暗愚の沼

悪の住処

人間にとって、死だけが平等である

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 話題の映画、『君の名を。』を観てきた所だ。シン・ゴジラを観た時に予告を見たのがきっかけ。上映期間開始から評判も上々で、観に行くと決めていたが、やらおんというアニメ系まとめサイトで割と深刻なネタバレを喰らい、胸糞悪くなった。観た結果、ネタバレされてもそこまで面白さが差し引きされた訳ではないと思う。
 このレビューは絶賛系という訳ではなく、俺は基本的に性格が悪いので、あの映画の賞賛を見たいという人には向かない。どちらかというとあの映画に物足りなさを感じた人向けの批評だ。

 まず、大雑把に書いてしまうと、中盤に割と大きなネタバラシがあり、そこで俺は『この映画は売れるな』と感じた。しかし、終盤の展開で、勿体ないというかグダグダ言いたい事が増えてしまった。という訳で割とグダグダ言うレビューです。

 この映画について、かなりサイテーな一言感想を思いついたんだが、それは『なかなか面白かった。でも、エヴァとシュタゲの方がもっと面白いよ』というもの。娯楽度とカタルシスが足りない。後で詳しく書く。

 この映画を楽しめそうな客層だが、ジャンルとしては『セカイ系恋愛モノ』で間違いないと思う。一人で観に行くなら男性より女性の方が楽しめそうだ。カップルで行った場合、「凄い良かったね〜、感動した〜、号泣しちゃったー」と女性がきゃあきゃあ言っている隣で、男性が「そうだね、良かったね」と合わせるような優しい微笑みを浮かべるような感じだと思う。実際、男連れの隣席の女性は超・号泣していた。もちろん、男性にも楽しめる要素はあるが、あくまで主軸となるのは男女の恋愛なので、女性の方が親和性は高いと感じる。

 俺にはシン・ゴジラより面白かった。シン・ゴジラはただただ事態の推移を眺めているだけで登場人物に感情移入する事が出来なかったし、何より俺はボーイ・ミーツ・ガールが好きなのだ。

 あと、神木隆之介が主人公・男の声優をやっているそうで、女性ファンがキャーキャー言っているのを、視聴前にネットで見て、誰だよと思っていたら、SPECの一十一だったのでテンションが上がった。本編の声は特にニノマエ感はなかった。ただ、視聴前にバンダイチャンネルで新海誠・同監督の二作目、『雲のむこう、約束の場所』を観て、話が地味だし、設定も小難しいだけだな、と感じていたのだが、何よりキャラ絵と声優の素人演技っぽさが気になっていたので、恋愛モノにはむしろ必須と思われるメイン二人の演技については大幅な質の向上が見られた。

 もう既に観ている人向けに、中盤から終盤の展開について説明を省き、ザックリと感想を書いてしまうとしよう。中盤の大山である、主人公と入れ替わっていたヒロインが実は三年前の流星で死んでいた、という事実の露呈は、主人公のヒロイン探しの旅という見せ方も相まってとても良かった。
 ただ俺はSF的な設定はたとえそれほど凝っていなくても作中で理屈が合っていればいいと思う方だが、片割れ時は流石に理屈付けが弱過ぎると思った。ここら辺をスピリチュアルとか運命とかで、違和感なく乗り越えてただただ二人がどうなってしまうかに注意を向けられるとすれば、やはり女性の方が感情移入度が高くなるだろう。女性を侮っているのではなく、男と女ではやはり優先順位が違うというか、女が人一人の人生や恋愛を重視するとすれば、男は大勢や理屈が気になってしまう生き物だ。こういう事を書くと性差別みたいな感じに受け止められてしまうかもしれないが、男女は感性と優れている所が違うという話。
 本題に戻るとしたら、時を越えて精神が入れ替わるのは、ある程度情緒的に理解出来るとしても、三年間の時を越えて僅かな時でも物理的に時間を越えて会えるというのにはやはり何らかの伏線が欲しい。三年越しの恋愛としては、奇跡的な時を越えた接触というのは充分なカタルシスなのに、理屈の説明がちょっと弱過ぎるので、没入出来ない。片割れ時には異邦人が訪れるとか、あの山の頂上は魂を分け合った人と会える特別な場所なんだとか、あるいはあの時点でヒロインは死んでるからあの世との境目で幽霊として会えたとか、もうちょっと何かなかったのか。
 あと、いくら恋愛が主題だとしても、流れ星が落ちてきて町が一つ消滅し、五百人が死亡するという事態の回避はこの物語の大きなテーマなんだから、もっと盛り上げてくれ。『これどうすればいいんだ、絶望的じゃね?』って思った後にはちゃんと『全部上手くいった〜よかった〜』というカタルシスがある、それがエンタメってものだろ! と思う。
 終盤の展開は、未来の展開を知った主人公は皆を救おうとするが幼馴染以外誰も信じてくれない→稚拙ながらも避難計画を進めるも避難があまり進まない・幼馴染二人も大人に捕まる・一度絶望→しかし、主人公との愛により再び走り出したヒロインが父親との確執を乗り越え説得し、避難は無事成功! くらいまで書こうよ。何かあんまり避難が進んでない風でヒロインは父親とロクに話も出来てないのに、町民全員無事でしたって言われてもね。
 あと、タイトルにもなってるから仕方ないけど、君の名をちょっと忘れ過ぎじゃない? というのは感じてしまって、カタルシスとエンタメを重視するなら、隕石の避難が成功した後に、山の頂上でもう一回再会して「良かったね!」と喜びを分かち合い、「また会おうね!」と約束でもした方が良かったんじゃなかろうか。
 展開はまとめた方がハッピーエンド感は増すし面白い。そして五年後……はベタな手法ではあるが関係性に一度結論を出してからでないとダレる。

