呼吸を合わせる | 呼吸からはじめるピラティスライフ

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※2016年8月に書いた記事の再掲です。

 
  



「ピラティスのグループレッスンを指導しているとき、
 大勢のお客様の呼吸のペースを合わせるのが難しい。
 先生はどうやって合わせているのですか?」



以前、後輩インストラクターちゃんからこんな質問をもらったことがありました。


私はそれまで「どうやって合わせるか」を考えたことがありませんでした。
たぶんテクニックではなく、自然とやっていたことだったんでしょうね。
だから、すぐに答えることが出来なくて。
そして、あらためてそれを考えるきっかけをもらって出てきた答えは、


「私もいっしょに呼吸してるかも」


って言葉でした。
質問の答えとしては、ちょっと抽象的すぎますね。(笑)


先日クラスの一体感についてブログを書きましたが、
呼吸のペースをつくることはクラスの一体感にもつながります。


【呼吸を合わせる】という言葉がありますよね。
いっしょに何かを行なうときに互いの調子を合わせる、
というような意味合いの言葉です。
昨日リオ五輪で銀メダルを取った男子4×100mリレーチームなどは
正に「呼吸の合った」バトンワークでしたよね。


で、さきほど書いた「私もいっしょに呼吸してる」ことが、
なぜクラスの呼吸のペースを合わせることにつながるのか。


ピラティスは呼吸と動きを一致させながら行ないますが、
逆に言うと呼吸と動きは本来自然と一致しているものなんです。
だから、その動きにあった呼吸のペースというものがあります。


私はそのとき行なっているエクササイズの
自然な動きにマッチするリズムで呼吸していて、
その自分の呼吸のペースに合わせて
「吸って」「吐いて」というキューイングをしていたようです。
(無意識に自然としていたので気づきませんでした)


たぶん元々エアロビクスインストラクターをしていた、
いまもアクアビクスのインストラクターを続けている、
ということもプラスに働いていると思います。


これらのエクササイズって、音楽をノンストップで流しながら、
途切れることなくリズミカルに動き続けられるよう、
インストラクターはタイミングよくキューイングしなければなりません。


ヨガが「ポーズ」であるのに対し、ピラティスは「動き」。
動きにはリズムがあります。
たとえ音楽に合わせることのないピラティスでも、
動きには自然なリズムがあるのです。
それがピラティスの原則の1つである「フロー(流れるような動き)」をうむ。


呼吸もリズムです。
自分の体の中にあるリズムを聴きながら
それに合わせてキューイングすれば、
お客様の自然な動きと呼吸をリードできる・・・
冒頭の質問をもらったとき、そんなことに気づきました。


これはご自身でピラティスエクササイズに取り組まれる時にも
使えるテクニックなのではないかな、と思います。
呼吸でペースを作ると、きっと自然にスムーズに動けると思うので、
よかったら試してみてくださいね!


ちなみに。
グループレッスンのときは私が呼吸のペースをつくりますが、
プライベートセッションのときはお客様の呼吸に私が合わせます。
お客様の呼吸にペースを合わせて自分も呼吸するようにしていると、
お客様の自然な動きを邪魔せずにキューイングできる気がしています。