今日は、製法コースに通っていらっしゃる生徒さんがパンを持ってきての質問でした。
初心者に近い状態から、すごく熱心に学びながら作っている生徒さんです。
ベタベタの扱いにくい生地を一生懸命いじっていきます。
はじめはハラハラドキドキ見ていましたが、
今は大分慣れてきたなぁとおもえるように上手になってきました。
アルーチは別に上級者のパン教室ではないのです。
部活のような感じ。パン教室を主宰している方から初心者の方までいらっしゃる。
出来ない人には余裕のある人がそっとアドバイスしてあげたり、生地を移動手伝ってあげたり。講師⇒生徒だけでなく、生徒⇒講師の時もあるし、生徒⇒生徒という横のつながりみたいなものもあります。みんなで考え成長できる教室でありたいと思います。
だから、みなさんで失敗談や悩みを共有します。
出来ない事はみんなで考える。意外に私よりいいヒントを生徒さんから出る時もあります。
クッペ
タイプER使って加水80でイースト0.3で作ったそうです。
発酵の膨倍率とかいろいろ伺ったうえでの返事です。
いろいろ発酵のさせ方とか変えたほうが良いと思うポイントはいくつかありますが、
このパンを見て思った事
失敗の9割は「下火が無い」という事です。
底を見てください。ちょっと画像だと分かりにくいのですが真っ白です。
いつも通り予熱したとおっしゃっていましたが、明らかに変です。
下火がまったくはいっていない。
だから生地が↑に伸びずに目が詰まる。
上に伸びないからクープものっぺりする。
断面の気泡がクッペならもう少しクープの位置に向かって涙型に縦に伸びるはず。
小さな〇がいっぱいで中心がカチカチ状態。
オーブンで勢いよく上に伸びる力が出てこなかった事が原因です。
でも、成型とかは大分上手になりました。
レシピ見ないでこのパンを食べたら、なんか酒粕の臭いがしました。
「甘酒のパン?」
「違います」
「粉に糀入ってる?粉何使ってる?」
「E65です」
・・・絶対甘酒っぽい匂いしたから麹が入ってると思ったのに。
「ウソですやはりタイプER使いました」
ちょっとホッとしました。
やはり糀の威力は凄い。タイプERはE65と違い米麹とか入っています
改善点
①下火を強くする方法を考えましょう(天板を厚くするなど)
①は厚天板入れたりちょっと蓄熱を意識して下さい。
その時に、天板を何枚も重ねる場合は天板と天板の間に隙間が空かないようにしてください。逆効果です(ダウンジャケット切るような感覚で、空気の層があると下からの火が入りにくくなります。
理論の3回目でやりますが「焼成」で下火が必要なパンはどんなパンでしたか?
加水が多いパンは特に下火は重要とお話しました。
1時間とか予熱してとは言わないのですが、
熱い天板にシュートインは必須です。
特に底をみると、グラスファイバーのシート(洗って何度も使えるやつ)使っていますね。
すごく熱伝導悪いです。まだ紙の方が良い(オーブンシート)
下火強くしてみてください。
頑張ってください!!