中学からの大親友が、つい最近まで熊本刑務所に務めていたため、熊本刑務所に関する情報は自然と選り好みしていて、その中で、金嬉老さんのお名前を知った。
金嬉老さんが著した
「われ生きたり」
を拝読させてもらった。
初めに驚いたことは
金嬉老さんは、僕の家から最も近い少年院である
瀬戸少年院の出身であったこと。
「われ生きたり」についての、アマゾンの紹介文を下記に転載
なにゆえに私は、ライフルを手にせざるを得なかったのか。昭和43年2月、金嬉老は暴力団員2名を射殺し、静岡県・寸又峡の旅館に籠城。たった一人、死を覚悟して、「在日」に向けられた差別の実態を、日本中に告発した―。過酷な生い立ち、弁当を踏みにじられた学校時代、度重なる就職差別、警察から受けた数々の侮辱と暴言…。事件に到るまでの半生、延々たる獄中生活、看守の自殺事件、そして仮釈放。激しく差別と闘いながら、日本と日本人を愛してやまなかった男の真実―。
本の中には、民族差別をされていた出来事が詳しく書かれていた。
それと、金嬉老さんのことをこよなく愛しておられたお母さんに対しての金嬉老さんの思いが強く描かれていた。
金嬉老さんは、本の途中で
若者よ、やくざになるな
ということも書いている。
また、本当に命懸けで、人種差別を無くしたいと思っていたように感じた。
本の最後の最後に書いてあったことが嬉しかった。
もう一度、暴力団組員を殺す前に戻れるなら、違う方法を考えたいというようなことが書かれていたから。
やはり、どのような不平等や理不尽なことがあったとしても、人に危害を加えるようなやり方で物事を解決するような方法はするべきではないと思う。
クール革命ー貧困・教育・独裁を解決する「ソーシャル・キュア」
ティナ・ローゼンバーグ著
ウェブで政治を動かす!
津田大介著
上記の2冊は、おかしいと思うことを何とかしたい!と思った時に、どのように動いたらいいのか?ということについてのヒントとエッセンス、そして希望が詰まっていた。
http://mainichi.jp/select/news/20140717k0000e030226000c.html
↑この毎日新聞の記事に書いておりましたが、ジュネーブで開催中の国連B規約人権委員会にて、人種や民族などを理由に差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)が広がる現状に懸念が示され、日本政府に法整備など具体的な対策を促す声が上がったとのことでした。
日本では昨年、在日コリアンらを排斥するデモや街宣が360回以上行われたとの報告があると指摘もされたようです。
人種が違っても、国籍が違っても、信仰が違っても、同じ人なのだから、蔑むような差別をすることなく、尊重し合いたい。
みんな同じだし、みんな違うということが、ナチュラルなことであり尊重されるべきであるということを万民から共通認識とされ、本当の意味での平等な世となることを願うばかりです。
願うだけでなく、自分自身も日々、勘違いしないように自問自答をし、学びを続けることを大切にしながら生きていきたいと肝に銘じさせていただきました。
われ生きたり
金嬉老著