 ヒロインが流星の回避よりも主人公の名前を忘れる事の方を気にしてるように見える事、すきだ、と書かれて走り出しても、避難を更に進める為に父親と話し合うのは間に合わないのが、やはりこの映画が最終的には恋愛・二人の人生を中心としているのを象徴している。隕石はただの恋愛上のガジェットに過ぎず、大破壊と恋愛を結び付けるのはやっぱりセカイ系的だ。

 序盤から振り返るに、やはり映像美は素晴らしい。俺は普段作画は気にしない人だが、それでもあれだけ目を見張るカットがあると、再視聴への意欲が湧きやすいのかな、と思う。町を破壊する流星があくまで美しくそして恐ろしいものとして描かれていたのが印象的。主人公がヒロインの口かみ酒を飲み、再び過去に戻る幻想的な世界は、紐と流星が象徴的に使われていてよかった。千二百年毎に流星が落ちてくるというのも大掛かりで良かったが、歴史を焼失させずに設定としてちゃんと語った方が良かった気はする。
 主人公とヒロインの身体が入れ替わる、いわゆるトランスジェンダーとしては、主人公がヒロインの胸を揉みしだくのがギャグとして終盤まで受けていた。
 序盤の入れ替わりの日々をミュージッククリップのようにコミカルなシーンを抜き出すように描いていたシーンは新鮮で良かった。
 あと、主人公とヒロインに三年の誤差があるというアイデアは、例えばその良さが、ヒロインが彼女と知り合う前の主人公に、東京へ電車で会いに行くシーン等に象徴されている。二人の関係は時を越えて紐のように編み込まれる。

