おとなしい褐色少女から野性的な狼に変形！
アニモーフよりキャシーのレビューです。
◆TRANSFORMERS ANIMORPHS CASSIE/WOLF
（トランスフォーマー アニモーフ キャシー/ウルフ）
レイチェルに続く女性型アニモーフ2体目！ ヒトから狼に変形するデラックスクラスの女の子、それがこのキャシーちゃんだ！ 1999年に発売したぞ！
アニモーフというのはもともとは児童小説で、動物に変身する能力を得た少年少女が世界のためにがんばる話。テレビドラマ化もされた作品です。そのドラマ版とトランスフォーマーがなぜかコラボし、トランスフォーマーアニモーフスという形でこのように変形玩具化しました。
人間の女の子なので設定的にはトランスフォーマーではないんですが、TFシリーズとして発売された女性の変形玩具である以上、女性型TFの枠組みで紹介させていただきます。
ロボットモード……もとい人間モード！
すでに膝から下や腕など狼に変形する気マンマンのデザインですがアニモーフに関してはこのキャシーに限ったことじゃないのでもうこれで全然ＯＫ！ いやＯＫじゃないんですけどそういう玩具なのでしょうがない！
後ろ姿。もうほとんど動物！ というか人間のパーツが手しか見えない！
横から。背負ったガワがかなり大きいうえに足の裏の接地に癖があり、ただ立たせるだけでも結構コツがいります。足首を思い切り曲げてもっと鳥脚状にすると立たせやすくなりますが脚が短く見えてしまうというジレンマ！
顔アップ。ドラマ版でキャシー役を演じたナディア・ナシメントがモデルのはずですが正直あまり似ておらず、そこまで美人ではありませんが、真一文字と微笑みの中間のごとく絶妙な穏やかさの唇、やや憂いを帯びたような目元、そして昨日床屋さんに行ってきたばかりとでもいう幼さを感じさせる髪型。１人の女の子としてなかなか魅力的な造形になっています。
それだけに目の塗装がラリってるのが惜しい！ このキャシーは、というかアニモーフ玩具は大体そうですが獣人形態でパッケージングされているので人間の顔の塗装をチェックして買えないという欠点がありますｗ ただ他の方のレビュー記事や画像などを見てもここまでヤバイ目つきになってるのはそうそう見かけないのでそこまで心配することではないかも。
そして胸！
キャシーちゃんは中学生とのことですがガイジンらしくかなり発達しております。オーバーオール姿というボーイッシュな衣装とのギャップが背徳的。膨らみの部分にはポッケもあり、ここから何かを取り出したり入れたりする動作を想像するだけでユーザーのアニマルもモーフィングしてしまうことうけあいです。
上腕は狼のそれを兼ねているので結構筋肉質。スポーティー女子！
前腕には狼の前足が隠れることなく堂々と鎮座しているのが男らしいぞ！
左手はなにかをそっと握るような造形になっており、想像力を大きくかきたてられます。
ウエストはさりげなくくびれており、オシャレに気を使っている風ではないのに身体つきはしっかり女性的……というギャップを生み出しております。
服のシワの造形もやらしいぞ！
脚はもう完全に狼のそれ！
人間みたいな体つきで顔だけケモノな獣人系はよく見かけますが顔だけ人間で身体がケモノっぽいというのも相当斬新なデザインなのではないでしょうか。
可動の話。まずは首が左右に90度ほどまで回転。
友人のレイチェルとともに、昨日ジェイクのポコチン見ちゃったけどこのくらいしか無かったのよ～～ウッソ～～みたいな会話を楽しもう！
首パネルを倒すことでやや俯かせることも可能。
どこか寂しそうな雰囲気に拍車がかかります。憂いを帯びた表情ってエロイよね！
肩はボールジョイントで前後に元気に回転。
ただ左右へは画像の左腕くらいまでしか開けません。なので動かしているとわりと窮屈なんですが、ワキ毛を気にしてる系女子だと考えるとこの可動制限も愛おしいものに変化してきます。
上腕にロール軸もあるので、女の子らしいフワッとしたポージングもなんとか可能だぞ！
肘は90度行かないくらい。手首を曲げれば90度まで行きます。
手首は変形機構を使って小指側に傾けることが可能！
友と拳を合わせて、ふふ、やったわね！コツン！という勝利ポーズもできるんだ！
脚は付け根がボールジョイント。不自由を感じないくらいに動かせます。
伸びやかなジャンプも可能だ！
戦う女の子のお約束、パンチラキックもお手のものだ！
しかし肩と同じく、横に開く動きは苦手。開脚なんて恥ずかしくてできない！
ただ前述の首を倒せる動きのおかげでこうして煽りからの視線ももらうことができます。こういうのほんとすごくありがたい可動だと思うんですがもし同意される方がいましたら是非コメントか念波で熱い思いをぶつけてください。
