私は人を好きになったことがない | 蒼の徒然~何か語らないときっと後悔する

蒼の徒然~何か語らないときっと後悔する

自分の人生を変える!と決意したアラサー女子。
2013年5月で前職を退職し、2013年12月に現職。
接客は接客でも、180度違う業界にとびこむ。


後悔しない人生を送るために、
「今」を記録する場所に。

「結婚するかもしれないの。」

目の前で友達が語る。

今日ランチを誘ったのは、私だ。

結婚するかもしれないの、そのメールをもらった時私が抱いた感情はいろいろあった。

素直におめでとう、と喜ぶ気持ち、

置いて行かれたような、嫉妬、

そして何よりも、人を好きになることがこの先自分にあるのだろうか、という疑問だった。


だから、友達の話から感じてみたかった。

「人を好きになる」ってどんなものなのか、って。



確かに過去に恋らしきものは感じたことはあった。

好きかも。

この人いいかも。


それぐらいの気持ちなのに、私が悪いのか、相手が悪かったのか、

いつもひどい結末を迎えていたのだ。

小学校の時、高校の時、手ひどいしっぺ返しをくらった。

いじめ、という姿で。


好きになってもらおうとがんばっていた自分を、何より哀れに思って、

私は今、そういうことは一切しない。

自分を偽らない、そうきめて群れなくなってから、

同じくらい・・・・私は人を好きになろうとすることもやめたみたいだった。



そんな気持ち、本当に知らないのかもしれない。


人を好きになったかもしれない、そもそも本当に好きだったかどうかもわからないことで、

あれほど傷つかなきゃいけない理由のほうが、私は知りたい。

そして、偽ろうが偽らざろうが、誰かに愛されることもなく、そして愛することもない自分。


「彼がね、一緒に住もうっていう感じで話をね、進めてるの。」

「そうなの?そういわれたの?」

「う~ん、そうい前提で進んでいるって感じ。」

「・・・そいつでいいの?」

「うん、それはいいの。」

「なら、いいんじゃない?」


いまいち現実感のない「結婚」話が進んでいく。

私の頭の中は、自分のことで頭がいっぱいだ。


人を本当に愛することって、自分にはあるんだろうか?

傷ついて、傷つけて、それでも離れたくないなんて思う相手が現れるんだろうか?

ネズミの耳つけて、無邪気にきゃっきゃ、遊園地ではしゃぐことなんてあるんだろうか?




どんな自分も想像できない。

何かの映画で会ったけど、エイリアンとか、何か別のものが自分を乗っ取って、

外面だけが私で、中が別人になったら、ありえる、ぐらいの確率で、

ありえないだろう。



「でもね、簡単にこいっていうけど、私も仕事があるわけでね、やめられるわけないじゃん?」

「そだね、後任の引き継ぎ、諸々の手続きあるよね。」

「なんだよ、でも、そういうことが、彼、全然わかってないの。」


頭では全然違うこと考えているのに、

言葉は、的確に話を進めていく。



一生人を好きならないということは、一生独り、ということなんだろうか。

それはいやだな。

誰かとたわいもないことを話して、一緒にご飯を食べたい。

仕事の愚痴でもいい、芸能人のゴシップでもいい、

最近見たドラマでもいい、アニメのキャラクター愛でもいい、

誰かと平穏なご飯を食べたい。




でも、これって人を好きにならないとできない願いなんだろな・・・。




友達は彼、に怒りながらも幸せそうでもあった。