歩くシャチ エルファオルファ! | オーシャンズロデオ

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女性型や海洋系のトランスフォーマー玩具! 歴史大戦ゲッテンカ!
※amebloの仕様変更&自分の管理不足により、コメントを頂いたことに気づきづらくなっております。そのせいで長期間スルーしてしまうことがあり、申し訳なく思っております。改善する予定です。

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 う、海には魔物がいるんじゃ!わしゃ見たんじゃ!
 シャチとゾウのフューザー戦士、エルファオルファの紹介です。 


◆トランスフォーマー ビーストウォーズネオ X-7 破壊忍者 エルファオルファ

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 見てくださいこのシャドウハーツの召還獣みたいなちょいグロキメラモンスターを!
 彼はトランスフォーマービースト戦士の中でもフューザーズという特殊なカテゴリーのキャラで、2種類の動物を組み合わせたものに変形するというよくわからない企画により生を受けた玩具です。2種類の動物に変形、ではなく2種類の動物を組み合わせたものに変形というのがキチガイじみててとっても楽しげ。海洋系TFでフューザーといえばシュモクザメ+タカのエアハマーとミノカサゴ+ハチのラートラータを以前紹介しましたが、このエルファオルファはシャチ+ゾウというかなりパワータイプな組み合わせとなっております。HP高そう!
 もともとは玩具独自(?)のフューザーズシリーズにて金色メインの『トーカ』というキャラが海外で先に出ていまして、日本国内に導入するにあたり色をこのようなものに変え、アニメ『ビーストウォーズネオ』に悪役として登場させたのがこのエルファオルファになります。1999年発売。デラックスクラス。

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 後ろ姿。シャチの開き+ゾウの開きであることがわかりますw
 後ろからでもわかるこのガッチリ感。まともにやりあったらかないそうにない感じが悪役としてすばらしい。
 そんな中でぴょこんと突き出たシャチの尾がなんともキュートですねw


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 顔アップ。シャチでもゾウでもないこのデザイン意表突きすぎ!
 西洋の鎧兜のような格子状の口元がカッコイイ。アドベンチャーのボンブシェルとかもこんなんでしたけどこういう口けっこう好きです。
 塗り分けが細かくて、特に目なんかはオレンジ+ふちどりの黒+隈取りの銀、と綺麗に塗られてます。
 

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 目が窪んでいるというか眼窩がちゃんとあるのとさらに黒いふちどりのおかげで、角度を変えるとわずかに視線がおいかけてくるような印象。こうして見下ろさせると風格が出て実にイカシます。
 それにしてもこの赤い顔はマスクなんでしょうか? なんかリターンズのメガトロンみたいにガションと降りてきてこの形態になるような気がします。


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 胸にビーストモードの下顎を垂らす変形はタスマニアキッドやライノックスなどいますが、エルファオルファもその1人。
 シャチの生々しい口内の赤、毒でもありそうな色の舌、怪物的な金歯。造形が立体的なのもあいまってかなり禍々しい雰囲気を放ってます。こわい!

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 腕はゾウの前脚でできてます。といってもシャチとのフューザーなので上腕と前腕の外側にヒレのような突起が。ヒレ付近はグラデーション塗装されていてリアルな質感になってます。架空の生物なんでリアルもくそもないんですが言いたいことはわかっていただけると思います。
 手にはゾウの前足がそのままくっついており、変形ロボとしては残念な部分ですが、トンファーとかに見立てればまあなんとかなりますw

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 脚。遠目だとムキムキのゾウの脚に見えますがよく見ると細かいパネルやケーブルなどが筋肉組織のようにうねっている造形になっていて、メタルスの時期の玩具なんだなあとわかります。惚れ惚れしますね。
 歯のようなデザインのカカトがあるので自立力もそれなり!(この画像だと尾が接地しちゃってますがw)


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 またなんといっても特徴的なのがこの牙!
 いわゆる象牙というやつなんでしょうか、この緩やかなカーブを描きつつスラッと伸びてしかも頑丈そうな雰囲気、まさに象牙って感じでいいですね。
 牙の基部というか生えている場所はゾウの鼻のようになっていますが、ヘビガイやハオリムシのようにも見え、海の魔物的な不気味さを感じます。


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 牙にはしわというか不規則な溝があってそこもリアル。といっても象牙のモノホン見たことないんでイメージで言ってますけど。
 色もただの白ではなく若干クリームがかった白。アイボリーというやつです。いいね……


