ある方のブログで紹介されていて、気になっていた一冊。
ふだん小説やエッセイを中心に読んでいるなかで、
このテの本を久しぶりに手にしたら、
Exciting!!
◆
世界が注目する頭脳の持ち主たちへのインタビューです。
- 知の逆転 (NHK出版新書 395)/NHK出版
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個人の優れた判断能力というのは、
健全な民主主義のための必須条件ではないですね。
インタビューの受け手は、
生物学と文明の関係の研究者、言語学者、脳神経科医、
人工知能の専門家、陰でインターネットを支える企業家、
DNAの研究者、といった人たち。それも超一級の人たちです。
そんな人からこんな非常識とも思える言葉が飛び出します。
その訳もわかりやすく語ってくれます。
◆
さきほどの民主主義に関する言葉の他にも、こんなのが。
「人生の意味」というものを問うことに、
私自身は全く何の意味も見出せません。
(早期教育は)海兵隊員や労働者になるための
訓練としては良いと思います。
五歳の子供は、彼の祖父ができなかったことを、
やすやすとやってのけます。
こんな文を読んで、「はい、その通り」、「なるほどもっとも」と
簡単に次に進む訳にはいきません。
読み手は、ひと呼吸おいて考えはじめずにはいられません。
◆
個々の専門領域をわかりやすく説明するというより、
世の中の大きな流れや、それを支える常識と対比しながら、
歴史や社会を大きな目でとらえています。
自ら問いを発し、研究し、仮説をたて、検証する。
問いかけと仮説に取り組む視点は柔らかです。
◆
この本が知るための本であることは確かですが、
考えるための本といった方がピッタリきます。
[end]
<目次抜粋>
まえがき ~ 敵が百万あろうとも
第一章 文明の倒壊 ジャレド・ダイアモンド
第二章 帝国主義の終わり ノーム・チョムスキー
第三章 柔らかな脳 オリバー・サックス
第四章 なぜ福島にロボットを送れなかったか
マービン・ミンスキー
第五章 サイバー戦線異状あり
第六章 人間はロジックより感情に支配される
ジェームズ・ワトソン
*** 読書満腹メーター ***
お気にいりレベル E■■■■■F
読みごたえレベル E■■■■□F
(ペタお返しできません。あしからず。)
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