板谷波山をめぐる近代陶磁 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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おとといは、泉屋博古館分館で、6がつ14にちまでかいさいちゅうの、

“板谷波山をめぐる近代陶磁” をみてきました。

まだまだこどものぼくには、

つぼとかかびんとかのよさは、よくわかりませんでした。

このびじゅつてんには、

「ほしがつけられないな」 とおもいました。

ほし(星なし)

おわり。






・・・・・あ、これで終わっちゃダメですか。そうですか。
いや、本当に、陶芸の良さがわからないのです。。。



例えば、今回の出展作品の中で一番の目玉作品↓


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-葆光彩磁珍果文花瓶

 

 

板谷波山の 《葆光彩磁珍果文花瓶》 です。

これは、近代の陶磁器として平成14年に初めて国の重要文化財に指定された作品なのだそうですが…
これを見ても、うんともすんとも何も感じない。

 

 

“花瓶だね…うん…青いね…うん…”

 

 

これくらいしか、思うことがありません。

困ったものです。

アートテラー泣かせの代物です。

 
 

また。例えば、こちらの作品↓


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-葆光彩磁珍果文花瓶2
 

 

こちらは、板谷波山と同じく帝室技芸員 (今でいう文化勲章みたいなもの) に任命された、

初代宮川香山による 《倣洋紅意花瓶》 という作品。

やっぱり、これを観たところでも、

 

 

“花瓶だね…うん…赤いね…うん…”

 

 

これくらいしか、思うことがありません。

陶芸と僕の相性が合わないのでしょうね。

おそらく波長が、違うんだと思います。


僕にとって、陶芸から何かを感じ取るというのは、

テレパシー能力を開花させるよりも難しいことなのです。はい。




ただですね。

そんな不感症な自分を、棚に上げて言わせて頂きますが。

 

“板谷波山をめぐる~” という美術展を謳ったわりには、

板谷波山がどういう人物なのか、全く掘り下げてなかった泉屋博古館分館にも問題があると思います!

多少なりとも、板谷波山に関するガイドがあれば、

まだ何かを感じ取れたかもしれないのですが、ほとんどと言っていいほどありませんでした。


そのため、肝心の “一体、波山が何をしたから、近代陶芸が始まったのか” が、

何一つわかりませんでした。。。

わからないまま帰るのも、アートテラーとしてあれ (←どれ?) なので、

この美術展の画集を手に取ってみたのですが、そこにも書かれていない!


そういう意味でも、この美術展は、

陶芸に造詣がある人しか、楽しめないと思います (キッパリ!) 。



いや、お茶をタダで飲ませてもらっときながらなんですが、

(泉屋博古館分館には、無料のお茶サービスがあります)

“行かなくてもよかった!” というのが、率直な感想。





そうそう。そう言えば…


何か感じるものはないかと、

脳内を絞り出すように、これらの陶器を観ていた時に、

 

“そう言えば、じいちゃんの家に、いろいろと陶器があったなぁ…”

 

ということを思い出しました。

割らないように、気をつけさせられていたものです。

田舎で過ごした思い出が蘇って、少しだけ懐かしい気分に浸りました。

そこで一句。


「ふるさとは 陶器にありて 思ふもの」



…お後が若干よろしいようで。

 
 

  

このしょうもない洒落の後に言うのは気が引けますが、

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