【英国王室】フィリップ殿下「一目で恋に落ちた（byエリザベス女王）」と歴史は繋がれていく...

「ひと目で恋に落ちました。テニスコートのネットを飛び越えてみせ、楽しませてくれました。」エリザベス女王は運命の人との出会いをそう回想しています。

女王様の上座にいても唯一許されるあなた。

もうすぐお誕生日おめでとうございます♡ということで連日殿下になっていますが、お付き合いください。

エリザベス女王は1939 年7月、13歳のときに金髪碧眼のさっそうとした遠戚のフィリップ王子18歳にダートマス海軍兵学校で出会い、一目惚れ。以降文通を始め2人は連絡を取り合うようになり、ヴィクトリア女王もそうでしたが、女王陛下のほうから好意を持たれ結婚は成立。

コメントでいただいたように恋をしたからと言って成就するわけではない。当時は庶民との格差婚や不倫、離婚歴のあるほうが大問題で実際に叔父エドワード8世は王位を退位。妹も悲恋となりました。エドワード8世もマーガレット王女の恋人も国外で暮らす事を余儀なくされています。

心から愛し、自分らしくいられる相手。失言はあっても立場上言えない自身の代わりに代弁者となって、心から笑わせてくれる相手は王子様で添い遂げる。ドラマティックなおとぎ話のような人生ですね。

といってもフィリップ殿下との婚約や結婚までの経緯は順調に進んだわけではないようです。

まず外国生まれ。英国王室、ロシア・ロマノフ王家、そしてドイツ系の血をひき、ギリシャ国王の孫という立場（ギリシャ王家の母体はデンマーク王家とノルウエー王家のグリュックスブルク家。）ですが長らく亡命の身で英国王室とは格が違うように思われました。結婚前に生まれながらにもっていたギリシャおよびデンマーク王子の身分を捨て英国に帰化しました。

そして家族がドイツに近しいということ。イギリス王家そのものがドイツ系でフィリップ殿下の母もヴィクトリア女王の直系の子孫でドイツ系。ドイツの血が流れてるというだけでは否定材料にならなかったけれど、戦後のイギリスにあっては、フィリップ殿下の歳の離れた姉たちがナチスとの関係を持ったドイツ系貴族と結婚していたこと等が問題に。

ただフィリップ殿下の母は娘たちの結婚式には出席していませんでした。息子は英国側、娘たちはドイツと子供たちが敵同士（自身は英国王室の城で生まれ。ドイツで育つ）であったため、フィリップ殿下の母は中立を守るように戦争中は王族や夫がみな亡命するところ、ひとりギリシャに残り、民のためにつくし自身が食べるものもない中、ナチスから知り合いを守っていました。

結果フィリップ殿下の結婚式には姉たちは招待されず、母は出席。女王の義母、未来の国王の祖母になった後、修道女の道を自ら選びました。

最後にフィリップ殿下はイギリスの海軍士官学校を出て第二次大戦に出征、勲章を貰うほどの「英雄」でしたが、上のような状況から経済的に自立していませんでした。

エリザベス女王が今もなお大切に身に着けている婚約指輪は、殿下の母が戦争中も大事に守り抜いた貴重なティアラのダイヤモンドを利用して作られています。女王となる身分が約束された息子の未来の妻のために、息子が恥ないよう貴重なティアラを受け取ったフィリップ殿下は自らデザインし、宝石デザイナーであるフィリップ・アントロバスが作り上げました。