エジプト「王家の谷」の続きです。

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「ラムセス4世の墓」の次に私たちが向かったのは、何と!もうさっそく「ツタンカーメンの墓」でした!

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そう、この「黄金のマスク」が発見された場所です。

もう行っちゃうの?ドキドキ。

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王家の谷にある王墓の多くが盗掘の被害を受けている中、1922年に発掘されたツタンカーメン王の墓は唯一未盗掘で、2千点以上にも及ぶ副葬品の財宝が完全な形で発見されています。

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ハワード・カーターが、何故この墓を発掘出来たかというと、アビドスの王名表にも載っていない、誰も知らない王の名前が記してある一個の盃を見つけたからです。

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きっとこの辺りに、まだ見ぬ王の墓があるに違いないと、ラムセス6世の墓の近くに目をつけて発掘を開始したのでした。

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そして、発掘からわずか4日目に、偶然、地下へと続く階段を発見したのでした。

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「ツタンカーメンの墓」に入る為には、別にチケットが必要で、内部は「カメラチケット」があっても撮影禁止となっています。

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実は「ツタンカーメンの墓」には、まだ発見されていないすごい秘密が眠っているのです。

こちらの動画は、それが非常に分かりやすく説明されているので、是非ご覧になって下さい⬇︎



観る時間のない方の為に、簡単にまとめさせて頂きます。

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王の墓を作るにあたっての1番の懸念は盗掘をいかに受けないようにするか、です。

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ここの墓は、本当はツタンカーメンの為に作られたのではなく、他の人物のための墓だった事が近年の調査でだんだんと分かって来ました。

人々の注目がツタンカーメンの方に向けられているおかげで、その人の墓は未だ見つからずにいます。

その人物とは、異端のファラオ・アクエンアテンの妻・ネフェルティティです。

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そして、彼女のミイラを隠したのは、おそらく彼女の父親・アイでしょう。

通常、ファラオが即位するとすぐに墓の建造に着手するのですが、ツタンカーメンが18歳の若さで急死した為、アイは自分の娘の墓をカムフラージュするように、出口付近にツタンカーメンの棺を置きました。

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そして、おそらく本来のツタンカーメンの墓は、アイが使用したのだと思われます。それも次のファラオのホムエムヘブに乗っ取られてしまうのですが。

そして、ツタンカーメンがあまりに早く亡くなり、埋葬品の準備が間に合わなかった為に、そのほとんどがネフェルティティの不用品を流用したのではないかと言われています。

その根拠はこうです。

「黄金のマスク」にあいているピアスの穴。発見当初、穴は埋められていました。

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古代エジプトでは、成人男子はピアスをしないそうです。

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カイロ考古学博物館にある3重になった人型の棺の方も見て来たのですが、やはりピアスの穴がありました。

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「黄金のマスク」の肩に刻まれたカルトゥーシュも、ツタンカーメンの名前の下には、ネフェルティティの別の名前の痕跡があるのです。

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おそらく、ネフェルティティ用の黄金のマスクは、もっと豪華な物が別に作られた為、いらなくなったマスクをツタンカーメン用に作り変えたのではないかと言われています。

石棺を入れてあった4重の箱の方にも名前を変えた跡があります。

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さらに、副葬品の多くが女性用と思われる形であること。

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そして、最も重要となる決め手は、棺の位置関係です。

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通常、男性ファラオは、入口正面か入口入って左方向に棺が置かれるのに対し、女性ファラオは入口から右手に置かれているのです。

しかし、ツタンカーメンの棺は、入口入ってすぐ右手にあるのです。

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これは、女性ファラオになった事のあるネフェルティティの墓が、ツタンカーメンの棺の奥に隠されている事を意味しています。

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北の壁画を見てみると、右側半分に多くのカビが生えており、スキャナーで壁を調べてみると裏に空間がある事を突き止めました。

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天井からまっすぐに線が入っているのも分かるのです。

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つまり、ツタンカーメンの棺が置かれていた場所は、奥に続く通路を隠す為にあったのです。

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実際、隠された通路をふさぐ壁の絵は、周囲の壁画よりも古くから描かれている事も分かりました。

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数々の根拠により、ツタンカーメンの棺の奥には、ネフェルティティが眠っているのではないかと、新たな発掘に期待が寄せられています。

今年中にも、何かしらの展開があると思われます。

本当にネフェルティティの墓が見つかったならば、21世紀の大発見となることでしょう。

どんなお宝が隠されているかも楽しみです。

そして、そこで今回のエジプトツアーの目的のひとつを私は果たして来たのでした。

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そう、ツタンカーメンのミイラとのご対面です!

