田舎者が作った街角 ~ 「パリのカフェをつくった人々」 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

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大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

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パリの光景を思い起こす時、必ずといっていいほど浮かぶのは、
店先の舗道に並ぶテーブルでコーヒーを飲むカフェの光景です。

パリの街にカフェを広めてきたのは、
意外にもパリの人ではなく、田舎の人たちでした。

         


パリのカフェをつくった人々 / 玉村 豊男  (中公文庫)
 ¥926 Amazon.co.jp

過酷な自然の中で育ったオーベルニュ地方の人たちの
苦労を苦労と思わない性格による水運びと炭売りの出稼ぎ。

カフェは、時代の流れにその仕事を失いかけた危機から
苦肉の策として生みだされた副業でした。
想像もしたこともない、誕生秘話です。

         


パリの家庭の食卓を支えるブラッセリー誕生と発展。
クレープとガレット、生ガキが
パリに欠かせないメニューになった経緯。
しのぎを削るカフェやブラッセリーの競争の実態。

これらが、肩肘はらない、わかりやすい文章で語られます。

         


著者自らが足を運び、使い、人々に取材した体験が、
カフェやブラッセリーの発展の必然性を解き明かし、
読み始めたら惹きこまれてしまう一冊に仕上げています。

         


20年以上前に書かれた本です。
今のパリは、この本に描かれているパリから
さらに変化しているに違いありません。

最新情報なら、ネットやガイドブックに頼る方が確かです。

ここに紹介されているカフェやブラッセリーの成り立ちの歴史は、
パリの街角を見る目に一段と厚みを加えてくれるでしょう。

それを証明するために、
パリを訪れて、テラスでコーヒーを飲みたくなります。


<目次抜粋>

花の都を征服した世界一の働き者
チーズ小屋からミシュランまでオーヴェルニュ人成功の秘訣
パリにクレープと生ガキをもたらした辺境の国
パリのブラッセリーをめぐる男たちの闘い


[end]


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