傷物語を写しながら。 | 墜落症候群

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墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

 つまり、化物語から続く続編は、作者西尾維新と読者、特にファンとの共犯関係みたいなものなのか?

 傷物語時は、まだ会ったばかりだからか、悪戯っけも感じられたりする羽川さんがかわいらしく思えたりするんだけれど僕だけですか。先に進むと、どうも委員長的な小言を言うようなキャラが完全に定着してしまうんだけれど。

 阿良々木暦には、この時の羽川翼は、理解不能な相手として捉えられている感じか。あくまでその当時の段階では、ということだけれど。

 それにしても阿良々木暦は携帯電話の複雑な機能を使いこなせてないとか言ってるけど、そもそも、電話帳すら使ってないとなるとそれ以前な気がw

 まあ、無警戒で個人情報提供の大サービス、って感じか。それがオープンさが羽川翼の異常だと。

 連絡先を連作先と打ち間違えて、なんか一瞬で凄い農家っぽくなったw

 友達のいない暦の友達に、すぐ名乗りをあげる辺りが良い人ってことかあ。

 明らかに初対面時では好印象なのにも関わらず、それでも阿良々木くんは羽川さんとは付き合わないんだよな。いい人がどうでもいい人みたいなひどい意味に聞こえるよw まあ、違うんだろうけれどね。あくまで羽川翼に対する阿良々木暦の感情は尊敬とか、感謝みたいなもので、恋愛感情とは違ったんだろうけれど。

 戦場ヶ原ひたぎに押し切られるように恋人付き合いを開始する割には、羽川翼の恋心に関しては、まるで検討する余地すらなく切り捨ててるんだよなあ。まあ、戦場ヶ原への義理っていうのはあるだろうけれど、それ以上に羽川のストレスの原因が、暦への恋心と言われても、そのことを悩みすらしない、という印象ではあった。