「八重の桜」第5話【松蔭の遺言】〜/西島秀俊、理想と現実の狭間で | どら☆ぶろ〜テレビドラマ感想ブログの決定版

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西島秀俊、理想と現実の狭間で
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◎あらすじ(ネタバレあり)
安政の大獄で捕らえられた吉田松陰(小栗旬)は江戸の獄中にいた。
同時期に、横浜にいた勝海舟(生瀬勝久)と川崎尚之助(長谷川博己)は、攘夷派が外国人を斬る姿を目にする。

会津では八重(綾瀬はるか)は兄嫁・うら(長谷川京子)の妊娠を知る。
会津に帰宅した尚之助は兄・覚馬(西島秀俊)に松蔭の様子を伝える。「松蔭は老中・間部詮勝を襲い、安政の大獄について諫めるつもりだった」と。穏健派だった松蔭の変貌に戸惑う覚馬と尚之助と八重。
その時、攘夷派の浪士が山本家に押し入り、覚馬を襲撃する。覚馬をかばったうらが流産する。

そして安政6年10月に吉田松陰に死刑が下され、刑がその日のうちに執行された。
会津で松蔭の死を聞いた八重たち。
翌年勝海舟から松蔭の遺言を聞かされた覚馬、八重、尚之助たち。
「至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり」という遺言を。
松蔭の遺言と死に様を聞いた覚馬たちは、自分たちの無力さ、国を二分している現状に悔しさをにじませる。

翌年安政7年、井伊直弼(榎木孝明)が「桜田門外の変」で水戸の脱藩浪士により殺害される。
江戸城では水戸藩の処分について閣議が始まる。「水戸を撃て」という幕閣の意見の中、会津藩主・松平容保(綾野剛)は「井伊直弼を斬ったのは脱藩者だから水戸藩を撃つのは筋違いだ」と意見し、容保の意見が通ることとなる。
しかし、その意見は今後の会津藩の命運を左右することになるのだった。



◎みどころ

西島秀俊、理想と現実の狭間で

◯おもしろポイント
西島秀俊、理想と現実の狭間で
小栗旬(吉田松陰)が死んだ。
安政の大獄で老中への苦言を呈するための企てを「暗殺未遂」とされ死罪にされたため。
西島秀俊(覚馬)は怒りを覚える。「これからの世に必要な人だったのに!」と。
そしてその後、自宅を攘夷派浪士に襲われる。妻・長谷川京子(うら)はそのせいで流産する。
西島秀俊はその後に小栗旬の遺言を聞いて涙する。「至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり」という遺言で、自らの今後の指針を確認し、今の自分の力の弱さを直面し。
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小栗旬の死に涙を流す西島秀俊



◯ツッコミポイント
綾瀬はるか、「かげろうお銀」?
綾瀬はるか(八重)や西島秀俊(覚馬)たちの家に攘夷派の浪士がイキナリ切り込みにやって来た。
突然の不意打ちに、西島秀俊は傘で応戦し、長谷川京子(うら)は西島秀俊を庇って負傷する。
そんな時に、出てきたのは綾瀬はるか。
直前に長谷川博己(尚之助)が横浜でゲットしたビー玉を手裏剣みたいに、浪士の顔面めがけて投げ、命中させる。すげー・・・笑
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ビー玉なのに投げ方は手裏剣のようでした


◎雑感
ここ5回で思ったのは「主人公:西島秀俊じゃないのか?」という危うさ。
まだ本格的に話が進んでないし、時代解説も多く、主人公の活躍シーンもまだまだ先っぽい。
何より「女が政治に口を突っ込むな」的な世相が色濃く、時代背景に綾瀬はるか(八重)が絡んできていない。
小栗旬(吉田松陰)が死んでも本気で悔しがっているのは西島秀俊で、カメラも西島秀俊を長く映してる。(ここは悔しがる西島秀俊を見つめる綾瀬はるかを長く映すべき)

ドラマ最後らへんで「祭りばやしの最中にケンカが始まり、そこに巻き込まれそうになった子どもを綾瀬はるかがとっさに飛び出し助ける」シーンがあった。そこで西島秀俊はただ見てるだけで、綾瀬はるかが子どもを助けた後もスルーしている。
ここは西島秀俊が綾瀬はるかを「見直す」シーンにすべき。
今日の小栗旬の遺言の「至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり」と掛けて、「すぐに動いた綾瀬はるかに至誠がある」という風に話を結びつけないと「あのシーンの意味は?」みたいになってしまう。意味のないシーンを作ってしまう事ほど脚本家にとって不名誉なことはない。