気に入って頂けると良いのですが…。
始め限定にしてありましたが、限定じゃなくても平気かもと思い直して一般公開にしました。
規制に引っかかったら限定に戻します。
それから微妙に本誌のネタばれになりそうな記述もあります。
それでもOKという方のみ以下からどうぞ。
あれから数年、紆余曲折を経て両思いになって付き合い始めた蓮とキョーコは、今、蓮の寝室にいた。
初めてで緊張しているキョーコを、蓮が夜の帝王全開で押し倒しているところである。
「キョーコ。」
「は、はい!」
蓮は色気全開だった雰囲気を緩めて、何故か悪戯めいた目でキョーコを覗き込んだ。
「ラブ、注入しようか?」
「へ!?あ!」
脈絡なく言われた言葉に一瞬きょとんとするも、すぐに思い出して一緒にクスクスと笑い出す。
「懐かしい…。
それって、カインとセツカでいる時に言ってましたよね。
あの時から使い方間違えてましたけど、どうして今それが出てくるんですか?」
「うん、あの頃は男として意識されて無かったみたいだからリベンジしようと思って。」
「リ、リベンジって…。
だってあの頃は、敦賀さんは私みたいなお子様は範疇外だって思ってたから…、セツカの演技テストなんだと思ったんです。」
「あの頃から…、いや、それよりも前からずっと好きだよ。
だから、ラブ、注入してもいい?」
茶化すように、でも優しく微笑んで蓮はキョーコに許しを請う。
その時になってキョーコは、蓮がキョーコの緊張を解すためにこの話題を振ってくれたのだと気付いた。
本当に優しい人。
いつもキョーコを気遣ってくれ、大切な存在なのだと教えてくれる。
そんな蓮をキョーコは愛しいと思った。
キョーコは腕を伸ばして蓮の首に絡ませる。
「はい。
ラブ、注入して下さい。」
応えたキョーコの唇に蓮の唇が降ってくる。初めは優しく、徐々に激しさを増していった。
そうして二人は濃密な夜を過ごしたのだった。