メモ帳でプログラミング? | 悪態のプログラマ

悪態のプログラマ

とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

Windows 付属の「メモ帳」でコーディングしているプログラマを見つけたときには、驚いた。メモ帳は機能が貧弱すぎるので、普通はプログラミングには使わないからだ。どうやら、彼は、世の中に、もっと便利なエディタが沢山あることを知らないようだった。

多くのプログラマには信じられないことだと思うが、Visual Studio や eclipse のような統合開発環境しか使ったことがないような新人プログラマなどには、稀にあることなのかもしれない。


プログラマたるもの、愛用のエディタくらいは持っておきたいものだ。

ここでいう「エディタ」はテキストファイル(※1)を編集するソフトで、厳密には、テキストファイル・エディタというべきものである。プログラムのソースコードは、ほとんどの場合、テキストファイルとして保存するので、プログラマにとってエディタは最も重要なツールだといってもいいだろう。

エディタには、無料のものから市販品まで、様々なものがある。初心者には、どれが良いのかを判断することが難しいかもしれないが、実際に使ってみて、自分が使いやすいと思うものを選ぶのが一番いいだろう(※2)。


エディタ選びの観点は色々ある。プログラミングを重視した場合なら、

・各種プログラミング言語のキーワード等を別の色で表示出来ること
・タブ、改行、全角スペースなどが目に見える形で表示できること
・タブの桁数(4桁, 8桁)が設定できること
・検索・置換に正規表現が使えること
・複数の外部ファイルを検索(GREP)できること
・多くの文字コードに対応していること
・印刷機能の充実(2段組、4段組など)
・他のツールとの親和性

などがあるだろうか。

あとひとつ、検討に値すると思われる観点を紹介しておこう。

それは、そのエディタが、フロッピーディスクや USB フラッシュ・メモリなどに入れて、持ち運ぶことができるかどうか、ということである。

職業プログラマは、自分のものではないコンピュータで、一時的に作業するようなことも多いはずだ。お客さんのコンピュータに、気軽にソフトをインストールするわけにはいかない。そこで、エディタのような利用頻度の高いツールは、簡単に持ち運べ、そのまま実行できるものがよいのである。

具体的には、設定などを Windows のレジストリに保存しないこと、実行ファイルのサイズが小さいこと、などを考慮するとよいだろう。


エディタ選びは、人によって好みが大きく分かれるところでもある。ここに書いてある意見も含め、他の人の意見を参考にする場合は、なるべくいろいろな人の意見を聞いてみるといいだろう。




※1
テキストファイルは、文字や改行や「タブ」が入ったファイルのこと。それ以外の物が入っていると、バイナリファイルと呼ばれる。

※2
Vector などで探せば、無料のものも沢山見つかる。



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