なに、私が64歳だと、信じられない。
来年には四捨五入で70歳かよ。
先ずは自分の年に突っ込んだ。
私の父は56歳と言う若さで亡くなったので、それは別としても、祖父や母方の祖父などの亡くなった年を聞くと今の私とたいして変わりがなく、昔の人は貫禄があったのか老け込んでいたのか、とにかく若かった頃には私がそんな年になるなんて思ってもみなかったことであり、つい最近まで若手と言われながら、年寄りの部類に種分けされて慌てている。
昨日倅と孫が銀座のビームスへ行き、私へのプレゼントを買って来てくれた。
彼らの目の前で開けさせて貰った。
倅からは私の大好きなインデイァマドラスの春用のスカーフで、孫達からは同じくインデイァマドラスのハンカチであった。
先ずはそのスカーフを巻いてみた。私はどう巻いたらいいのか判らずいろいろやっていたが、首に巻きつけてシャツに入れるのだという。
私は数年前からどれだけ若ぶっていても首筋の皺には年が出るものでしょうがないなと思っていたのが、これを巻き白いシャツの中におさめるようにした。これなら首筋の皺も隠れその辺りを隠せるのですっかり気に入った。
孫に貰ったハンカチもいかにも私好みであり、ポケットに納めた。
そして部屋に戻って紙袋にカードが入っている事に気づき、それを開いてみると、
孫達の文字で「大好きなジジヘ、スキーに連れてってくれてありがとう。また連れてってね」と書いてあった。
私はそれを読むと、カードに向かって「もう来シーズンのおねだりかよ」とニコニコしながら突っ込んだ。