忘れもしない、１２月８日
その日は、離婚届けを提出する為、久しぶりに、前に住んでいた所の市役所に行くので、手続きが終わってから、友達と会って、カラオケ
をする事になっていました。
そのカラオケ店は、彼の家のそばにありました 
もう、彼とは２ヶ月も顔を合わせていませんでした。
前回会ったのも、渡し物があって、玄関先でちょっと話しただけ。
だから、ゆっくり会って話したのは、半年も前になっていました (Ｔ▽Ｔ;)
カラオケの帰りに、寄らせてもらおう 
そう思って、前日の夜、彼にメールしました。
いつもなら、夜のうちに返事が来るのですが、その日は来ませんでした 
まあ、カラオケ終わる頃までには、メールが来ているだろうと、軽い気持ちでいました。
久しぶりに、同僚４人でカラオケ で盛り上がりました 
離婚届けも提出し、籍も抜けて、晴々とした気分でした 
あまりに盛り上がった為、解散したのが夜中の12時を回ってしまいました
車の中で携帯電話を見てみましたが、彼からメールは来ていませんでした 
なので、もう遅いので、今夜はこのまま帰ります、とメールをしておきました。
しかし、翌日も、その次の日も返事が無いのです 
さすがに心配になって来ました 
まさか、具合が悪くなって、入院でもしたのだろうか 
したくはないけど、これが、私のできる最悪の想像でした。
４日経って、やっとメールが来ていました
ひと安心して、メールを開いたのですが、そこには、思いもよらない文章がありました。
彼の娘さんからでした。
彼が、８日の朝、突然に、脳幹出血で倒れ、意識不明のまま、息を引き取った、と 
信じられない言葉に、私は、冷水を浴びたようになりました。
我が目を疑いました。
冗談であって欲しいと思いました。
私は、運悪く、娘のいる前で、このメールを開いてしまったんです。
娘が何か言っていましたが、言葉は素通りして行きました。
大声をあげたいのに、私には場所がありませんでした。
トイレに駆け込み、何度もメールを読み直しながら、声を殺して泣くのが、その時出来る全てでした。
でも、それさえも、いつまでも出来ないのでした。
何事も無かった顔をして、家族の前で過ごすのは、それはそれは大変な事でした。
やっと、会えると思っていたのに、どうして
あと、１回でもいいから、声を聞きたかった
何故、離婚届けを出した、まさにその日だったのでしょう
その日の意味するものは
私の事、見届けてから、安心して、逝ってしまったの
でも、当日まですごく元気だったじゃない 
もうちょっと、せめて、あと１日だけでも 待っててくれても 良かったじゃない
ほんとに、ほんとに、突然の死でした
その日は、私の人生最大の悲しみの日となりました。
そして、籍を抜いた日として、私の戸籍には、彼の命日が載る事となりました。
続きます。