洗濯機 | そらぶろ

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果物大好き、お菓子大好きな糖尿病の母。
なんとか食生活を改善しようと手伝い中です。

ブログ友さんのところに「昔テレビの調子が悪くなると叩いて直した」というお話がありました。
そう、私が子供のころは、家電が動かなくなると、とりあえず叩きました。
そしてそれで動くことが多かった。

で、思い出したこと。
結婚していたとき洗濯機が壊れました。
20年以上使っていたから、もう寿命だった。
だけど当時洗濯機を買い換えるお金もなく、毎日あちこち叩いたり、コードを抜き差ししてみたり。
でも動かないから、諦めてすべての洗濯物を手洗いした数ヶ月。

その洗濯機は私が昔一緒に働いていたいた人が結婚祝いにくれたものでした。
母と同年代の女性で、私は「よしこお母さん」と呼んでた。
働いていたときに癌になり手術を受けたことがありました。
私は結婚でその仕事を辞めたけど、徳島に越すまではちょこちょこ会っていました。
徳島へ来てからは会えなかったのですが、妊娠したときに帰省したので(当時は両親がまだ東京にいました)連絡をすると「ちょっと調子が悪くて会えないの」と。
残念だけどあきらめました。
そして出産してから報告の手紙を送ると、返事はよしこお母さんのご主人から。
「亡くなったんですよ」と。
それは私が出産した数日前のことでした。



洗濯物の手洗いに疲れたある日「お母さん、動いてくれないかな」と言って、洗濯機をなでました。
「こんなに長く使ってまだ働けなんて酷なのわかってるけど、私ちょっとくたびれちゃった…」

そしたら動いたんです。
その後離婚するまで、なでたりさすったりすると動いてくれました。
洗濯機に心があるとは思っていませんが、よしこお母さんはずっと私を見てくれてるんだな。
見てくれてるのを教えてくれるために洗濯機を動かしてくれたんだな。
そんなふうに思ってます。