「沖縄を裏切れない」。米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、28日に罷免された社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相はこう言い残し、閣外に去った。党首としては“筋”を通した形だが、「普天間問題」に力点が置かれたせいか、鳴り物入りで発足した消費者庁のリーダーとしては存在感を発揮できなかった。

 ≪「言葉に責任を」≫

 「言葉に責任を持ちたい」。福島氏はこの日夜、党本部で記者会見した。「言葉の軽さ」を指摘される鳩山由紀夫首相を意識したかのような言い回しで政府方針に従わなかった理由を説明した。予定より約15分遅れ、政府方針を決定した臨時閣議終了の直後に始まった会見。会場に入った福島氏は少し疲れた表情で視線を左右に動かした。

 100人以上の報道陣を前に、マイクを握り締めた福島氏は「私は沖縄を裏切ることはできない。沖縄の人たちにこれ以上の負担を押し付けることに加担できない」と話した。

 この日の福島氏は大臣の職務をこなしながら、与党内の水面下の交渉を続けた。大臣として会議出席後の午後3時前には、突然執務室から出てきて、報道陣に「罷免するということはわたし個人を切ることではなく、社民党を切ること」と一気にまくしたてる場面もあった。

 ≪政治主導なく≫

 普天間移設問題をめぐり、社民党党首としての発言が目立った福島氏だが、消費者担当相としての影は薄く、「消費者行政全体の司令塔に」と望まれたイメージと比べれば、物足りなさも残る。

 消費者庁は、各省庁ごとに管轄していた製品事故情報を一元化し、消費者に提供する目的で平成21年9月に発足。パロマガス湯沸かし器による死亡事故など、散発する事故の情報が分からなかったことで家族を失った遺族にとっては悲願の発足だった。

 ただ、こうした事故対応の多くに消費者庁が直接手を下すことはない。こんにゃく入りゼリーの窒息事故の問題など所管省庁がない「すき間事案」は消費者庁に権限があるが、基本的には所管省庁やメーカー、関連団体などに申し入れを行うことや、消費者に注意を促すことが業務だ。

 ところが、福島氏の大臣就任以降、すき間事案はほとんどなく、「政治主導」で何かを動かしたわけでもない。全国消費者団体連絡会の阿南久(ひさ)事務局長は「功績はなかなか思い出せない」と話した。

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