オカメ(バラ科)
弘法山公園で咲いていた、ソメイヨシノより早咲きの「オカメ」です。カンヒザクラとフジザクラ(マメザクラ)との交配でイギリス人のイングラムという方が作りました。小さな花が下向きに咲いて、なんとも愛らしい桜です。
オカメさんは芸能の女神「アマノウズメ」と言われています。闇から光を呼び覚ます笑顔の魔法を持つ女神さまの名前をいただき、この桜もとても縁起のいい花ですね。桜って原種から園芸品種まですごく種類が多いんですよ。自然交配も多くて、厳密に品種を特定出来ないものもあるみたいです。
桜前線の規準となる「ソメイヨシノ」ですが、実はこの木は実から増やすことが出来ないのですべてクローンなんですよクローンだからいっせいに咲くのです。クローンだから個性もないんですね。右向け右、前へ習え・・・で軍隊教育にはぴったりだったのかもしれません。学校にソメイヨシノが植えられているのも、その名残りなのでしょう。
桜はやはり原種の山桜が一番好きです。たくましく枝をまっすぐに伸ばし、大木を作る・・・古事記のコノハナサクヤビメの花も、源氏物語の樺桜の君の花も山桜だったんですよね。ソメイヨシノばかりではなく、原種の桜も見直してあげたいですね