(ホントに左足がボロボロでした)

他のファラオのミイラは、カイロ考古学博物館に集められていますが、彼のミイラはひとり寂しくここにいます。

もし、何かしら過去世で、あなたとお父様の死因に私が関与していたのならば。。。

ごめんなさ〜い!!

今は、身に覚えはないけれど、念のため謝ってきたのでした〜〜。。

カルマがひとつ浄化されたかな??

取材チームが入っていて、今回、アイのお墓に行けなかった事が唯一の心残りです。

また、エジプトに行けってことかな?
ここからは今年、1月20日に訪れたエジプト「王家の谷」のご報告です。

エジプトはナイル川を境にして東西に分かれており、カルナック神殿や、ルクソール神殿がある東岸は「生者の世界」、王家の谷やハトシェプスト女王葬祭殿などの墓地遺跡群がある西岸は「死者の世界」とされてきました。

古代エジプト人は、太陽の沈む西の先に来世があると信じていた為、西岸に墓地を建設したと言われています。

「ハトシェプスト女王葬祭殿」とは山を隔てて隣接しているのですが、山を越えてぐるっと回るのでバスだと10分くらいかかります。

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「王家の谷」に着くと、Visitor Centerで手荷物検査をした後、 トラムという車に乗り込みました。

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その前に、「カメラチケット」を購入しておくことをお勧めします。

王家の谷は、2009年の夏からつい最近までは撮影禁止になっていて、カメラ類は持込むことさえ出来なかったようです。

しかし今は、カメラチケットが300エジプトポンド(約1800円)で売っており、「ツタンカーメンの墓」や「セティ1世の墓」など、いくつかの例外を除き、墓の内部の撮影も出来るようになりました。

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(右下がカメラチケットです)

右上の入場チケットは160EP(約960円)でお好きな3ケ所の墳墓に入れますので、チケットをなくさないようにして下さいね。

ツタンカーメンの墓は200EP(約1200円)、セティ1世の墓は1000EP(約6000円)と別途チケットが必要です。(私たちは、ツアー代に含まれていました)

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この地にファラオが墓地を建設するようになったのは、紀元前1250年頃、トトメス1世から始まったとされています。

新王国時代以前の王の墓の多くが盗掘にあっていたことから、トトメス1世が自分の墓のありかを隠すため、この谷に初めて岩窟墓を掘ったのだそうです。

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ここを「王家の谷」と名付けたのは、ヒエログラフの解読に成功し、エジプト学の父と称されるシャンポリオンでした。

「王家の谷」全体では60を超える墳墓がありますが、公開されているのは現在十数ヶ所となっています。

■第18王朝
トトメス3世・アメンヘテプ2世・トトメス4世・ツタンカーメン・ホルエムヘブ

■第19王朝
ラメセス1世・セティ1世・ラメセス2世・メルエンプタハ

■第20王朝
セトナクト・ラメセス3世・ラメセス4世・ラメセス6世・ラメセス9世

(西の谷には、アメンヘテプ3世王墓・アイ王墓が公開中)

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まずは、ラムセス4世の墓から入ってみました。

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ラムセス4世は、父ラムセス3世と母ティティとの間に5番目の王子として生まれました。

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紀元前1188年~1155年までエジプトを支配した「偉大なる王」と呼ばれた父ラムセス3世は65歳の頃、異母兄弟のペンタウラー王子と側室ティイの陰謀により暗殺されたと言われています。

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ラムセス4世は即座にその混乱を収束させて即位し、計画に携わった者たちを捕らえて裁判にかけ、ほぼ全員を処刑しました。

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父王の治世が30年以上続き、その時すでにラムセス4世は40歳を過ぎていた為に、彼の在位期間は6年と非常に短かいものとなりました。

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ラムセス4世の死後は、息子のラムセス5世が後を継いだのですが、新王国時代のエジプトで大規模な建築活動が行われたのは、ラムセス4世の治世が最後となりました。

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なんて、小難しいことは傍に置いて、墳墓の内部です。

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上部まできれいに細かく描かれたヒエログリフはとても保存状態がよく美しかったです。