 より面白い作品として、エヴァとシュタゲを上げてしまったが、エヴァは大破壊・世界の終末、少年少女という要素を含む分かりやすいヒット作だから上げてみた。シュタゲは悲劇を回避しヒロインと再会するという物語としては設定の作り込み、感動度において上だと感じたので上げた。
 今作はとにかく主人公とヒロインの人生と恋愛が主題で、それを等身大に受け止められる女性の方が楽しめる作品だ。近年、腐女子の購買力が話題になるが、今後アニメ作品を支えていくのはむしろ女性かもしれない。その意味でもこの作品は伸びるだろう。
 エヴァ? シュタゲ? そんなのオタク臭くて見てらんねーよ、という女性の方も、等身大の人生、恋愛、糸と糸を編み込むように繋がる人と人の関係を描いた本作なら楽しんで観れるんじゃなかろうか。
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 このブログも謎のデザイン変更を経て、ロクに更新もせずにほっぽっといてあったのだけれど、リゼロ18話を見てからの虚脱状態がなかなか抜け切らないので感想記事でも書こうと思う。
 先輩は先にこの18話を見て、結局スバル君が主人公としては受け入れらないというか、主人公というのはもっと前向きに明るく皆を引っ張っていくべきなんだ、的なことを言っていたので、俺としてもあまり期待はしていなかった。俺は先輩とは違いテンプレラノベには基本的に食傷を覚える一般人なので、普段とは味わいの違う主人公に抵抗はないというか、むしろ歓迎なのだけれど、これまでのスバル君というのは何かこう変に身勝手なポジティヴさのある痛々しい男という感じで、どちらかというと難題を解決するクエストの中の主人公という駒、物語の一つの部品として見なしている側面が強かった。
 それであんまり期待しないで18話を見たんですけれど、ボロ泣きさせられましたね。ええ。
 映像自体はスゴかったけれど何ら感情的取っ掛かりは得られなかったシンゴジラ(今日見てきた)よりも内面への衝撃は大きかったよね。
 今回の話では、あくまでループしつつ難題を解決するゲーム部分の進展は見られないのでそこが不満という人もいるようだけれど、これまで割と広範囲の人をイライラさせてきたスバル君の内面にきちんとスポットが当たり、変化の兆しを見せたのは少なくとも登場人物の心の動きとしては大きなポイントだよね。
 アニメは動くべきだ、喋るばっかの紙芝居は嫌だいって人も多いんだろうけれど、俺は物語シリーズとかも好きだし、キャラが喋りまくって心が転がっていくみたいなシーンには感情移入する方だから、今回はとても感動した。
 まず、スバル君が単なる自意識過剰野郎ではなく、内心では自分が無力であることを噛みしめており、自分が大嫌いであること、異世界に来る前のニート時代の怠慢が今の結果を招いていること、努力する振りをすることで自分を正当化しようとしていたこと等を自分からちゃんと吐露したのはとても良かったと思う。この渾身の自虐シーンは正直自分が嫌いなダメ人間の俺のような人間にはかなり響いた。まずここで感情移入がかなり捗ったのがポイント。続くレムのスバル君が好きなところを順に上げていくシーンは良いシーンだとは思ったものの、少しリアリティは欠くかな(というかスバル君に甘すぎないかな)とは思った。けれど、スバル君が今の無力な結果を呈している自分を嫌いで、自分のことは自分にしか分からないと考えているとしても、それでもレムにはレムでスバル君の存在に抱いた救いがあったのだ、それは逆にスバル君にも分からないことなんだ、というセリフには説得力があった。正直、レムが鬼の村で過ごしていた描写はかなり重い印象が強かったんだけれど、その溜めがあったからこそ、今になって『スバル君に救われて止まっていた私の時間も動き出した』というセリフに説得力が出たんだと思えた。そして、『自分の止まっていた時間が動き出したように、今度はスバル君の時間も動かそう、そう、ゼロから始めよう』という言葉は福音のように響いた。
 それでスバル君がエミリアが好きだとか言い出すから俺も他のアニメ視聴者組と同様にしばし凍りついてしまったのだけれど、アニメでは描写しきれなかった原作のレムのセリフをまとめサイトとかで補完し、更にもう一度18話を見返すことで、大体の二人の心情的な流れは分かった。少なくとも、レムがエミリアのことが好きだ、とスバルに言われても、心を離さない理由については納得できた。
 そもそも今回の話でスバル君は『エミリアとか王選のことは諦めてここから逃げて二人で暮らそう』とレムに持ちかけている。これは後ろ向きではあるものの、パックの氷漬けからレムだけでも逃がそうという意味も含んでおり、実質的なプロポーズである。だが、レムは未来の日々を色々と空想した上で、スバル君に女性として選ばれることを拒絶する。これはスバル君が前向きではなく後ろ向きにこの提案をしているから、というのも理由ではあるけれど、本質的な理由としてはレムの中ではスバル君と結ばれたいという気持ちよりも、『自分を英雄として救い出してくれた、自分の時を動かしてくれた』人生レベルの大恩人であるスバル君の勇姿の方が優先されるからである。
 勿論、レムはスバル君のことを男性として好きではあるのだけれど、それよりもスバル君に英雄として立って欲しい、それを侍女的な献身的な愛で支えたい、というのが第一歩に来るのだ。
 そして、スバル君はエミリアを好きだと言うが、これは大きな物語の流れで掴めば、英雄としてもう一度立つぜ、という意味に等しいだろう。
 だからレムはスバル君が自分と逃げて小さな幸せを得るよりも、エミリアを救うために立ち上がったことに涙を流した訳だ。それはレムが英雄と感じる、大好きなスバル君の再臨である訳だから。
 レムとの語らいの中で視聴者が昂ぶっている中でいきなりエミリアが好きだ、とかスバル君が言い出すから流れが断ち切られたように感じられる、エミリアを救うのはそれはそれでいいけれど、今は今回のやり取りで好きになったレムのために立ち上がるぜ、という言い方でいいんじゃないの? と思う人も多いだろうけれど、これまで物語上のメインヒロインとして扱われてきたエミリアと両天秤のようにレムが主人公の中で重要な存在になったことが、『君を見てる』『君が見てる』『だから俯かない』と続けられることで証明されているように思える。
 エミリアを救うために、そしてレムの期待を裏切らないために、もう一度立ち上がろう、という心理。救う相手と支えられる相手。どちらも足りない主人公であるスバル君には大事な存在なんだろう。ってこう書くと何かこう両手に花っつーかマクロスFのお前がお前たちが俺の翼だ! を思い出すけれどね、ええ。まあラノベだしいいや。

 あー、それにしても、やっぱりなろう作品は底辺っぽいマインドの人を串刺しにしますね。今回の話も感情移入するか、他人事モードでセリフなげぇよってなるか、視聴者によって分かれただろうな……異世界に行って俺tueeee、モテモテよりはストレートに自虐してくれた方が感情移入は捗るね。逆に言うと普段の調子に乗ってちょい行動力ある風味のスバル君には若干感情移入できないのもあり。今話は溜めて溜めて主人公の自らの無力感の吐露、そして主人公とヒロインの関係性の再定義をやったっていう意味で重要な回だったと思う。
 が、アクションやゲーム展開重視の人には残念ながら『進まねえ……なげえ……』って感じだったのかな。俺としては、これで原作買うまであるくらいには刺さったね……泣いたね虚脱したね……っていうか娯楽系統でここまで感情移入させられたのは久しぶり。こう、自分がダメなんだ、って叩きつけるように叫ぶまで行くとなかなかないものね。そういう意味で貴重だったと思います。
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永遠に完成しないめどみちゃんの、

