NHKドラマ「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」の昨日の最終回を見た感想です。
劇的な救出劇か、悲劇の爆撃か、とラストを行き詰まる思いで見つめていたら、
ポンと時間飛ばしで、後追い呈示になりましたね。
しかも、1年後に新聞社?で、インタビューされているみずほこと、石橋菜津美の側で、新たなるゾンビ化の始まりが示唆する現象や事件報道があって、
終わりが始まりでもある、というパターンでした。
このドラマが、日常と非日常の交錯がテーマなんですから、
菜津美たちが戻った東京の日常世界に、もう一度、非日常性が侵食してくるのは、なるほどと納得させられました。
個人的には、お父さんや親友のゆずき事土村芳たちとの再会があるのか、と思ってただけに、
ゾンビ化のままなのは残念です。
(そもそも、食べる?人間もなく、1年間も活動するゾンビのエネルギーはどこから得てるの? それって、物理法則に反するから無理ないか、というゾンビものにつきものの疑問はここでも解消されないままです。
まあ、それを言っちゃ、おしまいだよ、って事ですが。)
でも、逆に言うと、高人気、DVDの販売額が高いとか視聴率が良かったとかがあれば、
十分、続編が描かれる余地はありますよね、NHKさん!
ところで、原作の櫻井智也さんのインタビュー記事から気になる箇所を引用します。
「1話30分だから台本も30ページぐらいなんですが、その分量にまとめるまでに2倍、3倍を書いていたんですよ。ひとつのセリフが出てくるまでに9時間かかったこともあったし、そこから削ったり組み合わせたりしたので、作業効率が悪すぎました。自分の脳内で登場人物たちが「もっとしゃべらせろ」と言ってくる感じがあって、「ちょっと待て。30分枠なんだよ。出張ってくんじゃねぇ」と言い聞かせたんですが、聞いてくれない。特に主張が強かったキャラクターは柚木(土村芳)でしたね。
確かに、主人公たちの一人一人のセリフが面白かったですよね。
ストーリーに沿ってなくても、それぞれのキャラに合わせた人間味がある台詞がこのドラマの一番のツボでした。
ともあれ、いいドラマを見させてもらって、ありがとうございました。
新作『俺のスカート、どこ行った?』(4月20日スタート、日本テレビ系)にも期待させてもらいます。