2010年/カナダ/99分
監督:エヴァン・ケリー
出演:スティーヴン・チェンバース、ジェームズ・ギルバート、デヴィッド・パトリック・フレミング、マシュー・エイミオット、グレン・マシューズ、他
おすすめ度(5点中) → 2.2点
――― あらすじ ―――――――
雪深い森の山荘に、高校時代の親友5人が久しぶりに集まった。年月を重ね、それぞれ別の道を歩いてきた5人。結婚した者もいれば、その日暮らしを続けてきた者もいる。そんな5人の目の前に、突如コリドー(光の道)が現れる。彼らはその光に触れたことにより、他人の思考を読む能力や、半不死身の力を得る!しかし彼らは、その力を使ってコリドーに近づこうとるす男を殺す。そして驚異の能力に魅せられた5人は暴走を!血みどろの殺し合いと化すのだった!!! (At Entertainment
より)
――― 感想 ―――――――
ヒューマントラストシネマ渋谷で「未体験ゾーンの映画たち2013 」っていうのをやってまして、
“超能力を手に入れた若者が殺し合いをする”という何とも魅惑的な内容に惹かれて今作を観てきました!
ツマラナカッタです(`∀´)。
まず冒頭、主人公タイラーがクローゼットに隠れていて、廊下には彼の母がぶっ倒れている。
そこにタイラーの友人4人が家に押しかけ、「何があったんだ!」とタイラーを落ち着かせようとする。
動揺しているタイラーは「家の中にアレを入れないようにしていたんだ」とワケの分からないことを喚き散らす。さらにタイラーはナイフを振り回し、友人の手のひらにナイフを突き通す。ワーワーギャーギャー言って、タイトル。
▲冒頭、気がふれてナイフを振り回すタイラー。
そして物語は、そのタイラーが病院から復帰して
冒頭の騒動に遭遇した友人4人が山荘に集まるところから再び始まります。
彼らは、タイラーの精神状態を気にしながらも
昔話で盛り上がったり、近況をグダグダと喋ったりして時間を過ごしている。
しかし、外で彼らはある光の道“コリドー”を発見してしまうのだった。
このコリドーっていうのは謎の空間なんですが、この中に入った人は特殊な能力を手にするんですね。
ギターをやっている友人のひとり(名前忘れたw)は、より遠くの音が聞こえるようになったり、
頭のいいジムって男は、クロスワードを速攻で全埋めしたり。
あと、他人の考えていることが分かるようになって、ジャンケンをすると永遠に決着がつかないという(笑)。
このジャンケンのシーンは、サスペンスフルに描いたふうなんですがイマイチ音響がわざとらしくてイヤな感じでした。
能力を使うと体への負荷もあって、鼻血がブーっとたれてしまいます。
なもんで、今作の登場人物は鼻血シーンがやたらと多いです(笑)。
さて、このコリドーの発見によって、タイラー以外の4人は大喜び。
▲儲け話や、うだつの上がらない日々からの脱却、タイラー以外はかなり私欲で行動するようになっていきます。
にしても、なぜタイラーはコリドーに接触してもそんなに変にならないのか?
それは彼が入院中に処方された薬が効いているからなんですって。
……。それって、どーよ!
未知の存在であるコリドーが、そこらへんの薬でブロックできるなんて、すごくスケールが小さいし、無理がある(`ε´)。
さてさて、仲間内だけで独占したいコリドーなんですが、ある狩猟者が偶然発見してしまって
「コリドー、最高!」ってなるんですね。
そしたら、タイラーの友人のギター弾きは、その狩猟者を殺してしまうんです(ギターの弦で殺すというのがイイね)。
そこから、物語は一気に仲間割れモードへ突入。
▲ハゲているボブは、そのことをジムにからかわれていたんだけど。
▲そのジムは、エド(だったよね?)に頭皮を剥がされてしまう。
曰く「これでボブとジムはイーブンだ!」だって(笑)。なんと悪質な描写(笑)。
剥がされた頭皮はボブの頭にのせられて、ボブは見事髪の毛をゲット(かなりフザケタ内容ですな)。
その後、事態を止めようとしたタイラーがトイレに閉じ込められ、その間に残りの4人は仲間割れを続行。
頑張って、監禁状態から抜け出たタイラーが目にしたものは
壁に釘で打ちつけられた瀕死状態のボブと、誰かに殴られて気絶したエド(エドの気絶は唐突でとても違和感がありました)。
▲ギター弾き(右)は、もっとも血気が盛んな人物で、物語をより悪い方向にもっていきましたな~。
最後、タイラーはコリドーに吸収されそうになったエドを助けようとしてコリドーの中に飛び込む。
そして、コリドーを自分の中にすべて取り込んで遺灰と化してしまいます。
この遺灰は、冒頭で死んでしまった母親の遺灰とも絡めていて、なるほどーと思いました。
後半一気に血みどろ展開になる今作ですが、前半があまりにも長くてとても退屈でした。
近くにいた人なんて「なんなんだよっ」って毒づいていましたからね(笑)。
後半の仲間割れはそれなりに観ていられますが、やっぱりクオリティは低いですね。
映像の不鮮明さも残念な感じ。
登場人物に若い女が一人もいないところも悲しい。
B級サスペンスなら、なおさら若い女が観たいじゃないか!
劇場から配られた採点用紙には1~5点までの枠があったんですが「2点」のところに○をして投票。
とても消化不良な映画でしたね~。