のミスを認め、「加島先生、どうしちゃったのかなあ」などとその仕事のミスぶりに首をかしげたわけでしょ。それが、今度は懲戒請求された加島弁護士、ミスした側を守る代理人として登場してきた! ちょっとどういう倫理感をしているのか、汚いやり方にびっくりしてしまいますよね。
F子さん この川下弁護士の変わり身のすごさに、私は「弁護士のパンドラの箱を開けた」という思いがしました。この加島弁護士懲戒請求に至る事件がどんな風に起きたのかをきちんと理解しておかないと、川下清弁護士の恥知らずさが皆目わかりませんから、少しおさらいしてよろしいでしょうか? シリーズの前回と多少ダブル部分もありますが、この経緯をよく理解できると、加島問題は意外にシンプルな内容で、普通の社会常識をお持ちの方なら、「これって二枚舌ってことじゃん? 弁護士だったら何を言ってもしても許されるってことか?」と言って、必ず彼らの理不尽さに怒りが込み上げてくるに違いありません。
(第十話
に続く)