 ちなみに背中の背ビレユニットを下に下げると連動して牙が閉じるギミックがありますwww
 スプリング入ってるので固定はできませんがカチカチ動かすと謎の笑みが浮かんでくること請け合い。


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 腕も脚も太く厚いので単純なパワータイプに見えるかと思いきや、背中から広がるシャチのガワが権威的だったり、胸の下顎がおどろおどろしかったり、湾曲した牙が呪術的だったりで、全体として『悪の司祭』のような印象を受けます。それもただの司祭じゃなくて腕っぷしの強い司祭。現地で細々やってる他の宗派のやつらを呪術で操ったり力技でぶっとばしたりしながらノブナガの野望よろしく勢力をガンガン拡大していきそう。たまらないですね。


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 可動の話! まずは首が左右に動きます。
 といっても背中のシャチガワに牙が干渉するので気持ち程度しか振れませんw あのこれお気持ちだけ……って感じ!
 首を振った状態でも牙カチカチギミックは生きていて驚き。
 

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 肩はボールジョイントで不自由なく可動!
 背中のゾウのガワと干渉するので後方にはほとんど動かせないのが惜しい。

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 ヒジは90度まで曲がり、ロール軸もあります。さらに手首はなんとボールジョイント!
 ゾウの足裏を強調したファイティングポーズで、もはや相手は戦意喪失!


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 手の穴は5mm径。5mm凸があればなんでも持たせることが可能!

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 自前の武器もあります。
 背中の背ビレユニットを外し…

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 手に持たせて銃に! 銃かこれ!?
 銃口のような造形があるので反対向きに持たせてます。
 

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 公式名称はキラーシューター。シャチの英名であるKillerWhale(キラーホエール=殺し屋クジラ)から取ったものと思われます。
 サイバトロンどもを海の藻屑にしてしまえ!

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 本来の向きはこっち。
 ミサイル発射機構は無く、代わりに水鉄砲ギミックを内蔵してますw 中にポンプが入っている形なので銃自体は普通のプラ製です。背びれ部分を前にスライドさせると内部でポンプが押されて水が出る仕組み。
 水鉄砲は試してみたいんですが中のポンプ部分がダメになりそうでちょっと怖い……分解できれば乾かしたりも容易なんですが、ネジを外しても一部が接着されていたので分解は難しそう。


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 銃はよく見ると単体で小さなシャチであるかのようなデザイン。コバンシャークのようにドローン設定で遊ぶのも楽しいかも。


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 腰に拳を当ててキメ。
 やっぱりエルファオルファの見下ろしポーズはいい……俺女性型TFに見下ろされる構図が大好きなんですがこの感情を初めて男性TFに対して覚えたような気がします。どうなるんだろう俺。

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 手首がボールジョイントでなおかつ内側に大きくえぐれているおかげで、ゾウの足裏を合わせるような動きもできます。プロレス技のスレッジハンマーっぽくてイイ! ぴったりは合わないんですが雰囲気で。

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 エルファオルファのスレッジハンマーがエアハマーの脳天に炸裂!
 はっはっはエアハマーさん!私のほうがハンマーの使い方が上手いようですねえ!なんか敬語でしゃべりそうなイメージあります。

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 手首にくっついたゾウの足を活かして、巨大な落下物から仲間を守るイベントもあると思います。
 エルファオルファ「さあ!皆さん早くお逃げなさい!」
 ラートラータ「逃げるだと?お前は一体どうなる!」
 エルファオルファ「私のことはいいから……早く!!」
 ラートラータ「エルファオルファ――!!」


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 脚の可動について!
 腕に比べるとたいして動きません。開脚も上に上げるのも画像くらいが限界!


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 変形機構を使って腰ブロックを左右に分ければ大きく脚が開くようになるので、体重を利用したビッグブートくらいはできます。
  

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 ただその状態を正面から見るとこのように股間まっぷたつですw 無理やりやれないこともないよって感じ。

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 ヒザは90度近く曲がり、そして足首はまっすぐまで伸ばせます!
 初期ラーメンマンのような残虐ファイトもお手のもの! 全体重を乗せたゾウの爪でサイバトロンの装甲をガツンと貫け!


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 足首が伸ばせるということは泳ぐポーズもとりやすいということ。というわけでエルファオルファの潜水姿を見よ!ヤバイこれほとんどビーストモードだ……

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 西洋の鎧兜みたい、と言いましたがこうして見ると水中用のマスクに見えないこともなくもない感じ。

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 オマケの可動。尾が上下にスイングしますw
 ぴったんぴったん動く滑らかな尾ビレの動きにショートラウンドはもう夢中!


