神社に墓参りに行ってきた変わり者の尼津彦です。
皆様おはようございます。
『伊弉冉尊、火神を生み給う時に灼かれて神退去ましぬ。故れ紀伊国熊野の有馬村に葬しまつる。』
日本書紀の一書の記述ですが、尼津彦はこれを支持します。
なので、1月8日の神社巡りは 伊弉冉尊の墓参りが最初の目的でした。
紀伊国熊野の有馬村で伊弉冉尊の墓といえば、ここ花の窟しかありませんよね。
朝8時半ぐらいでしたが燈籠に明りが灯り神聖な中に幽玄な空間を醸し出してました。
参道途中の左手に稲荷神社
ここのお稲荷さんも静かな感じでした。
龍神神社
神様が鎮まっているという丸石
いよいよ花の窟が見えてまいりました。
ここの境内に入った時から「静」な神社だなと思っていたのですが、窟の前は時間が止まっているかのようでした。
参拝者も僕以外は一組の御夫婦だけで、その御夫婦も何か目的を持って来られているようでした。
拝殿や本殿は無く、花の窟の前に御幣が立てられています。
神社というよりやはり御陵ですね。
斜めに向かい合うように軻遇突智が祀られていました。
軻遇突智は火の神とされていますが、伊弉冉と一緒に祀られてこそ火伏せの神となるんでしょうね。
花の窟は下からだと一枚に収まりません。
軻遇突智は伊弉冉尊が生んだとありますが、実際に生んだのではなく、昨日書いたように火を消すために火の神に祈ったということです。
火の神である軻遇突智を召喚する、または一体となった。
火に囲まれる伊弉冉はまさにそのように見えたと思います。
その後、亡くなった愛しい妻に一目会いたくて、赴任先から伊弉諾が急いで駆け付けます。
妹の菊理媛が止めるのも聞かず、大やけどで亡くなった伊弉冉の姿を見てしまいます。
古事記なんかでは、黄泉の国に行き再会し、黄泉醜女に追われ、妻と永遠の決別をするのですが、尼津彦ワールドではそんなものは「夢」の出来ごとです。
ここにきて夢ヲチかと、がっかりされるかも知れませんが、夢です。夢。
説明しますね。
伊弉冉の変わり果てた姿を見てしまった伊弉諾は、あまりにもショックだったのでしょう。
その夜、夢を見ます。
それが黄泉の国でのいきさつです。
現代では夢のメカニズムは科学的に説明がつくようですが、科学的に証明されているとは知っていても、それを本当に理解し、説明できる人なんて一握りですよ。
それにみた夢の良し悪しによってその日の気分にも影響したりする方もいますよね。
ましてや古代人にとっては別次元に行っているとか、魂が抜け出してたかよように考えてもおかしくはありません。
なので夢の中でのお告げなどを重要視していたいきさつが垣間見えるのだと思います。
お次は伊弉冉が軻遇突智を生んだと言われている場所、すなわち伊弉冉が火に焼かれながら祈った場所へ向かいました。
つづく。
オリジナル御朱印帳の存在をここに来て初めて知りましたが、迷わず買いました。
御朱印