 放課後、私が美術部の部室である美術室の扉を開けると、そこには部長が一人で佇んでいました。
 ――いいえ、正確には部長の前にめどみちゃんが並べられていました。
「部長、こんにちは」
「ああ、君か。すまない、今日のめどみちゃんはもう使ってしまったんだよ」
 まあ、めどみちゃんを使うのなんて、部長くらいなんですけれど。
「今日の首尾はいかがですか?」
「ふむ。君はどう思うね?」
 私は改めて、美術室の机を寄せて作られた寝台の上に並べられためどみちゃんに目を向けました。めどみちゃんは美術部の備品の人間です。
 めどみちゃんは全裸に剥かれていました。自然と私の目はめどみちゃんの胸に向いていました。相変わらず綺麗な乳首をしています。
 取り合えず胴体は仰向けになっていて、胸の少し下を手で隠すように、腕はバッテンの形で交差しています。指先は全て切断されており、五つずつ両肩の横に並べられていました。
 足は水泳のバタ足をする時のようにピンと伸ばされており、やはり足の指先も切断され、左右のお尻の脇に並べられていました。私はまじまじとめどみちゃんの性器を観察しました。今日も綺麗なピンク色をしています。
 部長が悪戯げな声をかけてきました。
「君はめどみちゃんの性感帯を観察するのが好きだねえ」
 せ、性感帯って……いや確かに乳首を見ていたのも事実ですが。
「同じ女子として色々気になっちゃうんですよ!!」
 勢いづいて言い訳する私です。ぜんぜん全く関係ないですけれど、部長はやっぱり綺麗な色をしている方がいいんですかねっ、とか思ったりしちゃったり。
 ……こほん。
 ともあれ今日のめどみちゃん鑑賞に戻るといたしましょうか。
 めどみちゃんアートとしては重要な部位である頭部ですが、今回は首から上が切断され、首だけで机の上に立っていました。丁度、首の切断面の方を、めどみちゃんの顔が向いています。その目は閉じられていました。そして、めどみちゃんの長い髪は、ばさあ、と周囲に広がっていました。見方によっては、めどみちゃんの首が単体で、クラゲのような新種の生物になったようにも見えます。髪に覆われて切断面は見えませんが、指と同じ小物的にめどみちゃんの耳は切り取られており、頭の上に乗せられ、髪飾りの役割を果たしていました。
「……どうだね?」
 私には答えようがありませんでした。めどみちゃんアートはやはり部長の芸術であり、その良し悪しは私にはよくわからないのです。いつものことでした。
「やっぱり私には、部長がご自分でどう感じるかが重要なのだと思いますよ」
「そうか、そうだな……うーむ」
 部長は顎に手を当てて、深い思考の海に溺れていきました。

 しばらく前から、私は部長の悩みは尽きることがないだろうな、と気付いていました。美術部の備品であるめどみちゃんは普段は物言わぬ人間であり、その身体をどのようにバラして飾りつけるのも思いのままです。しかし、めどみちゃんはあくまで練習用の人間なのです。そこに根が深い問題があると私は感じていました。
 めどみちゃんを使えるのは一日一度なのですけれど、逆にどんなにバラバラにしても一夜明ければめどみちゃんは五体満足な物言わぬ人間に戻ってしまうのです。
 それこそが問題でした。
 つまり、めどみちゃんは芸術作品にしてもその状態で保存が出来ないのです。そのため、部長はいつまで経ってもよりよいめどみちゃんアートを求め続けてしまうのです。成功だろうが失敗だろうが、一度完成させてしまえば部長もめどみちゃんに諦めがつくでしょうに、めどみちゃんが永遠に完成しないばっかりに。

 私は近々、部長に告白するつもりでいます。どうか、めどみちゃんの代わりに、私を使ってくださいと。めどみちゃんと違い、ぶっつけ本番で、一度きりの生命ですけれど、部長には私を完成させて欲しいのです。
 いざ、制作が始まれば、めどみちゃんと違って私は泣き喚くでしょうし、乳首もあんなに綺麗じゃないし、性器もあそこまでピンク色ではないです。フラれる可能性だっでありますけれど、私だってめどみちゃんに負けてられない、そう思うんですよね。
 だからその時は、どうかよろしくおねがいしますね、部長。
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殺人鬼ちゃんと強姦魔くん

