親愛なる射手座へ
この手紙を書くにあたって、改めて射手座に思いをはせる…。
すると、かなり意外なんだけど。
この手紙を一番待っているのは、射手座なのかもしれないなという気がした。
普段なら、私は積極的に射手座を思い出すことはないのである。
射手座は…なんていうか、あまり手のかからない子供で。
いや言い換えれば、
「あまり手をかけてほしくない、というビームを出し続けている、子供」
である。
だから、本当に熱を出しているとかひどい怪我をしたとか、物理的な問題が起こったときはおかあさんが必要だけど。
普通は何でもひとりでやりたいし、誰かに助けてもらうために、結果としてずっと家にとどまらないといけないくらいなら、その辺でつばでもつけて、傷は治したいタイプだし(あまり衛生面ではお勧めできないけど)。
何より、
「誰かに救ってもらわないとどうにもできないような、泥沼には、そもそもすばやく獣の勘で察知して、入っていかない」ので。
何かのきっかけで、自分を追い詰めて入り込んでしまう
“迷いの森での迷子”さえ気をつけていれば、
そんなにどかーんと落ち込んだり、下がったりしない、
「ちょっと低空ながらも安全飛行」なタイプなのである。
と、おかあさんは、いえ私は思う。
そう思って、だから最初こそしっかり「気をつけていくのよ!」といって送り出したけど。
まあ、そこそこがんばっていくでしょう…と見送って、
あとはもっと手間のかかる子の面倒を見ていたのであるが。
どうも、久しぶりに「はいはい、それで射手座はどうした」と、射手座に目線を合わせてみると。
どうやら微妙に、“例の迷いの森”に近づいているフシがあるな、と。
別段この森は、「入ると即効危険が!」という種類のものではないのだが、
ほかの星座が入っても、まあしばらく迷わせておいてもいいのだが、
射手座には、ことのほか効いちゃう森なので、すぐさま助けにいかねばならないな、と。
(射手座に起こる問題は、
大体、行き先がわからなくなり悶々として自分を毒する、自家中毒だからだ)
で、あわててこれを書いているわけです。
(なんと一個では文字制限で保存できず…。つづく)
ぽちっとなも、よろしくね
これの存在すっかり忘れ気味であった…
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