ふとももにはロール軸があり、こうして内股にすることも可能。
気になっている男の子の前でモジモジするポーズもとれるぞ～～っ！
膝は90度ほど。膝立ちになって森の動物達と視線を合わせよう！
ロール軸と組み合わせれば女の子座りもなんとか可能だ！
穏やかで心優しいキャシーは森の動物達みんなに好かれているぞ！
足首も軸で前後に可動。ほぼ狼用の関節ですが、人間モードでも可動として使えます。
ただ「ポーズを取らせた際の接地の補佐」という用途にはほぼ使えません。画像のポーズもバランス取るのに2分くらいかかり、扇風機つけたら倒れました。
全体的に脚はめちゃくちゃ動くわけでもないんですが可動箇所が多いので、ちょっとした表情をつけられるのが楽しい感じ。
わりと女性的なポーズは得意な方だと思います。
こうして見ると背中のガワも銀のドレスの裾のように見えなくもないぞ！ いやどうだろう！
オマケの可動として背中の尻尾を立てることも。
これを使って…
とアンテナ代わりに遊ぶことができるぞ！
大きさ比較。デラックスクラスですが当時の感覚からしても結構小さめ。ガワのボリュームがあるので実際そんなに小さくはないですが。
そしてアニモーフおなじみの獣人モードへの変形。
右肩のパネルを上げると一瞬で獣人顔に変形！
ロックが外れてスプリングの力で首のパネルが回転し、どんでん返し的に顔が入れ替わるという仕掛け。
基本的に獣人顔がデフォで、スイッチを押している間のみ人間顔が出てくる……という機構はレイチェルと同じものです。
ですが手を離すと獣人顔に戻ってしまうレイチェルと違い、このキャシーは肩のパーツでロックすることで人間顔で固定しておくことができるようになってます！ 展開状態を維持できるメックテックウェポンのような感じ。これは嬉しい配慮。
というわけで獣人モードの顔アップ！
人間から狼に変わる途中の顔。目も赤くなってある意味狼モードよりも凶暴な印象。
ただよくよく見ると豊満だった唇がそのまま前に突き出して広がっていってるあたりに、凶暴さの中に潜む女性要素のようなものを感じ、謎の高揚感に襲われることがあります。白い歯をむきだしにしているのもちょっとエロチック。
ちなみに額と鼻先にひっついている緑は、中途半端な変形状態で暑いところに放置してしまった結果、服の緑の塗料が癒着してしまったものです。夏場のTF管理は気をつけよう！
剥がして肌色塗りなおそうかと思いましたが野性の衝動に任せてエイリアンを引き裂いたら緑色の返り血を浴びてしまった表現みたいなんでこれはこれでいいやとｗ
野獣の本能が少女の身体をかけめぐり、その肉体はさらに変化する！
というわけでさらに変形！
キャシー、トランスフォーム！
身体の前面をバカッと開き、上からガワを被せるという大胆な機構！
レイチェルにつづいて四つんばいではなくブリッジ変形だったりします。
狼のガワは特にそれ用のジョイントがあるわけでもないのに、パーツの絶妙な凹凸によりカチャッと気持ちよくハマるのが面白い。
レイチェル、ビーストモード！ 狼に変形完了！
人間モードは正直あちこちごまかしきれてないというかごまかす気すらなかったデザインでしたが、そのぶんこの狼モードはかなりの完成度！
後ろから。狼らしい全身のピチッとした筋肉が表現されてます。
毛並みもモールドでしっかり造形。
狼の特徴であるフサッとした太い尻尾の再現度もなかなかのもの！
横から。肩口と首周りの筋肉の凹凸が非常にセクシー。
全体のスタイルも良く、かなり納得のビーストモード。
顔アップ。
かなりカッコイイ顔立ちです。歯をくいしばった戦闘的な表情ですが、荒っぽくなりすぎずに気品もある感じ。
黒の隈取りのような模様がありますが、これはおそらく実際のオオカミにもある顔の模様を玩具としてわかりやすく表現したもののように思います。実際引き締まってとてもカッコイイ。
顔の右側面にはネジ穴が開いてますが、頬や目にかかったりしていないのでそこまで気にはなりません。
脇腹の塗装が超キレイ！ 灰色の成型色の上から銀のグラデーション塗装がなされてるんですが、ただの銀ではなく、ほんのすこし金が入ったような、太陽の下で見る金属っぽい色。
不思議とこれが「雪の照り返しを受けている狼」のようにも見えて正直すごくいい……。でも人によっては「これ日焼けしてんの？」と思うかもｗ
下からはこんな感じ！
人間の体の前面裏側が腹になることで、人間時の服の色などがほとんど見えないようになっているのがいい感じ。そういうとこかなり考えられているのに乱暴に出っぱなしな人間の顔もかなりいい感じですｗ
そのせいで煽り気味に見ると胸のあたりに人間の顔が見えて場を和ませます。
そして余剰パーツが付属！ 狼の手袋パーツだ！
ズボッと装着！
