実験の途中でただひたすら待つという時間が生じてしまうので
2~3時間程度で読み切れる本を、常時準備している。
本日もそんな時間があったので
1冊選んで機器の横っちょで
コソコソと読んでいた。
父が死んだときも、夫と別れたときも、
私はこんなに泣きはしなかった。
ミー、さようなら。
20年間ありがとう。
----稲葉真弓著『ミーのいない朝』----
愛猫ミーとの深い絆を描く
書き下ろしエッセイ。
あああ、こういうのを読んじゃ駄目っすね、
仕事中に。
「秋花粉がひどいんですよ。イネ科の雑草はシブトイですね。」
などと、目をこすって
誤魔化してました。
助手さんは
「それは気の毒に」と流してくれたけれど
バレてたみたいっす。
★
ところで、やがて我が家にも必ず訪れる、
『いない朝』。
その朝がどんな形でやってくるかは
わからない。
ただ、限られた空間での生活を余儀なくされた彼らに
最後の言葉をかけなければならない瞬間でもあるのだ。
「巻き込んでごめん。でも、どうしても一緒に暮らしたかったから。」と。