亜鉛が足りないと皮膚炎を起こすことがある。
アトピーではなく、亜鉛欠乏性皮膚炎という病気だ。
手足先や外陰部など擦れやすい部位に、
びらんや紅斑ができる。
あと脱毛や下痢が併発することが多い。
国家試験的には、暗記のために
皮膚炎(dermatitis)、脱毛( dehairing)、 下痢(diarrhea)の頭文字をとって
3Dと覚えたりもする。
原因は、遺伝のものと、遺伝でないものにわけられる。
遺伝でない原因には、
食事が取れない方の長期点滴療法や
胃や腸を切除してしまい、ミネラスが吸収できなくなったことなどがある。
健康な方が、通常の食事をしていれば、亜鉛が不足して
この病気になることはまれだ。
検査は、血液検査や尿検査で亜鉛の濃度を調べることが多い。
濃度が低く、症状と合致すれば、欠乏による皮膚炎の可能性が高い。
あと血液検査でよく測定するALP(アルカリフォスファターゼ)という酵素があるのだが、
亜鉛が不足すると低い値になることが多い。
皮膚炎がなくても
亜鉛の血中濃度が低かったり、ALPが低い方がいる。
そういった方は亜鉛欠乏と考えてよいだろう。
亜鉛の働きや亜鉛の取り方については、
さらに次回に続く。
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