 それは僕がいつも通り、冒涜的な一連の作業を終えた後の事だった。月明かりに照らされた路地を更に奥に進むと、そこには君がいた。君はこの界隈では有名な連続殺人鬼だった。君の足元には、腹を掻っ捌かれて腸を引き摺り出された中年男性の死体があった。
「やあ、こんばんは」
「…………」
 僕は挨拶をしてみたが、君は一瞬だけ、その昏い目でこちらを睨んだだけだった。
「それにしても、どうして君は人殺しなんかしているんだい?」
「――酔狂な質問ね」
 連続殺人鬼を捕まえておいて、なんて今更な問いかけなんだ、って感じか。
「逆に聞くけど、じゃあ貴方は何で今、生きているのかしら?」
 『逆に』になっていないと僕は思った。
「睡眠って心地良いと思わない? 意識を手放した休息の時間を、人間は快楽として受け止めるのよ。ありとあらゆる活動は、人間にとってストレスだわ。そして、睡眠は一時的な休息に過ぎない。でも、死ねば永遠にどんな悩みも手放せるわ。死こそが永遠の解放なのよ」
「なるほど。君はそういった思想の元に死を押し付けている訳だね。身勝手にも」
「……ええ、そうね。でも、それは今しがたも女性を強引に犯してきた貴方には言われたくないけど」
「何なら今から君ともセックスしてあげてもいい」
「そして、首を横に振れば強引に犯してくるって寸法ね。お断りよ。襲いかかってきたら、貴方の首を引き裂いてあげる」
「それは怖いな」
 君は呆れたようにすぐに去ってしまった。別に君になら殺されてもいいかな、と思った僕は少し残念だった。
 一人でこの路地にいると、噎せ返るような匂いがした。血の匂い、精液の匂い、吐瀉物に腐敗物。何だかここがどうしようもない行き止まりのように思えてきた。
 ここに女を連れ込んで性欲を吐き捨てるという行為は、徒に僕のエネルギーを変換して浪費して、更には一人の人生を残忍に踏み躙っているだけだ。生産的な意味は何もない。僕は何の役にも立たない。どころか、人に迷惑をかけているだけだ。
 笑えてきて、あるいは泣けてきて、僕は月を見上げる。少しばかり感傷的な気分になっていた。
 そして、獣のような声が聞こえて、背中が熱くなった。
 刺された。
 僕が先程強姦した女性は、僕に馬乗りになるとナイフを滅多刺しにしてきた。修羅の形相だった。その表情はある意味凄い必死に生きているなあ、という感じで、さっき会った君や、あるいはきっと僕よりも熱量を持っている感じだった。それが可笑しくて、僕は笑った。何を真剣になって生きちゃってるの?
 罵声が聞こえる。
 月が綺麗だった。
 君に殺されないのが、少しばかり残念だ。
 僕は死んだ。
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カオスチャイルド返信続き(tomさん)
コメント無題byモ工
削除

07月08日 12:50
IP:126.204.57.224
色んなコメントが削除になっちゃってますね~
そろそろ選挙だよ
よく考えて入れるんだよ

 明日法事があるからもう投票はしてきたよ。
 よく考えたかは分からないけれど……まあ、確かに投票するとなると色々考えることはあるね。

 憲法改正に賛成か反対かというのが大きな争点になり、それだけでもどちら側の政党に入れるかは分かれてくる訳だけれど、俺は野党側に入れたよ。
 モコウは俺のこれまでの経緯を見てるから分かるんじゃないかと思うが。
 安倍総理が嫌いで、最近は日刊ゲンダイって新聞を見たりしているんだけれど、去年から今年に掛けて3.11後の政府の情報隠しについて調べて、陰謀論とかスピリチュアルとかを辿って、まあ、ジャーナリストとして分かりやすい人を挙げると堤未果さんとかなのかな、アメリカに追随していくことの不味さみたいなのはかなり分かってきた訳でね。だから安倍総理単体というよりは小泉劇場から続くあまりにもアメリカの傀儡過ぎる自民党へは入れたくねーな当然って感じか。アメリカは詐欺と人殺しがうまいよねって思ってるんだけれど、自民党も着々とそういう政党へ進化しつつあるな(笑)
 多分、俺が自分でも片手落ちだと思うのは日本に入り込んでいる中韓の影響力を把握しきれてないところだとは思うんだけれどね。ま、安倍総理だって、統一教会と深い関わりがあるし、ネトウヨを煽っているだけで政治家という時点で中韓の暗部とは関わっているんだろうけれど。
 TPPだとか、集団自衛権だとか、まあ、アメリカの年次企画書の通りに自民党は特にやってきた訳だけれど、それが誰のための物なのかっていうのはもう明らかな訳でね。一部の人だけのためにある。原発利権とかもそうなんだけど。
 集団的自衛権は中国を想定している訳ではなくて(中国から自衛するのは個別的自衛権で対応できる訳だから)、国力が落ちているアメリカに代わって、中東でアメリカが積み上げてきた血の歴史の尻拭いを日本が担いなさい、と。
 中国を警戒しているっつったって、本当に交戦状態になったら真っ先に原発にミサイルぶち込むわな。何かまあ、色々矛盾しているのが学歴がない奴も容易にわかるわけで。これは何だろう、普通にプロパガンダに踊らされすぎずに単純に現実を見つめてみたら分かる話だとは思うんだけれどな。
 だから、とにかく利権ありきで、厄介なのはそれでトップから下の会社員・作業員込みで『それで食っている』人が既に大勢いるって現実なんだよな。だから容易にこれは崩せない。地震が多い国で原発やって、まあ危ないだろうなって思われても先進的だー新しいエネルギーだーで押し切って、でも結局地震で事故って……って完全にリスクが露呈したにも関わらず、原発再稼働とか言ってる。子供でも分かることを大人が分からないフリをするのはやっぱり利権があるからだよな。
 安倍総理も『完全にコントロール下にある』とか言っちゃう。実際は何も出来てないに等しい。ほとんどそのまま残ってる。チェルノブイリみたいな石棺処理すら出来ない。そして、データには残らないけれど人も放射能で死んでる。免疫が下がる。急死が増える。それはもう何かこう「最近人死ぬね」くらいにしか認知されないけれど。芸能人もクリエイターもガンガン死ぬ。汚染土が各地に運び込まれていることを知ってる人は知ってるし、イギリス在住の人とかは日本は普通に放射能まみれだよね、ということを平気で言う。
 まあ、現代における身体リスクって放射線だけじゃないけれど、一つの健康被害は起こってる。
 あと、近くの国に侵略を繰り返す中国に相対するために軍事力が必要って意見についてだけど、俺は一回アメリカと袂を分かってからじゃないとダメなんじゃねーかと思ってる。実際に交戦が始まった際にアメリカが守る保証はないみたいな意見もある。未来のリスク的じゃなくて、今日的に考えて日本に武器を作らせ、原発を維持させ、また兵力を供給させようとしているのは中国じゃなくてアメリカな訳だしな。
 米国の大統領でトランプが候補にいるけれど、俺はアメリカが自国だけのことを考えてくれるのはいいことだと思うね。アメリカは世界トップの軍事力みたいなことに甘えて無法を働き過ぎたよ。犯罪国家だから。トランプは『イラク戦争は失敗だった』ってはっきり言ってるしそこは評価できる。アメリカは弱ってるんだし、国力の回復を考えるのは当然。
 何かあまりにも親米の洗脳に染まり過ぎて、日本人は戦争で核爆弾を唯一使ってきたようなマッドな国家がアメリカだっつーのを忘れちまってるんじゃないかって思うんだよね。アメリカは銃社会で乱射事件が日常的に起こってるし、強姦の件数だって韓国よりアメリカのが多いんよ。
 俺はアメリカとの関係をこのまま維持するのがいいとは思えない。
 地政学的に考えれば近隣の大国である中国やロシアとの関係を正常化する方が未来があるでしょ。
 何か科学の発達には戦争が関係しているとか何とかそういう言葉で誤魔化されがちなんだけれど、当然、快楽殺人犯よりも戦争の方が国家犯罪だから罪の大きさでは重いに決まってんだよねw
 どんなに善行を積み重ねようと一回犯罪したら終わりなのが一般人の社会生活なのに、アメリカという国家は裁ける存在がいないために悪いことをし過ぎた訳だ。でもまあ、当然の結果として国力の衰退を早めた。当たり前のことなんだがね。
 まあ、俺の一票で何が変わるという訳ではないが、ある程度考えて投票することで自分のスタンスが定まるのはいいことかもしんねーな。