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 大きさ! デラックスクラスなのでイメージよりも小さめ。もうちょっと大きかったらもっと迫力出たとは思いますが、手に取って遊ぶにはすごくしっくりくるサイズです。

 変形モチーフはシャチとゾウの合成生物。
 エルファオルファ、トランスフォーム!



 いわゆる四つんばい変形。頭部を閉じたり手首を回したりと色々ありますが基本的に寝かせるだけです。
 ただし股間を横にバカッと開くことで、メタルスメガトロンなどに見られた「ビーストモードで後ろ脚の間が狭い」という問題を解決していたりします。


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 エルファオルファ、ビーストモード! なんじゃこりゃ!
 シャチとゾウの合成生物なわけですが迫力のありすぎるこのデザイン、悪役感がこれでもかと出ていてたまりません。特にシャチ部分! つるつるしたパンダのような、水族館で会えるあのシャチではなく、獰猛な海の悪魔としてのイメージ先行なこの造形。もはやトランスフォーマーというよりニッポン妖怪立体図鑑シリーズって感じです。

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 後ろ姿。シャチ部分とゾウ部分ははっきり分かれてますが、尻尾はシャチをベースにゾウのテイストを盛り込んだ感じ。

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 横から。こう見てみるとシャチ頭部がかなり大きく、わりかしデフォルメされたスタイル。ゾウ部分も前足のほうが大きく見えたりして、結構キュート。
 そのおかげで正面から見た時に迫力が増す仕掛けになってるっぽいですね。


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 顔アップ。バケモンです。こういうデザインの兜を戦国武将が被っててもおかしくない感じのやつです。笑っているかのような口の形が怖すぎ!
 ロボットモードの顔が口の奥に見えてますが、なんとなくのどちんこあたりに見立てられなくもないのであんまり気になりませんw

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 むき出しの歯茎は真っ赤に塗装され、尖った歯は金色に塗装。
 シャチの歯というのは基本的にすべて均一の形状なんですが、このオークのような歯はほんと迫力があるので玩具的アレンジとしていい感じ。
 

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 舌は毒々しい紫で塗装。この舌の造形もすごく生物的! 
 目の周りの銀部分は、実際のシャチにあるアイパッチと呼ばれる白い模様を再現したものかと思われます。実際のアイパッチは目の周りではなくいわば眉毛部分にありますが、それだと可愛くなってしまうので、目の周りに配置することで模様を再現しつつ迫力も出しているというナイスな表現。

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 胴体も見事な作り。自分は哺乳類には詳しくありませんがゾウの体表のシワなんかがかなりリアルに表現されてます。フューザー戦士は造形のリアルさ…というか造形のそれっぽさがすばらしいですね。
 前足付近の血管のようなモールドも実に気持ち悪くていいw


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 頭側面には大きな耳が。
 シャチの体にゾウの耳がついているような形で、合成に失敗した後のような、実験で生まれてしまった怪物のようなテイスト。
 血管のようなものが細かく走っていますが、実際のゾウの耳にも細かい血管が張り巡らされており、体温調節に役立っているそうです。

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 シャチ部分はラメの入った成型。おかげで海棲哺乳類特有のツルツル感をぞんぶんに味わえます。

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 額の『◎』部分は水鉄砲の射出口。
 この状態で水鉄砲を発射すると、いわゆる『潮吹き』の再現になるというすばらしい構造!


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 可動について。頭部は完全固定です。
 口に関しては変形機構を利用して開くことはできるんですが、閉じることができず、常に画像の状態。ちょっと惜しいですが、いつでもアクティブな表情を楽しめるぞということで!

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 可動の話。腕はロボットモードの腕そのままなので自由に可動!
 ○○の中に入る言葉わかる人?という先生の質問にもハーイ!と元気に手を上げることが可能!

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 手首のボールジョイントはロボットモード時以上に役立ちます。
 腕を左右に広げてもしっかりと前足の裏を地面につけられるので、こうして姿勢を低くした状態が無理なく取れるんすよ!


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 迫力が出てすばらしい。怪獣映画の主役張れそうです。


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 手首のおかげでなにかを挟み込んで持ったりすることも可能。
 とろ~りチーズグラタンを貰って思わずニヤリ顔!

