給料泥棒の読書感想文 | Bamboo Labo

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There is no love sincerer than the love of food.


実験の途中でただひたすら待つという時間が生じてしまうので
2~3時間程度で読み切れる本を、常時準備している。


本日もそんな時間があったので
1冊選んで機器の横っちょで
コソコソと読んでいた。



父が死んだときも、夫と別れたときも、
私はこんなに泣きはしなかった。


ミー、さようなら。
20年間ありがとう。


----稲葉真弓著『ミーのいない朝』----



愛猫ミーとの深い絆を描く
書き下ろしエッセイ。


あああ、こういうのを読んじゃ駄目っすね、
仕事中に。


「秋花粉がひどいんですよ。イネ科の雑草はシブトイですね。」


などと、目をこすって
誤魔化してました。


助手さんは
「それは気の毒に」と流してくれたけれど
バレてたみたいっす。



ところで、やがて我が家にも必ず訪れる、
『いない朝』。


その朝がどんな形でやってくるかは
わからない。


ただ、限られた空間での生活を余儀なくされた彼らに
最後の言葉をかけなければならない瞬間でもあるのだ。


「巻き込んでごめん。でも、どうしても一緒に暮らしたかったから。」と。

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