黒光りするツメが凶悪な雰囲気を醸し出します。本来はこの余剰パーツを付けてビーストモード完成、とされています。
レイチェルは余剰パーツを付けないとビーストモードになれなかったのですが、このキャシーはパーツを付けなくても完全変形できちんとビーストになれるようになってます。これは嬉しい配慮。もちろん完璧に完全変形できるならそれが一番ですが、これ付けてもいいし付けなくてもいいよ、という仕様は最近のTFに慣れているとかなり新鮮に思え、こういう方式なら余剰パーツもいいなあと思ったりします。
ただこのパーツをつけると前脚がめちゃくちゃ長くなるし、付けない状態での前脚のほうがちっちゃくてカワイイので、自分は普段付けてませんｗ
そしてギミック！
耳を後ろに引っ張ると……
連動して下顎が開くぞ！
マズルが持ち上がることで上の歯茎も露出し、かなり攻撃的な表情に変化！
ここにはスプリングが入っており、口を開いた状態で固定はできないものの、カチカチカチカチとパクパクさせて遊ぶことができるのでかなり楽しいギミック。
可動の話！
前脚は人間モードの腕なので関節がそのまま使えます。
姿勢を低くして獲物を狙うポーズなども取りやすい！
後ろ脚も人間時の可動そのままでかなり自由。
獲物に飛びかかるポーズもいけるぞ！
狩りに疲れたら休もう！
前脚にも後ろ脚にもロール軸があるのでこういった寝そべりポーズもできます。
尻尾も立てられるので、威嚇ポーズも得意！
あれ威嚇するとき尻尾立てるのってネコだっけ……
森のゴリラと縄張り争いもできるぞ！
縄張り争いといえばマーキング！ 脚のロール軸のおかげで、なんとかギリギリで放尿ポーズがとれるんだ！
女性型TFに放尿ポーズとらせるなんて教育に悪いザマス！と思われるかもしれないがあくまでオオカミの習性を玩具で再現しているだけなのでむしろ教育にいい！最高の玩具だぜ！
狼については詳しくありませんが、ちょっと調べたところ、群れで行動する生き物。
集団で敵を追いかけて狩りをするそうです。
持続力が自慢で、力をセーブしながらであれば一晩中走り続けることもできるとか。
スピードでバッと出てバッと捕らえるというよりかは、その体力を活かして獲物をひたすらに追いかけ、疲弊したところを捕らえるという、粘り強い長期戦を得意とするとのこと。
本能のままのキャシーちゃんに一晩中追いかけられる……体験してみたいものですね。
また狼といえば遠吠え。はぐれた仲間を呼び戻すなど、コミュニケーションの一端としての行動と言われています。
キャシーは後ろ脚の付け根を上に上げられないのでお座りポーズはできませんが、こうして何かに前足をつけばなんとか遠吠えっぽいポーズは可能です。
というわけでビーストモードは可動も造形もギミックも納得の出来。
細かい造形、カッコイイスタイル、狼としてのポーズのつけやすさ、遊べるギミック。実に優秀なビーストモードに思います。
脇腹が軽く凹んでいるので人間フィギュアを乗せて遊びやすいのも魅力！
野獣となったキャシーとともに、森の平和を守れ！ スターウォーズの人！
かわいくて頼りになって毛もフサフサなキャシー、カッコイイぜ！
アニモーフより、キャシー／ウルフのレビューでした。
女性型アニモーフ玩具として以前紹介したレイチェルと比べると、玩具的にはかなり良くなってます。このキャシーはレイチェルより後発の商品なんですが、「人間顔のまま固定するためのロック機構」、「余剰パーツなしでの完全変形」、「ビーストモードにギミックあり」と、様々な面で進化している印象。またビーストモードの造形自体も、どこか着ぐるみ感のあったレイチェルよりかなりリアルになっており、狼としての完成度はなかなかのもの！
ただレイチェルよりもさらに立たせづらくなっていたり、首のスプリングのせいで変形時にややコツがいるようになっていたりという欠点も生まれてます。また塗装がやや剥がれやすく、特に手首周りは変形させるだけでガリガリ削れていくのでそういうのが気になる人は注意。
変形玩具としてもなかなかイイ感じで、四肢の変形に関しては人間手足の角度を変えてそのまま狼の四肢にする地味なものなんですが、身体の前面を大きく広げてその上からグワッと開いたガワをカチャッとはめ込む工程がダイナミック。変形工程にメリハリがあって楽しいものになってます。
女性型TFとしては、まずロボ娘ではないというのが最大の壁ですが、穏やかな表情や幼さを感じさせる雰囲気の褐色少女という他に類を見ない属性を持っておられるので、スタンダードな魅力ではない別の魅力があります。ビーストモードのかっこよさや美しさも女性型ということを考えると非常に魅惑的。ケモナーのあなたにもオススメ！
次回もまたアニモーフから1体紹介予定。では！