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 頭部は動かないし胴体も固定なんですが、前足のボールジョイントのおかげでポーズの幅がかなり広がってます。

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 後ろ足は、ロボット時より関節が一つ減りますがなかなかの可動。
 尻尾を支えにして2足で立つのもオッケー!フューザー仲間とのハイタッチもバッチリだ!

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 後ろ足を伸ばすことでズザーーーーみたいな動きも!

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 潜水ポーズも取らせやすいです。
 四肢がゾウであることを考えると犬かきのように水中を歩くような動きで潜水するかもしれませんが、基本はシャチの尾ビレなどを使って泳ぎ、手足は流すんじゃないかなと想像。

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 海底の岩場などでは手足を使って歩いたり……

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 岩を力任せに破壊して、

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 隠れていた魚やカニなどをおやつ代わりに食べたり。
 フューザーならではの暮らしを想像して遊ぶのが楽しいですねw

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 シャチは「世界最強の動物は何か?」という話題には必ず顔を出すほどに強い生き物です。
 海では最強の捕食者であり、魚はもちろん、自分よりも大きな体の哺乳類すら襲います。
 天敵は存在しません。
 

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 泳ぐスピードは時速60~70km。陸上の感覚でいうとそこまででもないですが、シャチが棲むのは海中です。泳ぐスピードに関しては哺乳類最速レベル。
 速いだけではなく知能も優れ、仲間と協力しての挟み撃ちや追い込みなどで巧みに獲物を捕らえたりする面も。
 クジラなどを追いかけ、下へ下へと追い込み、呼吸のチャンスを与えずに溺死させて捕食するという行動も取るようです。

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 その獰猛さ、強さ、恐ろしさから、海の悪魔と呼ばれることも多々。学名のOrcinus Orcaは『冥府の魔物』という意味を持ちます。
 エルファオルファの名はゾウのエレファントとこのOrca(オルカ)を合わせたもの。思わず口に出して言いたくなるナイスな名前です。エルファオルファー!


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 ちなみに日本語の「鯱(しゃち)」は、魚などを追い込む行動が漁業の助けになることから、海の幸をもたらすものとして付けられた……という説があります。
 エルファオルファもこっそりと人間のところへ魚を届けてやったりしてるかもしれませんねw

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 シャチは世界中の海にいますが、餌を求めて冷水地帯にいることが多いようです。
 なのできっと……



 というように、極地での脅威となるのだと思います。
 

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 エルファオルファのレビューでした!

 変形は単純かつシンプル。ですが変形前後で雰囲気がかなり変わるので、実際よりも変形させた感が強く、ロボットモードにしてウヘヘ、ビーストモードにしてオヘヘと笑ってしまうことうけあい! 各部の造形やモールドも細かく、じっくり見ているだけでも楽しめます。
 牙カチカチギミックもバカらしくて素敵。水鉄砲ギミックはビーストモードでマジでやってみたいんですがさすがに勇気がありませんw
 可動は、同期のラートラータがかなり動くのでそれと比較してエルファオルファはあまり動かないと言われがちですが、まあたしかにロボットモードはそんなに動きません。本来は動くんですがガワが邪魔してギチギチ感があります。ですがビーストモードがすごい。いやビーストモードも頭や口は固定だし尻尾とかもほぼ固定なんですが、前脚の手首がぐりぐり動くのが本当にすばらしい。ロボットモードで足首が動くとカッコイイポーズとらせやすいのと同じで、この手首の可動のおかげでアクションポーズがかなり映えます。そして後ろ脚も地味にいい可動。ロボット手足がそのままビースト四肢になる単純な変形機構ですが、そのおかげで関節がそのまま活きていて、ビーストでのポージングの幅はかなり広くなってます。
 海洋系TFとしては、ゾウとのフューザーではありますがシャチというモチーフが魅力! 凶悪な顔と相まって、魚食わせたり海獣食わせたり水族館でショーやらせたりと遊ぶのがとっても楽しい。海棲生物のトランスフォーマーはほとんどが軟骨魚類(エイ、サメ)なので、イルカやクジラなどの海獣類は珍しい……というか通常TFではこのエルファオルファ型だけですね。小型基地に変形するオルカノックというシャチTFもいるらしく、いずれは手にして遊んでみたいところ。
 欠点は、これは玩具そのものの話ではありませんが変にプレミアついちゃってやけに高くなっちゃってることですね。中古品というかジャンク品を買う際は、銃の欠品(ビースト背ビレになるので必須)に注意したほうがいいと思います。
 リカラー品は、エルファオルファのリカラー元となった『トーカ』がいます。
 では!