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かなりの色彩が残されていて、3000年以上も昔のものとは思えません。

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天井一面に描かれた夜空の青い色が鮮やかです。

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カメラで撮影していると、時々すれ違う外人さんから「NO!」と注意される事がありました。

そんな時は、すかさず「カメラチケット!!」とチケットを見せてあげると何も言わなくなります。

カメラチケットは、常に手に持っていましょう。

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意図せずフラッシュが出てしまった方がいて、監視のエジプト人がすっ飛んできてメチャクチャ怒られていました。

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暗いので、自動フラッシュ撮影にならないよう設定には注意が必要です。

美しい色合いの壁画を守るためには仕方ないのです。

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玄室の中央には、花崗岩でできた立派な石棺が残っています。

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全長3.3m、高さ2.74mもあり、王家の谷に残る石棺のうちで最も大きいと言われています。

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いやぁ〜、いいもの見せて頂きました!

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お墓と言っても、その装飾がハンパありません。

建造するのにどれだけの年月がかかったのでしょうか。

なんて、感心するのはまだ早かった。。

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まだまだ見るべき場所は、たくさんあるのでした。。

続きます。

前回お届けしたハトシェプスト女王の裏話、いかがでしたでしょうか。

たくさんのアクセスを頂き、ありがとうございました。

今日は「ハトシェプスト女王葬祭殿」のラストとなります。

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あたりはまだほの暗く、遠くで気球が飛ぶための準備をしていました。

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時を同じくして、太陽もまさに昇ろうと準備をしている間に、私たちは3階テラスにある「岩窟至聖所」の中に入りました。

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後で知ったのですが、この至聖所は昨年の12月始めに、1961年ぶりに内部が公開されたそうです。

え?公開されてまだ1ヶ月半しか経っていないじゃないですか!

これはラッキーでした。

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内部の天井の青っぽい所には星が描かれています。

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入れるのはここまでです。その奥に何があるのかはよく見えませんでした。

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朝日が昇り始めたようです。

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テラスに行ってみましょう。

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太陽が昇るのに合わせて、気球も上がり始めました!

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誰かが「UFOだ!」と叫びましたが、これは飛行機です(笑)⬇︎
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本当に見事な朝日でした。

昼間は、観光客でごった返している葬祭殿も、今は私たちしかいません。

清々しい朝でした。

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太陽をキャッチ!

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再び至聖所の中に入ると、ある事に氣がつきました。
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ほら!上の小窓から入ってきた光が。。
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だんだんと上部の穴に近づいて来ているではありませんか!!
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これは、きっと春分や秋分の日、あるいは夏至や冬至という決まった日に、ぴったりと穴に光が挿し込む設計になっているのでは!?

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帰ってから調べたら、やはり入り口上部にある天窓から入る日差しは、年に2回、黄道の傾きを計算して11月中旬と2月中旬に10日間、アメン・ラーの神像を照らすように作られているというではありませんか。

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アメン・ラーの太陽神の像を照らす事は、再生復活の為に大変重要な意味合いを持っていました。

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光がぴったり穴に入るのを見たかったなあ。

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葬祭殿とも、ホルスちゃんともお別れの時がやって来ました。

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バイバイ〜!
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ツアースタッフの女性⬇︎ガラベーヤ(エジプトの民族衣装)がステキです。
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そして、先ほどの気球のそばを通り、アラバスターの石屋さんに向かいました。

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石屋さんの隣りの民家です⬇︎石屋さんが開店するまで、こちらで待たせて頂きました。
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室内にハトを飼っていました。ハトシェプストだから?(笑)右の穴はハトの巣です⬇︎
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そして、石屋さんの前でアラバスターの説明がありました。
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こうやって中を削るそうです⬇︎
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店内は残念ながら撮影禁止だったのですが、たくさんのアラバスターがあり、とても楽しめました。

みんな袋にいっぱいお買上げ。。中には大きな像を買われた方も!

現地でしか出来ないお買い物もツアーでの楽しみのひとつです。

私も小ぶりですが、ついついこんなに買ってしまいました。

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3点以外は読者さまの元へ。。元氣にしてるかな?

長くなりましたが、これで「ハトシェプスト女王葬祭殿」のまとめを終わりにいたします。

お次は、いよいよ「王家の谷」です。