認知症の怖いところ | そらぶろ

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果物大好き、お菓子大好きな糖尿病の母。
なんとか食生活を改善しようと手伝い中です。

認知症になるとよく聞く話は、ご飯を食べたのに「食べさせてもらってない」とか、お嫁さんに向かって「私のお金を盗んだ」と言うとか、猜疑心いっぱいになること。

これには理由があるんです。
食べることやお金に困った時期があることが、認知症になると「心配」としてこころによみがえるから。
私の両親の年齢なら、貧乏はみんな経験してる。
だから認知症の症状としては当たり前なことなんです。

でも、実際に一緒に暮らす者にはつらいこと。

父は包括センターの担当さんに「奥様の様子で気になることはありますか?」と聞かれるたびに、「孫娘がお金を盗んだと言い出すんじゃないかと」と言ってます。
普段の母の孫娘に対するきつさから、いつ言い出しても不思議はない。

ただ、娘はそう言われるだろうことも理解しているので(元夫の親の認知症を見て来たから)、私はあまり心配していません。

私が心配しているのは別のこと。
それは父も心配してるので、怖いと感じてること。

それは母のお金の使い方。
一緒にスーパーに行くと、二万円、三万円と買い物をする。
煙草をカートンで買うし、父のお酒も買い溜めするから高額になるのは仕方ないとわかってます。
でも、よく通販を使ってる。
実家に行って新しいものがあると「ああ、テレビショッピングしたんだな」と思っていたけど、父に聞いたら「買っては使わないでしまい込んでるものが増えてる」と。

両親の家計は昔から母が仕切っていて、貯金がどのくらいあるのか父は知りません。
時々心配になって「大丈夫なのか」と父が母に聞くと「大丈夫」と返事をするそう。



亡くなった義父は認知症になってから、全財産を使い果たしました。
特に贅沢してるようには見えなかったから、亡くなるまでわからなかった。
亡くなってから調べたら、貯金はゼロ。
義母がしていた箪笥貯金まですべて使い果たしてた。
元夫と私に残されたのは、義父の借金と、義母の日々の生活費を出すこと。

苦しかった。
働いても働いても足りなくて、私は自分たちの老後や娘の養育のための貯金をすべて使い果たしました。
仕事も三つ掛け持ちしました。

両親に借金はないけど、もし母が全財産を散在したらどうなるのだろう。

今の私には、これ以上稼ぐことはできない。
自分の明日すらわからないのに…

ああ、言いたいことがわからなくなっちゃった。