 いかにこう奴隷と資産家を二分化するかっていうゲームが行われていて、そしてそれに資産家として参加するのに必要なのは才能とか努力とかじゃなくて生まれなんじゃねーのかと考えられていて、もう世界をちゃんと変えるには特権階級と特権階級を有するルールを作ることに長ける人間を一族郎党あの世に送るしかねーのかな、とか、そういうことを考えてる。実際そうでもしねーと原発も止まらねーだろうな。実際には。今の人間ってもう露骨には暴力には訴えないだろうけどね。でも何かこう、署名活動とかいくらしても『ルールを決める側』が変わらないと無理で、で『ルールを決める側』はそれはそれでもうそう生まれついちゃっててそれ以外できないある意味バカなので、まあもう死ぬしかねーんじゃねーのかな、とは思う訳だな。誰もそれをしないし、現実的じゃねーから今日も腐った世界は存続するわけだがな。
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「あったかい……」
 彼女はその大きな血溜まりの中心にいて、弛緩した幸せそうな笑みを浮かべていました。
 赤い色はどこまでも綺麗で純粋で、これまで見てきたどんな色よりも、それは美しく彼女には感じられました。
 徐々に冷えていく血の温度に、彼女は知るのです。
 血とは噴出し流れ落ちたその瞬間が一番純粋なのだと。その純粋さをずっと留めてはおけないのだと。
 それが彼女がそれから殺人に数多く手を染める理由になりました。
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ネットハイ
出品者:ウォーズ
価格: ¥ 5,180

2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 超絶に! 好み!! でした, 2016/6/1

レビュー対象商品: ネットハイ (Video Game)

