天女を一目見たいという不埒者がここ数日で確実に増えた事にミノは苛立っていた
私の所為だ
あの時、私が母上を呼びにいかなければ…
あの患者は虫垂炎だった
早く診ていれば薬で散らせたものを町医者の診た手違いで危うく手遅れになるところだった
腹を開け驚いた
既に患部は腫れ上がり破裂する寸前であったのを母上が冷静に対処された
俺には出来ぬ技だ
神の手は存在した
もう二度とこの目で見ることは無いと思っていたのに…
刀傷を縫うのとは訳が違う
母上は患部を診ると手際よく切り、縫い合わせていく、細かい所は炙った針も使う
腹を切っても血が噴き出す事もなく出血は最小限だ
まさにこれを神業と呼ぶのだろう
私は感動で震えるのを必死に堪えていた
私でさえもこうなのだ
医者を志す者ならば、誰もが師と望むであろう
現に町医者の中にも志の高い者がいた
噂を聞き教えを乞いに来る者もいた
ミノが持つ薬剤の知識、ウンスの持つ神の手、病や怪我を治すためならとミノやウンスは隠す事なく自分の知識をさらけ出した
一人でも多くの人を助けるために…だが中には天女へ羨望や尊敬の念、以外の想いを抱く者がいた
それは、嫉妬…懸想…美しい天女を意のままにしたいという罪深き願い
薬剤の知識は身に付くが神の手はウンスにしか無い
どんなに望んでも手に入らない
望むことさえ畏れ多い
だが…手を伸ばせば直ぐそこに
尊敬が嫉妬へ変わる…
それは誰も気付かなかった
恐らく、本人でさえも
今日は進路説明会がありお休みをもらいました
段々と受験モードになります
目の調子が悪くコンタクトをハードからワンディに代えました
これで、ゴロゴロ感がなくなるかな~
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