2011年/日本/62分
監督:内藤瑛亮
出演:宮田亜紀、小林香織、高良弥夢、竹森菜々瀬、相場涼乃、室賀砂和希、大沼百合子、他
おすすめ度(5点中) → 3.8点
――― あらすじ ―――――――
中学教師のサワコ先生が妊娠した。それを知ったある女子生徒グループのリーダー格ミヅキは、仲間たちとともに“先生を流産させる会”を結成する。
――― 感想 ―――――――
ユーロスペースで今作が上映されたのが21:10で、
直前にTOEIで観ていた「ロボット 」が終わったのが21:00。
10分のインターバルしかなかったので、渋谷の街を走ってしまいましたよ(笑)。
中学教師のサワコ先生が妊娠!ミヅキをはじめとした女性5人は、“先生を流産させる会”を結成、サワコ先生が流産になるように、いろいろと画策していきます。
これ実話ベースなんですが、こんなことが実際にあるっていうのはとても気持ち悪い。
▲問題の女性グループ。ウサギをじっと見つめる冒頭から、彼女たちが“生命”をどう扱っていいのか分からない感じが出ている。だからこそ、ウサギを殺してみるし、その後先生の赤ちゃんを殺そうとする。
▲彼女たちは、子供を作るということがまず受け入れられないのだ。
セックスをして、妊娠して、子供を産む。当たり前のこの流れが理解できない。
っていうか、セックスという他人を受け入れる行為がキモいとしか思えないのだ。
だから、そんなキモいセックスということをしたサワコ先生を憎んでしまうのだ。
んー、怒りの矛先が明らかに間違っている思春期特有の危うい感じがよく出ていると思いますね。
かなりイライラしますけど(笑)。
まー、はじめて無修正モノを観たときは、キモいって自分も思ったしな~(えっそれとは違うって?ナハハ)
先生を流産させる会の面子5人は、そのへんのお店で盗んできた指輪を全員がしているんですけどね
この“ママゴト感”がとってもリアルだと思いました(盗難で捕まらないのが不思議でしたけどw)。
彼女たちは無知で無邪気で無鉄砲で、そして無責任。
やっぱりイライラするw。名付けてイライラエンターテイメント。
▲妊婦のサワコ先生。最初の被害は、理科の実験で使う薬品を給食に混入されたこと。
このことに激昂した彼女は、クラス生徒全員に匿名で、犯人の情報を募り、
流産させる会5人の存在を知る(見当をつける)。
ここでね、先生は「お腹の赤ちゃんを殺したら、それは殺人ですか?」と5人に問いかけるんですがね、
それに対する5人の答えが秀逸なんですよ。このシーンだけで、5人の関係性が顕著に表れているんです。つまりは、主犯のミヅキがいて、それに引っ張られる3人がいて、残った1人は悪いことだと分かっていながらも右ならえをしてしまうっていう関係性なんですね。実際に残った1人は「お腹の赤ちゃんを殺すことが殺人かどうか、分からない」って言うんです。分からないからこそ、他人に影響されるっていう流されやすさ。ちゃんと描けていると思います!
ミヅキもムカつくけど、人に意見に従うだけの残りの奴らもムカつく。
映画はそんな5人が、1人また1人とグループから離脱していく様を時間を追って捉えていきます。
そして、そんな小さな怪物が生まれる原因も、ちょっと記号的すぎますがちゃんと描かれます。
モンスターペアレンツの存在ですね。
▲5人のうちの1人の母親は完全にモンスターペアレンツ。
ラストで、子供に服を買ってきてあげる描写があることからも分かるように、
この母親にとって、子供たちというのは着せ替え人形でしかないという描き方。
“先生が流産しようが関係ないけど、ウチの娘だけには迷惑をかけないで”
そういっていたモンスターママは、終盤で自分の娘がミヅキに殺されかけたことで逆にミヅキを殺そうとする。周りが見えていない人っていうのはこういう人なんです。
ミヅキと親の関係性をじっくり描いて長尺になった今作があったら観てみたいな~。
あっちなみに、ミヅキ役のこの娘。禍々しさ全開で最高でしたね!
今作なんですが、普通にエンターテイメントしているのがビックリでした。
タイトルのインパクトからして、不愉快ゴリ押しかと思っていたらそんなことはなく
物語の起承転結もけっこうハッキリしている。
ただ惜しむらくは、「赤ちゃんが死んだら、そいつを殺す」と言っていた先生が、ミヅキにお腹を攻撃されて結果的に流産してしまうんですがね、先生はそれほどの仕打ちをしないんですよ。そのラストに、もうちょっとパンチがほしいな~と思いましたね。
60分ちょっとの映画ですけど、途中からジェイソンとか出てきてこの子たちを全員殺してくれたらいいのに、舞台が田舎だけに精肉工場とかあっていたずらに忍び込んだらレザーフェイスがいてこの子たちを全員殺してくれたらいいのに、って思うぐらい中盤の彼女たちにはイライラしました。
「この子たちをどうしてくれよう?」そんな想像だけでも酒の肴になるような、面白い映画でしたね(笑)。







