 俺はネット中毒患者ですので、バッチリ作品の方向性と趣味の方向性がマッチしました。
 ニコニコ動画、ツイッター、ボーカロイド、炎上、ここら辺の事情を周知していると、より世界にハマれると思います。
 ただ、そういった要素に馴染みがないと楽しめないかというと、そんなことはないと思います。
『リア充の正体を暴いて爆発炎上』。
 確かにそう聞くと、陰湿・邪道なイメージが付きまとうかもしれません。
 しかし物語そのものは、超・王・道! と言っていいデキだと考えています。キャラデザが同じ人だからなのか(多分)、ちょっとテイストは違いますが、グレンラガンやキルラキルのように、根底には熱血系が流れていると思います。
 ネタ元と言われているダンガンロンパ・逆転裁判は基本『監禁状態でのバトルロワイヤル』、『殺人事件の裁判』と何だかんだでミステリや殺人が絡んできますが、この作品の基本は『人生』『人からの評価』だと思います。各々、自分を守りたかったり、評価を上げたかったりして、ネットのイメージを糊塗していく訳ですが(このゲーム世界内ではそれで現実の姿までも上塗りされてしまいます)、それが本当に幸せなのかと言うとそうじゃない、実は身近にいる人と心が通じ合うことの方が大事なんじゃないの? と素朴に問いかけるゲームです。主人公はドンドンフォロワーを増やしますが(億突破)、しかし、彼自身はずっとコンビニのフリーターです。しかしカッコいい。
 事件によって舞台を変えていく逆転裁判、仲間が減っていくダンガンロンパと違い、ネットハイでは調べる場所はずっと同じ街(非比谷)ですし、話すことの出来る仲間は進めるごとに増えていきます。ピクトグラムで表現されるキャラにも話数毎に流れていく人生があり、それもショートストーリーになっており、愛着が湧きます。この街そのものが馴染みの場所になっていく感覚です。
 仲間と協力し、そして相棒とタッグを組み、勝利を掴む。
 王道です。が、かつての小学生時代の親友と決着を付けることになってしまったり、目的を見失ってしまったり、相棒と離れ離れになったり、何だかんだで緩急が付いています。
 事件が比較的小規模だったり、終盤、驚きの展開はあったりするのですが、ダンガンロンパや逆転裁判よりも捻った展開はないかもしれません。また、ノリだけで解決してしまい、設定の練り込みが足りないと思われる箇所もあります。
 それでもこのゲームに、数度泣かされました。
 ちゃんと感情のムーヴを作ってくる作品はとても好印象です。
 人が次々と死んでいくような作品では、膝を打つことはあっても、感動はなかなか出来ませんし。
 暗くて複雑な作品が多い中で、あくまでもノリを重視し、感情を揺さぶられる勢いのある、ベタで王道なゲームです。
 消されてしまった女の子のために、世界や強敵と戦う主人公の物語です。彼一人だけでは少々頼りなさすぎるので、毒舌でポンコツなナビキャラも一緒に。
 ゲームの形式は、逆転裁判やダンガンロンパのオマージュが含まれますけれど、ゲームの雰囲気はグレンラガン・キルラキル(のネット風味)みたいな感じでしょうか。謎の勢いです。
 とても良く出来たストーリーゲーであり、なかなかいいキャラゲーです(それがメインでありアドベンチャーとしての難易度はあまり高くないです)。
 感情移入できるキャラがいっぱいいるので、活きのいいキャラが好きな人にもオススメ! 声優さんも熱演です!!
 この物語は世界の大きな構造の問題を解き明かす作品なのではなくて、あくまでボーイ・ミーツ・ガールであり、主人公やキャラクターの『人生』を語るゲームなのだと感じます。だから、スケールは小さくても、感情移入の度合いが違うのではないか、と考えています。





ネットハイ
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とある魔術の禁書目録×電脳戦機バーチャロン とある魔術の電脳戦機 (電撃文庫)
鎌池和馬著
エディション: 文庫
価格: ¥ 724

5 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 これ一本でアニメ映画化して欲しいくらいのデキ, 2016/5/19

Amazonで購入(詳細)
レビュー対象商品: とある魔術の禁書目録×電脳戦機バーチャロン とある魔術の電脳戦機 (電撃文庫) (文庫)
 面白かったー!
 他の人のレビューにもあったけれど、最近の本編新約よりも読者が求める禁書の面白さが詰まっている感じ。
 まあ、人気ラノベシリーズが巻を重ねるごとに、作者の技能が増していって、読者のニーズよりも自分の表現を優先し始めるのってあるあるネタだし、最近の新約は新約で楽しめているけれど。どうしても異能バトルってインフレしていく中二設定が主眼になってしまって、新約の上条くんも何かとてつもない力を秘めたヤツみたくなっているし、大体の学園都市の連中はもはやそのバトルに噛むことすら出来ない。その割に本分は学生だから留年でピンチです、って感じでもあるから、立ち位置がよくわからない。
 今回、このコラボは禁書をアニメでしか知らないような人、あるいはバーチャロンの方のファンであるような人に、禁書ってこういう話なんだぜー、っていう部分を突き詰めて伝えるように書いているから、分かりやすい面白さが宿っているのかもしれない。
 これを読んで、そうだよな日常性って留年だぜヤバイぜ、みたいな唐突に挟まれる要素じゃなくって、主人公と周囲のキャラにおける人間関係で表現されるべきなんだよな、という基本を再確認した気分。
 主人公の上条当麻がいて、非戦闘員で腹ペコヒロインのインデックスがいて、エロでバカな日常の悪友である青髪ピアスがいて、事情通である土御門がいて、違う路線で人を救おうと足掻く行動派ヒロインの御坂美琴がいて、主人公には出来ない汚れ仕事や情報収集を行えるピカレスクな一方通行がいる。そしてもちろん、この巻を象徴する巻ヒロインもいる。ああ、ベタっていいなあ。
 後半の展開についても、オティヌスレベルとは流石に言えないまでも、学園都市が丸ごと融解するというクライシス、メインキャラも容赦なく生命を落としていくし、タイトルにも書いたけれど、映像化するとしたらアニメ映画になるくらいのスケールだよな、と思ったり。
 助けて欲しいと願う少女、その手を取ろうとする少年、それでも理不尽な世界のルール、何だかんだで悪どい手段で訴えかけるヤツって厄介だよね、という悪役。
 何となく禁書の面白さって、第一巻から確立していると思うし、このコラボは間違いなくいい意味で水戸黄門的な禁書。そして、当然、旧約第一巻から、文章の技量、破壊の範囲、どんでん返しの巧みさは進化しているワケだから、これは面白いと安心して膝を打つことが出来るだろう。
 惜しむらくはバーチャロン戦闘の決着が割とあっさり目なところだけれど、禁書の本領である少女の救済については二転三転してハラハラ出来たので良かった。

