フロランタンのレッスンの時に質問がありました。
パートシュクレがどうしても割れてしまうと。
いろいろ作り方によっても違うのですが、ちょっと私がその後思った事。
お菓子を作っていた頃は、あまり科学的に考えたこととかなかったんです。パンやるようになって理論的に材料を考えるようになりました。
そこで、もう一度3つの生地の違いを考えてみました。
①パートシュクレ
②パートサブレ
③パートブリゼ
①パートシュクレ
バター(油脂)<砂糖
カリッと堅く仕上がる
(用途)
クレームダマンドやカスタードなど
②パートサブレ
油脂(バター)>砂糖
バターがたっぷり入っているためサクサクした軽い歯ざわり
バターが香る生地
カットしやすい(油脂が多いので)
③パートブリゼ
型専用の生地という意味。
昔はパイに近い配合といわれていました(しょっぱいものがパートブリゼとか、フュイタージュラピッドをブリゼという人もいたりしました。)
現在は脂肪分と糖分が少なめの固めの生地が一般的
どちらかといえばサブレ生地に近い配合です。
(用途)
アパレイユを入れる
配合比較
①パートシュクレ
エクリチュール 100
粉糖 60
バター 33
全卵 26
塩 一つまみ
バニラ 1~2滴
②パートサブレ
エクリチュール100
粉糖 40
バター 60
卵黄 26
塩 一つまみ
バニラ 3滴
③パートブリゼ
エクリチュール 80
ヨット 20
粉糖 55
バター 30
全卵 30
塩 1つまみ
ベーキングパウダー 2.5
作り方は、バターと粉をどのように合わせるかによってかなり違いますので今回は配合での説明で。でも、私はすべて木べらで作ります!!
ハンドミキサーでバターをホイッピングするとタルトが軽くなって割れやすくなる気がします。
私のフロランタンは配合的にはサブレに近い。そしてホロホロと仕上げたい。
バターが多いけどちゃんと木べらで練って粉をさっくり混ぜるのがポイント!!
実はこのフロランタン自信あるんです!(^^)!
だから割れやすいのはひょっとしてサブレに近い配合じゃないのでしょうか?
生地のまとめが足りなかったり。
これはパンと同じ考えです。
粉にどれぐらい水和させるか。
だから、卵黄なのか全卵によっても違います。
あと、粉によっても違います。
混ぜ終わった感じが粉っぽいのかしっとりしているのか。
あと砂糖もしっかりとかして入れるのか(バターに)粒度が粗いのか。
しっかり溶けていた方が粉と結びついやすいので固まるし、
砂糖の配合が少ないと水和が阻害されてホロホロするけど割れやすくなります。
一番水和させない方法はサブラージュしてしまう事ですよね。
サブラージュのコツはバターを冷やすんじゃなくて粉を冷やしてバターは冷たいけど柔らかいほうが良いですよ(これは手でやる場合)。
フープロでやるのが一番ですが、何せ私は粉を触っているときが至福なので手でやります。
あと寝かせが足りなくても割れやすいです。
結局練ってはダメだけど、割れないようにひとまとまりにすることは重要です。
でもその後、麺棒で伸ばしたりします。
無駄に硬くなるのは、バター内の水分が出てしまったとき(その時は生地がテカテカします)
その場合は食感が
サクサクホロホロじゃなくモソモソぼそぼそ
サクカリ(ちょっと歯ごたえがあるけどいい感じ)じゃなくガチガリ(ザクザクとも違う)
頑張ってください!!