 ……にしても上条さんはどうしても一発殴らないと気が済まないんだなあ。そこも彼らしいけど。





とある魔術の禁書目録×電脳戦機バーチャロン とある魔術の電脳戦機 (電撃文庫)
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極黒のブリュンヒルデ 18 (ヤングジャンプコミックス)
岡本 倫著
エディション: コミック
価格: ¥ 555

53 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

5つ星のうち 4.0 手放しでの賞賛は出来ないが、, 2016/5/19

レビュー対象商品: 極黒のブリュンヒルデ 18 (ヤングジャンプコミックス) (コミック)
 まとめサイトでまるで打ち切りみたいな終わり方をしたという噂を聞き、実際週刊誌で最終話だけ見て、どうしてこんな感じになっちゃったかなあ……と首を傾げていた。極黒のブリュンヒルデは少なくとも打ち切りを喰らうくらいに低人気ではなかったのではないか、と思っていたし、アマゾンレビューでもそこそこ原作の評価は良かった。単行本もそれなりに売れている方ではなかったか。
 取り合えず、今回最終二巻を見てみて、作者のやりたいことは詰め込めはしたのかな、という気はした。
 ちょっと尺が足らず、急ぎ足で、展開的にもパニックの連続という印象が強いし、せっかく人気作品なんだからラストももっと余韻があっても良かったんじゃないかとは思ったが。
 第一部の方が、ラスボスとも因縁があって面白かったとは思うけれど、この作品としてのラストである第二部の〆も、酷評するほどではないかな、という印象。より良くできたのではないか、とは思うけれど。
 ブリュンヒルデはエルフェンリートとは違って、明確な作品のコンセプトとなるメインヒロインが決まってきっていなかったような印象を受ける。いわばハーレム作品としての性質が強かった。そのため話が広がった部分もあると思うし、エンタメ作品として色々な展開を作りやすくはなったと思うのだけれど、やはり余韻としてはテーマのはっきりしていたエルフェンリートの方が良かったな、と感じる。
 ともあれ作者のSF系作品はなかなか面白いので、またこの系統で次回作が出るのであれば、それを期待して待つことにしよう。





極黒のブリュンヒルデ 18 (ヤングジャンプコミックス)
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人類最強の純愛 (講談社ノベルス)
西尾 維新著
エディション: 新書
価格: ¥ 950

6 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 最強シリーズは哀川潤の婚活的なシリーズらしい, 2016/5/14
レビュー対象商品: 人類最強の純愛 (講談社ノベルス) (新書)
 今巻も面白かった。
 個人的には、西尾維新の書くシリーズは、戯言シリーズ、物語シリーズ、忘却探偵シリーズと、実はシリーズを重ねるだけ、登場人物のメンタリティが一般人に近付いていってしまっているのではないか、という感じもある。
 最強シリーズは、戯言シリーズにおける人類最強・哀川潤が語り部ということで、なかなか舞台装置や物語がなかなかぶっ飛んでいて、興味深い。やはり、語り部は戯言遣いのような皮肉屋の方がハマっているという人もいるようだが、最強シリーズの特異性というのは、語り部がどうのというよりは、哀川潤だからこそ出会うことの出来る異常事態だ、という風に自分には感じられる。主人公への共感よりも、より現実的ではない独特の、イレギュラーな事態こそを読みたいという読者にはオススメ出来ると思う。その意味では、テンプレ好きよりも独自性に惹かれる人向きのシリーズと言える。
 章ごとの感想を書いてみるとすれば、人類最強の熱愛は、ほぼ依頼内容の提示だけで物語が閉じているので、少し物足りない。人類最強の求愛はなかなか素敵なお話だった。星の王子様といえば言い過ぎだろうけれど、童話ちっくというか、人は死ねば星になるという言葉、あるいは臨死体験などが絡んだ、人生観や死生観を含む話で、かなり好みだった。人類最強の純愛は、今回の話の中でも冒険色が強い話と言える。前回の月旅行は話し運びが少し地味に感じられたけれど、今回の深海探査は、哀川潤が出会う異界が、なかなかにグロテスクなのも手伝って、かなり面白かった。いくらハイテク潜水服を着ているからといって、人体は深海からの急浮上に耐えられるのかという疑問はあったが、割とファンタジー的な大雑把さを含むのが西尾維新の作風であるので、あまり気にならなかった。
 巻末の哀川潤の失敗はボリュームの点から言ってもオマケ感があるが、こちらは哀川潤と関わった一般人の小ネタ集という印象。メフィスト2010への収録で、人類最強の熱愛からみると四年以上前の原稿ということになる。やはり、近年の原稿の方が、主に文体において読み応えや充実度が増しているという印象だった。





人類最強の純愛 (講談社ノベルス)
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